WEC REPORT

WECシルバーストーン 開幕戦に続き、今年2回目の参戦となったWEC第4戦 オースティン。

シルバーストーンでは2位を獲得していて、世界戦でとにかく優勝がしたい気持ちで挑みました。

コースはテキサス州にありますが、思っていたよりも湿気が多く暑く感じました。

フリー走行の時には物凄い雷雨もあり、走行がディレイになるようなことも。

今回も開幕戦同様、リチャード選手とホーソン選手で挑みました。

予選は、僕とリチャード選手の2周ずつのタイムアタックの平均タイムで争われ、2位を獲得。

幸先の良い滑り出しでした。

下から見ると、本コースが上側に

決勝は、耐久レースでは珍しく、17時スタート、23時ゴールで行われました。日本では、まずこの様な遅い時間でレースすることは、無いですよね!

僕も2007年の十勝24時間レース以来の夜の走行という事もあり、視界が見やすかったり、見にくかったり正直かなり戸惑いました。

僕に乗り替わった時は、20時50分からチェッカーまでの走行でしたが、ハーフウェットからドライに変わる状況の中、路面状況の見分け方が難しく、スピンする場面もありました。

ある意味、夜のレースを経験する機会は日本で無く、WECではル・マン24時間をはじめとするナイトレースが結構行われています。

こういったナイトレースは、WECシリーズに出場して、とても良い経験になりました。

色々と自分で招いた波乱もありましたが、2時間10分の連続走行をタイヤ1セットで走り切る事は、とても大変でした。

これもGTではあまり無いですが、耐久レースは、いかに速い平均ラップを刻むかが勝負になります。そういった意味でも、スーパーGTでのバックマーカーの処理は、このWECでも、プラス材料に働きました。

2時間10分を2回ピットでクレバーに走りきり、世界選手権で初の優勝を飾る事が出来ました。

しかも、香港を拠点としているKCMGチームにとっても初優勝。チームに勝利をプレゼント出来たことはとても嬉しく、そして優勝の美酒を浴びることが出来て本当に嬉しかったです。

今年2戦、KCMGからWEC参戦を経験しましたが、スーパーGTのマシンとは違い、速さも必要ですが、経験も必要なことだと感じました。

改めて、海外レースと日本のレースとの違いも感じ取ることが出来ましたし、日本のレースだけでは得られないスキルも、海外では得られることも感じました。

ですが、スーパーGTに乗っていて、WECでも役に立つこともたくさんあります。

走りの面だけではなく、マシンのセットアップなど、今回一緒に働いたグレックエンジニアも、僕のコメントを物凄く信頼してくれたことは、とてもプラスでした。

これからも、チャンスがあれば、スーパーGT参戦と共に海外のレースに挑戦していきたいです。その為には、スーパーGTと海外のレース開催が重ならないようにしてもらいたいです。

既に、来年のルマンテストデーと、スーパーGTオートポリスラウンドが重なっています。

今年も同じ状況で、とにかく悔しい気持ちでした。

暫定カレンダーが発表になっているからこそ、来年は、スーパーGTとACOが上手く調整をして頂けると、世界に挑戦したいドライバーにとっては、道が開けると思います。

WECシリーズに2戦出場しましたが、この経験は自分にとって大きなものになったと感じています。

この挑戦をサポートして頂いたKCMGのポールさんと、DTMの土居さんに本当に感謝しています。

さてオースティンサーキットのピットで、とても変わった光景が。

それは、中央にコンクリートの仕切りがある事です。

実は、前座レースが行われるためこの様に、設営されます。

その為、ピットからピットロードに出る時は、手押しでマシンを運びます。

僕達のドライバー交代も、結構大変でした。

しかし決勝レース前には、このコンクリートの仕切りが片付けられます。

その後は、清掃車が奇麗に。

これも、日本では、見られない光景ですよね!!後は、トラックが物凄く大きい事。

ミシュランさんのトラックもアメリカ仕様に。

とにかく日本との時差が14時間ということで、かなり時差ぼけが辛かったです。

帰りの飛行機も、色々とありましたが、

とても楽しめたWEC オースティンRdでした。

次は、いつこのサーキットに来られるかな!

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