「MOTUL AUTECH GT-R」、2列目から2勝目を狙う
暑いSUGOで3台のGT-Rがスーパーラップに進出
国内のラウンドはゴールデンウィークの富士以来、約3か月ぶりの開催となった。SUPER GT第5戦の舞台は夏休みのスポーツランドSUGOで、前日までの雨はやみ、朝から晴れ間がのぞいた。天気予報では弱い雨が降ることを伝えていたが、予報は外れ真夏の晴天となり、朝から気温がグングンと上がっていった。

練習走行は晴れ/ドライのコンディションで9時45分から11時30分まで行われた。このセッションでトップを奪ったのは46kgのハンディウェイトを搭載する「IMPUL カルソニック GT-R」(#12松田次生/セバスチャン・フィリップ)。48kgのウェイト搭載する「HASEMI TOMICA EBBRO GT-R」(#3ロニー・クインタレッリ/安田裕信)が4位、46kgのウェイトを搭載する「MOTUL AUTECH GT-R」(#1本山哲/ブノワ・トレルイエ)は6位とまずまずの位置につけた。またGT500最高の74kgのウェイトを搭載する「HIS ADVAN KONDO GT-R」(#24ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治)は8位につけた。

予選1回目は13時35分にスタート。既に気温30℃、路面温度40℃と日なたに立っているだけで汗が吹き出すような暑さとなった。25分間の混走枠では#1 GT-Rが1分18秒284でトップにつけて幸先の良いスタートを切った。

14時10分からの10分間はGT500の専有走行枠。残り3分となった時点で、1分17秒台にタイムアップする車両が出始め、次々にタイムが更新されていく。#1 GT-Rの本山は1分17秒862にタイムアップするが7位、残り2分を切って#3 GT-Rが1分17秒170をマークしてトップに立った。#24 GT-Rは1分17秒555で4位。しかし#12 GT-Rは最後の最後にベストタイムの1分17秒957をマークしたが、スーパーラップ(SL)に残れる8位までわずか0.086秒及ばず10位で予選を終了した。


本山は予選4位、トップ4のうち3台をGT-Rが占める
16時15分、GT500クラスのSLが始まった。気温は30℃程度と変わりはないが、雲が出てきたこともあり路面温度は5℃以上低くなった。2番目に出走した#1 GT-Rの本山は安定した姿勢をキープしたままアタックを決めて1分17秒266でその時点でトップに。5番目に出走した#24 GT-Rのオリベイラがこの本山のタイムを更新する1分17秒232で逆転トップを奪った。7番目の#6 SC430が1分16秒台に入れてトップを奪ったが、最後にコースインした#3 GT-Rのクインタレッリがこれを0.5秒以上縮める1分16秒248で今季初のポールポジションを獲得。#24 GT-Rが3位、#1 GT-Rが4位と、トップ4のうち3台をGT-Rが占める結果となった。「予選から温度が高くなってきたら、すごく速くなってきた。SLも素晴らしかった。SUGOではまだ(GT500の)日産車が勝ったことがないので優勝したい」とクインタレッリは目を輝かせた。本山は「クルマのレベルは高いんですが、今日は真夏のような天気になってしまって、セットを合わせることができずアンダー(ステアの状態)をなかなか修正できませんでした。予選4位という位置はギリギリ優勝のチャンスがあると思うので、明日は優勝を狙って最悪でも2位に入りたい」と決勝での巻き返しを誓っていた。



ニスモ鈴木豊監督
「想定していた気温、路面温度と天候が大幅に変わってしまい、クルマのセッティングを決めきれませんでした。しかし4位は十分に優勝を狙えるという位置だと思います。SUGOは荒れる展開になりやすいですが、本山もブノワも百戦錬磨のレース巧者なので心配はしていません。個人的にはセパンで見ることのできなかったGT-R同士のバトルを見たいですね。ニスモはドライバーはもちろん、ピットワークを含めた総合力で頑張りますので、ぜひ応援をよろしくお願いします!」

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