波乱の500kmレースでGT-Rが2位、3位、4位
本年のSUPER GTシリーズ最長の500kmレースが鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で行われ、目まぐるしく変わる天気によって起きた波乱をくぐり抜け、#46 S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)が2位に入賞。#12カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が3位、#23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ)が4位に続いた。
7月の第4戦SUGOラウンドで初優勝を飾った#46 GT-Rは、参加車中最大の82kgのハンディウェイトを積みながらも依然として好調を維持。前日雨の中で行われたノックアウト形式の予選では、2戦連続のポールポジションを獲得した。87周の決勝レースは、ウェットコンディションの中、スタートを迎えた。雨量は少なかったものの、コース上には多量の雨水が残っており、各車が通過するたびに高い水しぶきを上げた。ポールポジションからクインタレッリがスタートした#46 GT-Rは、第一コーナーを抜けたのち単独でレースをリード。4周目までに約8秒のリードを築いた。しかし、コース上の水がはけて行くと、浅溝タイヤを装着しペースを上げた#23 GT-Rに首位の座を譲ることとなった。#46 GT-Rは31周目にピットインし、ドライバー交代。しかし、この時ピット作業でタイムロスし、コースに戻ったときには7位となっていた。中盤の周回を担当した柳田は、途中セイフティカーが出動するなど混乱したレース展開の中、先行車との差を広げずに我慢の周回を続け、61周目にピットインしてクインタレッリに交代した。この時、チームはスリックタイヤをチョイス。再び降雨の可能性があるにも関わらず、速いペースで周回し先行車の追い上げを開始した。各車2度目のピットインが終了した時点で6位だったが、クインタレッリのアグレッシブな走りで次々とポジションを上げ、80周目には2位につけた。残った周回での逆転にかけ、クインタレッリはレースリーダーの#1 HSVを追い、84周目には1.8秒差にまで迫った。しかしあと2周となったこの時、雨が降り出して逆転は叶わず。2位でチェッカーフラッグを受けた。MOLAチームは今回も高ポイントを追加し、初のチャンピオン獲得に向けてまた前進した。
このレースで、レースファンを歓喜させたのはなんと言っても#23 GT-Rの激しい追い上げであった。浅溝タイヤでレースを5番グリッドからスタートしたトレルイエは、序盤から先行車の後方を脅かしつづけ、7周目に2位にまで上がると、トップをいく#46 GT-Rを射程圏内に捉え、同車がGT300車両に詰まったところを逃さずにパス。首位の座を奪った。そのままピットインし本山に交代したが、このときに大雨になると読んで深溝タイヤをチョイスしたため、それほど雨が降らなかった中盤にタイヤの温度上昇に苦しみ、順位を落とすこととなった。58周目に再びピットインした#23 GT-Rは、タイヤ交換ののちにトレルイエがハイペースを取り戻し、8位から追い上げを再開。71周目に6位になると、終盤の84周目には5位に上がり、時間制限によって最終ラップとなった86周目にさらに1台を捉えて4位入賞を果たした。本山は、「今週末はいい流れができていたので、結果は付いてくると思っていた。レース序盤はタイヤ選択に成功し、中盤はそれが外れた。でも最後には、ペナルティをもらったにも関わらずぎりぎりリカバリーできた。残りのシーズンも波に乗って行けそうだ」と語った。
鈴鹿を得意コースとする#12 GT-Rは予選4位からオリベイラがスタートで3位に、3周目には2位にポジションアップした。その後、#23 GT-Rに先を越されたものの、レース前半は3位を堅守。#23 GT-R、#46 GT-Rに続き、3台のGT-Rで1、2、3位に並んで周回した。中盤にタイヤチョイスが裏目に出て順位を落としたが、それでも上位に踏みとどまり続け、最終的には3位でレースを終えた。
#24 ADVAN KONDO GT-R(安田裕信/ビヨン・ビルドハイム)は、予選から波に乗ることができず、12番グリッドから決勝レースをスタートし、10位でフィニッシュした。




鈴鹿を得意コースとする#12 GT-Rは予選4位からオリベイラがスタートで3位に、3周目には2位にポジションアップした。その後、#23 GT-Rに先を越されたものの、レース前半は3位を堅守。#23 GT-R、#46 GT-Rに続き、3台のGT-Rで1、2、3位に並んで周回した。中盤にタイヤチョイスが裏目に出て順位を落としたが、それでも上位に踏みとどまり続け、最終的には3位でレースを終えた。
#24 ADVAN KONDO GT-R(安田裕信/ビヨン・ビルドハイム)は、予選から波に乗ることができず、12番グリッドから決勝レースをスタートし、10位でフィニッシュした。
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ニスモ鈴木豊監督 「もっとセオリー通りのレース運びをしたかったのですが、中盤に天気を深読みし過ぎてしまいました。変わりやすい天候だったので、それに対応しきれませんでした。しかし、ポイントは取れたし、クルマの方向性が見えたのは収穫です。残りの後半戦は我々の得意コースが続くため、十分巻き返しが可能だと思っていますので、引き続き応援をよろしくお願いします」 |
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#46 GT-Rドライバー ロニー・クインタレッリ 「2回目のピットインでスリックタイヤを選んだのは僕の判断です。天気がまた変わってしまう可能性もありましたが、ここはギャンブルに出るべきだと思いました。マー(柳田)にもチーム監督にも相談し、理解が得られたので、スリックで勝負することができました。最終的に逆転はできませんでしたが、高ポイントを獲得できてハッピーです」 |
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Rd. 5 the 40th International Pokka GT SUMMER SPECIAL
- Race Combined [ 14:02 Start - 86 Laps ]
Weather : Rain / Course : Wet / Sunday,21 August, 2011 - Suzuka Circuit (5.807 km)
Pos | No | Car | Driver | Time / Diff | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ウイダー HSV-010 | 小暮 卓史 | ロイック・デュバル | 3:16'09.255 |
2 | 46 | S Road MOLA GT-R | 柳田 真孝 | ロニー・クインタレッリ | +6.341 |
3 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R | 松田 次生 | J.P・デ・オリベイラ | +18.946 |
4 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 本山 哲 | ブノワ・トレルイエ | +47.571 |
5 | 39 | DENSO SARD SC430 | 石浦 宏明 | 井口 卓人 | +49.556 |
6 | 36 | PETRONAS TOM'S SC430 | アンドレ・ロッテラー | 中嶋 一貴 | +59.602 |
7 | 35 | D'STATION KeePer SC430 | 脇阪 寿一 | アンドレ・クート | +1'13.131 |
8 | 6 | ENEOS SUSTINA SC430 | 伊藤 大輔 | 大嶋 和也 | +1'22.247 |
9 | 8 | ARTA HSV-010 | 武藤 英紀 | 小林 崇志 | +1'30.377 |
10 | 24 | ADVAN KONDO GT-R | 安田 裕信 | ビヨン・ビルドハイム | +2Laps |
