#23「MOTUL AUTECH GT-R」、2位表彰台でランキング首位浮上!

ポールポジションからスタートした#23「MOTUL AUTECH GT-R」(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)は、1000qの激しい戦いの末に今季最高位となる2位表彰台にあがり大量ポイントを獲得。シリーズランキング首位に躍り出た。

気温32℃、路面温度50℃と、前日から変わらない厳しい暑さの中でスタートした鈴鹿1000q決勝レース。スタートドライバーのクインタレッリは序盤からトップ快走を見せた。ポジションをいったん下げたものの、安定したペースを保ち、上位勢では少し早目となる29周終了時に最初のピットストップを行った。

ピットインのタイミングで、第2スティントでは中団にとどまっていたが、2度目のピットインを済ませた直後にコース上でアクシデントを発生させた車両が出たため、コース清掃のためのセーフティカーが導入されることに。このセーフティカー導入直前にルーティーンのピットワークをすませていた#23 GT-Rは、リスタートの際には2位までポジションを上げていた。さらに、トップを走るマシンにペナルティが課され、81周目には再び首位に立った。そこから、レースも後半戦に入った115周目までトップを守り続けたが、116周目のスプーンコーナーでわずかに挙動を乱したところを突かれ、2位に後退した。しかし、速いペースを保っていた#23 GT-Rは大きく離されることなくトップに食いつき、7秒ほどの差になっていた139周終了時点で、最後のピットストップを行った。

このピットストップは、トップのマシンと同タイミングとなり、ピットワークの速さで差を詰めることに成功。2台の差は3秒まで縮まっていた。そこから、一時は2秒を切るところまで前のマシンを追い詰めていたが逆転はかなわず。2位表彰台となった。

今回の表彰台獲得で、#23 GT-Rは18ポイントを獲得しシリーズランキング首位に浮上した。


#23 GT-Rドライバー 柳田真孝
「最初のスティントで予定より早めに入ったので、その後は燃費的に辛くなったのですが、セーフティカーが僕たちにとっていい方向に働いてくれました。また、予定していたピットインの回数に収められるように組み立てなおしてくれた、チームの仕事が素晴らしかったと思います。まだもう少し速さが足りないかなとも感じたので、次戦に向けて、そこを何とかしていきたいと思います」
#23 GT-Rドライバー ロニー・クインタレッリ
「最初のスティントで早めにピットインすることになったため、燃費的に苦しくセーブする場面もありましたが、セーフティカーのタイミングがとても良かったです。ランキングトップに立てたことはすごいことで、今回の2位獲得は僕たちにとってとても大きなものです。チームもクルマもタイヤもポテンシャルが高いので、富士ではウェイトが重いですけれどもいいレースをしたいです」
ニスモ鈴木豊監督
「ポイントリーダーにもなりましたし、2位というのは喜ぶべき結果ですが、せっかくポールを取っていたし、狙いを定めていたレースだったので、正直なことを言えばやはり悔しいです。18号車に対し、ほんの少し速さの面で負けていたかもしれません。燃費走行をしなければならない場面もあり、それが厳しかったです。最後のピット作業は18号車と同じタイミングになり、チームは完璧な仕事をして挽回してくれましたが、あともう少しでした。富士に向けては新しいエアロパーツなどを入れて、なんとか混戦の中を少しでも抜け出せるように頑張っていきたいと思います。応援ありがとうございました」


#3「S Road NDDP GT-R」、速さを見せてポイント獲得

予選2位からスタートした#3「S Road NDDP GT-R」(星野一樹/佐々木大樹/ルーカス・オルドネス)は、安定したペースでポジションをキープ。スタートドライバーの星野から第2スティントを担当した佐々木までは、順調なレース展開を見せていた。

佐々木の担当した第2スティントの終盤にセーフティカーが導入され、チームはドライバー交代を決断。素早いピット作業でオルドネスに交代しピットを後にしたが、ピットロード出口信号によりコースインを止められ、大きくタイムをロスすることになった。

また、このピットインのタイミングによりペナルティを受け、さらにポジションを落とすことになったが、オルドネスは、初めてのGTレースと思えない走りを披露。レギュラードライバーの2人と同じようなハイペースで周回を重ねた。続くスティントを担当した星野も安定して速いペースで走行。最終スティントを任された佐々木も、レース終盤には攻めの走りを見せて順位を挽回。一時は15位ほどまで後退していたポジションを10番手まで押し上げてゴール。3戦連続のポイント獲得を果たした。なお、レース終了後に上位のマシンが失格となったため、#3 GT-Rは繰り上がりで9位入賞となった。


#3 GT-Rドライバー 星野一樹
「周りに惑わされずに自分たちのペースを守っていこうという作戦でスタートしましたが、そのペースを守りながらも後続を引き離せたので、いい走りができたと思います。2回目の自分のスティントではコンディションも良くなってすごくタイムも上がりましたし、自分の走りには満足しています。ミスについては仕方ありません。必勝態勢で次戦頑張りたいと思います」
#3 GT-Rドライバー 佐々木大樹
「自分の担当した1つ目のスティントの目標は、『燃費とタイヤを持たせながら、安定した速いペースで走る』ということでした。燃費やタイヤのことを考えながら速く走るというのは難しいことだったのですが、いいペースで走ることができました。レース中盤にいろいろなことがあってポジションは下がってしまいましたが、最後のスティントでは、なんとかポイントを持ち帰るのだと全力でプッシュして、10位に入ることができて良かったです。クルマはとても速かったので、次戦は優勝できるよう頑張りたいと思います」
#3 GT-Rドライバー ルーカス・オルドネス
「私の担当したパートはとてもハードでしたが、クルマのパフォーマンスはとても素晴らしかったです。ピットインのタイミングのことで時間をロスすることになってしまったのはとても不運で残念でしたが、チームの皆さんは週末を通していい仕事をしていましたし、表彰台に上がれるパフォーマンスを持っていたと思います。なんとかポジションをリカバーしようとプッシュしましたが、元の位置まで戻すことは難しかったです。しかし、日本のSUPER GTのレベルの高さを実感でき、レースを楽しむことができました。またこのレースを戦ってみたいと思っています」
NDDP RACING長谷見昌弘監督
「ドライバー3人は、まったくミスのない、いい走りをしてくれていました。ルーカスの走りも良かったです。しかし、チームとしてセーフティカーが出た時のピットインのタイミングを誤ってしまいました。ドライバーたちに申し訳なく思っています。次戦富士はテストでもいいタイムを出せているので、しっかりと結果を出せるように頑張っていきたいと思います」
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