2010年から開催されるFIA GT1世界選手権の公式発表会が3月1日、フランス・パリのフランス自動車クラブで行われた。その後同市内のバンドーム広場で出場車両がアンベールされ、SUMO POWER GTとSWISS RACING TEAMから同選手権にエントリーする2台のNISSAN GT-Rがはじめて報道関係者および一般にお披露目された。
記者会見では、まずはじめにFIA(世界自動車連盟)会長のジャン・トッド氏(フランス)がスピーチし、新しい世界選手権の開催を宣言した。続いて、シリーズをプロモートするSRO(ステファン・ラテル・オーガニゼーション)の代表ステファン・ラテル氏が選手権の概要を説明。その後、自動車メーカーを代表して日産自動車のグローバルモータースポーツプログラムダイレクターを兼任するニスモ社長の眞田裕一がスピーチした。
「日産がおよそ20年ぶりに世界選手権に復帰することになり、非常に感激しています。この新しいFIA GT1世界選手権は、日産の技術の象徴であるNISSAN GT-Rにとって理想的な活躍の場と言えます。私たちのパートナーとして今年GT-Rを世界中で走らせるSUMO POWER GTとSWISS RACING TEAMは、新しい世界選手権に向けての準備を着々と行っています。今から4月のアブダビラウンドが楽しみです」と語った。SWISS RACING TEAMでNISSAN GT-R(3号車)をドライブする元F1ドライバーのカール・ヴェンドリンガー(オーストリア)が、GT1ドライバーを代表して「私は長い間FIA GT選手権に出場してきましたが、今年から世界選手権になるということに、非常にワクワクしています。NISSAN GT-Rをドライブすることは、とても嬉しいです」と挨拶した。
パリの観光名所のひとつであるバンドーム広場には選手権に参加する6メーカー、12チームから1台ずつ、合計12台のFIA GT1仕様車が集結。1台ずつボディカバーがアンベールされ、各車のスポンサーロゴや独自のカラーリングを披露した。SUMO POWER GTの23号車、SWISS RACING TEAMの3号車がフルカラーリングで初めて姿を現し、それぞれドライバーのミハエル・クルム(ドイツ)とピーター・ダンプレック(英国)、カール・ヴェンドリンガーがカメラマン達の要求に応えて写真に納まった。
SUMO POWER GTの22号車、SWISS RACING TEAMの4号車のドライバーは近日中に決定し、発表される予定。2月に入ってからSUMO POWER GTは、ポールリカール(フランス)で行われたFIA公式テストに参加し、その後スペインでプライベートテストを実施した。一方、SWISS RACING TEAMはアルガルブ(ポルトガル)とポールリカールで開催されたFIA公式テストに参加しており、両チームともに開幕戦に向けて精力的に準備を進めてきている。

FIA GT1世界選手権は、4月17日にアブダビのヤスマリーナで開幕し、その後9カ国を転戦する。
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