RACING Z HISTORY

vol.5 海外レース(S130〜)

1979-1996

78年からはアメリカのエレクトラモーティブもIMSA-GTUへ参戦。この年は1勝を挙げるにとどまるも、79年にS130型のダットサン280ZXで参戦するようになってから快進撃が始まりました。79年にはGTUチャンピオン、82年にはIMSA-GTOのチャンピオンを獲得。この年のS130型280ZXは、1982年に日本で初めて開催された世界耐久選手権(WEC in JAPAN)へも参戦しています。 その後、エレクトラモーティブは、アメリカにおける日産ワークスチームとしてニッサン・パフォーマンス・テクノロジー(NPTI)へと発展し、プロトタイプのIMSA-GTPクラスでも強さを発揮。88年に280ZX-Tで獲得したチャンピオンを、実に91年まで連続防衛しました。

91年のセブリング12時間では、日産NPT-90が総合1-2フィニッシュ。ZはGTOクラス2位
1991.3.16
セブリング12時間レース
日産300ZX ジェレミー・デイル/スティーブ・ミレン/ジョニー・オコーネル

94年のル・マン24時間は75号車が総合5位(IMSA-GTSクラス優勝)の快挙
1994.6.19
ル・マン24時間レース
日産300ZX
75号車 スティーブ・ミレン/ジョニー・オコーネル/ジョン・モートン
76号車 エリック・ヴァン・デ・ポール/ポール・ジェンティロッツィ/粕谷俊二

一方、ボブ・シャープ・レーシングはシャープの現役引退後、S130型のレーシングマシンにサム・ポージーやポール・ニューマンといったドライバー布陣でIMSA-GTUへ参戦。81年にはIMSA-GT(GTP/GTOの前身)へとステップアップし、82~88年にはSCCAのトランザムシリーズへも参戦し、280ZXターボを操るニューマンは、82年と86年にそれぞれ1勝を挙げます。

続く89年、Z32型をそのデビューイヤーからレースで走らせていたのは、クレイトン・カニンガム・レーシング(CCR)でした。スペースフレームとファイバー製のカウルを組み合わせた最新のGTOマシンは、Z32型のスタイルを持つものの中身はレース仕様車となっていました。95年には最終的にインフィニティ用の4リットルV型8気筒NAエンジンを搭載。このZ32型300ZX-Tは、92年と94年にスティーブ・ミレンがGTSのチャンピオンを獲得しました。同じく94年には、デイトナ24時間で総合優勝し、92年の「ニッサンR91CP」の優勝に続き、日産車にとって2度目のデイトナ制覇を果たしました。また同年のル・マン24時間でもクラス優勝、総合でも5位入賞という快挙を達成しました。

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