MOTUL AUTECH GT-R、6位入賞

SUPER GT第7戦オートポリス。セーフティカーランでスタートした決勝レースで、予選2位からスタートしたMOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ミハエル・クルム)は序盤にトップに立ち大きくリードを広げた。終盤にペースが乱れ順位は後退したものの、6位入賞でポイントを獲得した。

決勝日のオートポリスは朝から濃霧に包まれた。午前中に予定されていた30分間のフリー走行は、時間を変更したもののキャンセルに。決勝レースも危ぶまれたが、ピットウォークの間に霧が晴れ、オンタイムでのレーススタートとなった。

スタートドライバーの本山は、セーフティカーが外れ、再スタートが切られた3周目にトップに立つと、翌周にはその差を3秒まで一気に広げた。勢いは衰えることなく、大量リードを保ったまま走行を重ねていたが、12周目に、他車のクラッシュによりセーフティカーランとなる。一気にマージンを失ってしまうが、2度目の再スタートが切られたあとも、再び後続との差を広げていった。しかし、レースの3分の1を過ぎたあたりで突如ペースダウン。3位に後退すると、28周目にピットイン。クルムにドライバー交代し、9位でレースに復帰した。クルムはハイペースで3位までポジションを取り戻したが、#23 GT-Rのペースが再び乱れ、51周目に2度目のピットインを行い、タイヤを交換してレースに戻る。その後、終盤に他車との接触によりドライビングスルーペナルティを課された#23 GT-Rは6位でチェッカーを受けた。




#23 GT-Rドライバー 本山哲
「レースウィークを通して、クルマもチームもいいパフォーマンスを見せてくれていました。路面の影響かどうかまだわかりませんが、突然タイヤのグリップがなくなってしまったので、予定より早めにピットに入りました。でもチームもクルマも状態はすごく良かったので、次こそは勝ちたいと思います」
#23 GT-Rドライバー ミハエル・クルム
「今回は予選もうまくいって、チームもクルマのパフォーマンスも良かったので、6位という結果はちょっと残念ですが、最終戦のもてぎでもベストを尽くします」
ニスモ 鈴木豊監督
「序盤は非常にいいペースで走っていました。しかし、そのペースが続かなかったことが残念です。表彰台に上がったチームを見ると、コンディションとタイヤの関係で差がついていた部分もあったと思います。しかし、チームとしてクルマのパフォーマンスを取り戻すことはできたと思うので、非常に大きな自信となっています。最終戦にむけて、優勝目指して頑張りたいと思います。引き続き応援をよろしくお願いいたします」



NDDP RACING、終盤までトップを守るもリタイア

ポールポジションからスタートしたS Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正)。序盤の他車クラッシュによるセーフティカーランが行われたのち、一度はトップの座を譲るものの、ピット戦略で再び先頭に立った。タイヤをマネージメントしながらポジションを守っていた関口だったが、終盤にタイヤが外れるアクシデントが発生し、リタイアとなった。

スタートドライバーの千代勝正は、序盤の数周で2番手の#66アストンマーチンとの差を2秒以上に広げレースをリードしていた。11周目に導入されたセーフティカーランを終えた再スタート後は、一気に縮まった差のなかで#66アストンマーチンを抑えていたが、21周目の3コーナーでかわされ2位へ後退。しかし、ペースを乱すことなく走行を重ねた千代は、30周を終えたところで、#66アストンマーチンより先にピットに入り関口に交代する。すでにピット作業を終えたマシンの中ではトップを守り、すべてのマシンが作業を終えたところで再びトップに返り咲いた。関口は、タイヤの状況と路面に残る水量、さらに後続とのギャップも考えながら、あるときは全力プッシュを、あるときはタイヤマネージメントに徹した走りで2位との差を保って走行を続けていたが、残り数周というところで左リヤタイヤが外れコースオフ。リタイアとなった。


#3 GT-Rドライバー 関口雄飛
「交代してすぐは、タイヤの状況と路面の状況を考えて、タイヤマネージメントをしながら走っていました。後ろからすごい勢いでアストンマーチンが追いかけてきたときはだいぶプッシュしましたが、相手との間隔が落ち着いてからも、タイヤを壊さないように気を付けながら、そして相手が近づいてきたときにはしっかり逃げ切れる(タイヤの)マージンも作ろうと考えながら走っていました。悔しいですが、この結果も受け止めて次につなげたいと思います。残る最終戦、JAF GPのすべてを勝つ、そんな自信をもって臨みます」
#3 GT-Rドライバー 千代勝正
「スタートから路面状況が変わりやすい天候で、難しいレースになるだろうとは思っていました。スタートして序盤、雨が一気に引いてしまって路面の水が少なくなってしまったときに、アストンマーチンの方がペースが良くて、差を詰められてしまいました。抜かれてしまいましたが、向こうの給油時間が長いことは分かっていたので、自分たちのレースをすれば、後半で勝てる状況につながると考えていました。それはできていたと思うんですが、(リタイアという結果は)仕方がないです。最終戦はいいレースをしてシーズンを締めくくりたいです」
NDDP RACING 長谷見昌弘監督
「(終盤にアクシデントが起きるまでは)本当に完璧な展開でした。クルマのパフォーマンスもだし、周囲の状況、天候さえも我々に味方しているように良かったのですが、なにより2人がミスなく走っていました。(今は)最終戦でいい結果を出してシーズンを締めくくりたいというよりも、やはりチャンピオンを獲りたかったという気持ちの方が強いので、それだけに、言葉の出ない思いです」
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