ゾルダー、ベルギー(2009年10月25日)

天候がぐずついた予選とは打って変わり、決勝レースは青空の下行われた。2010年仕様の新しいエアロパッケージが投入された#35 NISSAN GT-Rは、車両開発の総仕上げとして有終の美を狙い8位のスターティンググリッドに着いた。前日行われたフリープラクティスから予選まで非常に良いパフォーマンスを見せたことから、チームは良い雰囲気の中、2時間レースのスタートを迎えた。

スタートドライバーのミハエル・クルム(ドイツ)は、予定通りのペースで順調に走行し、順位を8位から4位まで上げていった。予選後、車両のセットアップを少し変更したことが功を奏したようだ。

33周目にクルムはピットインを行い、チームは、給油、タイヤ交換、ドライバー交代を45秒でこなし、代わったダレン・ターナー(英国)は9位でコースに復帰した。その後、ターナーは再びポジションアップを目指したが、48周目にブレーキトラブルが発生し、緊急ピットイン。チームはブレーキ交換を行った。24分後、NISSAN GT-Rは走行を再開し、ベストラップを更新しながら素晴らしいパフォーマンスを見せたものの、レースは既に終盤に差し掛かっており、NISSAN GT-Rは、FIA GT選手権の最終戦をクラス8位で終えた。

2010年からスタートするFIA GT1世界選手権年仕様のNISSAN GT-R開発プログラムは、冬の間も引き続き継続して行われ、その後、参戦チームにデリバリーされる。


ダレン・ターナー
「マシンの中に、タイヤの空気圧のモニターがついているんだけど、左リアタイヤの空気圧が次第に上がっていったから、心配になり始めた。ブレーキトラブルの熱でタイヤの空気圧が上がっていったようだ。でも、チームがブレーキを交換してくれた後は、それまで以上に速いラップタイムで走行出来たし、何の問題もなかったので残念なレースです」

ミハエル・クルム
「マシンの状態は昨日よりも更に良くて、今日は本当に良いポジションが狙えると思ったから、ブレーキトラブルが起こったのはとても残念です」

亀井泰治チーム監督
「このようなブレーキトラブルは今まで起こったことがなかったから、この結果は非常に残念です。でも、今回ゾルダーで新しいエアロパッケージを実戦の中で試して、効果を確認出来たことは大きな成果です。今シーズンを振り返ってみると、ギガウェーブモータースポーツの協力の下、NISSAN GT-Rの開発を順調に進めてくることが出来ました。さらにシーズンオフの間にテストを行って完璧な車に仕上げていくので、2010年のGT1世界選手権のシーズン開幕が今から楽しみです」
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