ミハエル・クルム(ドイツ)とダレン・ターナー(英国)がドライブするNISSAN GT-R35号車は、6月20-21日にドイツオッシャースレーベンにあるモータースポーツアリーナ(1周3.696km)で開催されたFIA GT選手権第3戦でGT1クラス9位、総合14位で完走した。

亀井泰治監督のレース前のコメント
「オッシャースレーベンに来る前、3日間のテストをアルガルブ(ポルトガル)で実施して走り込み、前回のシルバーストーンのレースで発生したトラブルの対策を施してきました。今回のレースは来月のスパ24時間レースの前の重要なレースなので、なんとしても完走するつもりです」


今回のレースではFIA GTのスポーティング規則に従って、NISSAN GT-Rには40kgの重りが積まれたが、土曜日に行われた公式予選でミハエル・クルムはプッシュして10位のグリッドを獲得した。

決勝レースが開催された日曜日の天候は非常に変わりやすく、ダレン・ターナーが6番手のタイムをマークした朝のウォームアップはウェットコンディションからドライコンディションに変わっていく中行われた。24台が出走した決勝レースは曇り、ドライコンディションの中11時45分にスタートした。ミハエル・クルムは、スタート直後の第1コーナーで発生した先頭集団3台による接触をうまくかわして4周目には8位に順位を上げたが、その後2回のミスによって順位を5つ下げた。9位を走行していた31周目から激しい雨が降り始め、チームは急遽32周目にピットインさせてドライバー交代ならびにタイヤをドライからウェットに交換した。15位でコースインしたダレン・ターナーは豪雨の中、先頭集団と同等のラップタイムで走行し10位までポジションを上げたが、56周目の第3コーナーでミスし、そのままグラベルに入ってしまった。コースに復帰するまでに約3分30秒のタイムをロスし、順位も3つ下げてしまったが、幸いにも車へのダメージはなく、ターナーは予定の周回数をこなして59周目にピットインした。

クルムに交代し、タイヤも新品のウェットに交換してピットアウトし、数ラップ走行したあたりから雨も止み始めたが、路面はまだコース全域でウェットのままであった。その後クルムは63周から67周まで全走行車両の中でトップタイムをマークするすばらしい走行を見せて、GT1クラス9位、総合14位で2時間レースのチェッカーフラッグを受けた。

ミハエル・クルムのコメント
「今週は天候がずっと不安定で車のセットアップをするのが大変でしたが、今回のレースを完走することができてとても嬉しく感じます。最後のスティントの後半にコースコンディションが徐々に回復し始めてから、車のバランスがすごく良くなりました。SUPER GTでの経験からNISSAN GT−Rは雨のレースに強いことがわかっていました。スパの天気も今日のように変わりやすいので、来月のスパのレースが楽しみになりました」

ダレンターナーのコメント
「今回のレースはスパ24時間直前のとても重要なレースだったので、完走することが出来て嬉しいです。シルバーストーンのレース以降、車も良くなってきていますが、今日は天候が変わりやすかったのでとても難しいレースでした。今はスパ24時間にNISSAN GT-Rで参戦することに興奮しています」
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