WEC REPORT

Vol.
2014.12.1

皆さん、こんにちは!
今回は番外編としてNISMO FESTIVALの様子をレポートしたいと思います。

私たちは一足早く木曜日にサーキット入りしました。その日は晴天で富士スピードウェイを囲む景色は紅葉がとても美しく、忙しい毎日を過ごし余裕がなかった私たちにとっては心癒される一日でもありました。

金曜日はお昼頃から雨が降り出しその時点から空は暗くなってしまいましたが、Club NISMOのお客様がいらっしゃる土曜日の午後からはまた太陽が雲の合間から顔を出し、午後の走行には影響がない良い天気となりました。

そして・・・私はその走行枠で本山さんが運転するR390の同乗走行の体験をすることになりました・・・!以前一度GTカーの同乗走行は体験したことがあるのですが、そのときはどのように踏ん張っていいのか分からず不必要に体力を消耗してしまい、自力でマシンから降りられない状態になってしまったので、乗る前はとても緊張していました。

「緊張する」と言いながらマシンに乗り込むと、「緊張するの?!」と本山さんに聞き返されました。確かに私はいつもレーシングカーを目にしているし、ドライバーやメカニックたちと一緒にサーキットで仕事をしているけれども、やはり彼らが体で感じているものを同じように感じることができません。それを今回少しだけ体験させてもらえたのです!

そして、エンジンスタート・・・加速しながらピットロードを駆け抜け、1コーナーを曲がる瞬間が一番怖かったです。でも、隣で運転しているのは「本山哲」なんだ・・・!と自分に言い聞かせながらも硬直していると、本山さんが左に指を差しているのが視界に入りました。ヘルメットを押さえながら左を見てみると、Ronnieがドライブする私たちの23号車が見えました。するとしばらく本山さんとRonnieは2台で並走したりオーバーテイクをし合ったりしてくれました。その23号車の背景には少し雲がかかった富士山がそびえ立っていて、それはとても言葉では言い表すことができないほど感動するシーンでした。それを見た途端一気に恐怖心は消え、自分がいかに今貴重な体験をさせてもらっているかを噛みしめながら、ピットロードに戻って来ることができました。

降りた後は体の緊張が解けたせいか、がくがくと足が震えしばらく座り込んでいましたが、いかにドライバーが体力と技術が必要か少しだけ実感できたような気がしたし、これからもう少しドライバーに優しくしなくちゃ、と思いました(笑)。そして、この同乗走行の体験の機会を与えてくれた鈴木監督始めNISMOスタッフのみんな、そして素晴らしい演出をしてくれた本山さんとRonnieに感謝です!

同じタイミングで次生くんはGr.Aのカルソニックスカイラインを運転していたのですが、嬉しすぎて涙が出てきたそうです(笑)。実は次生くんはGr.Aカルソニックを運転する予定ではないにも関わらず、どうしても乗りたいと言うのでチャンピオン獲ったご褒美として調整してもらったのですが、調整しがいがありました!

そして、本番日曜日。すっきりした天気とは言えないまでも、お客様が雨に濡れないで済む一日となりました。オープニングは8:30と早い時間ではありましたが、ステージ前は見渡す限りお客様で埋め尽くされていました。

ステージ上にはSUPER GT監督・ドライバー、スーパー耐久ドライバー、そしてNISMOの歴史を築き上げたレジェンドドライバーの北野元さん、柳田春人さん、和田孝夫さん、鈴木利男さんそしてメーカーの垣根を越えて出演してくださったARTA鈴木亜久里監督と、豪華なメンバーが集結しました。

そのメンバーで一日コースイベントやステージイベントを駆け回りました。SUPER GTトークショーではドライバーからオークションの品を提供してもらい交通遺児への寄付金を集めたり、MOTUL AUTECHさんの出展ブースでご挨拶させていただいたり、普段レースウィークではできないことができる貴重な一日となりました。

「Road to Le Man 2015」では歴代ル・マンカーが登場してサーキットを沸かせたり、「NISMO GP」ではデモレースとはいえ、みんなとてもムキになってレースをしたり、ドライバーもスタッフもみんな楽しんでいました。

フィナーレではゼッケンを「23」から「1」をチェンジするセレモニーが行われました。「23」も私たちにとっては大事なナンバーではありますが、やはりゼッケン「1」を付けることはとても特別・・・。今年NISMOは30周年を迎え、この大きな節目の年にチャンピオンを獲れたことは、これが歴史として振り返られる時が来た時に、さらにその価値が分かるような気がします。そして、その1号車と一緒に今年の23号車メンバーで最後に記念撮影をしました。23号車メンバー全員がそろってないのが残念ではありましたが、とてもいい記念になりました!

最後に、コース・グランドスタンド・バドックなど全てのエリアでイベントが満載で、ドライバーにとってはとても忙しい一日となり、待ってくださっていたお客様全員にサインなどの対応ができずに申し訳なかったと思います。次生くんとRonnieも自分たちを囲むファンの皆さんの数に圧倒され、自分たちがNISMOドライバーであり、チャンピオンドライバーであることを実感していました。そして、寒い中富士スピードウェイに来場してくださった35,000人の全ての皆さんに心から感謝を申し上げます。

あっという間の一年間ではありましたが、また来シーズンの開幕までもあっという間に時が過ぎることと思います。来年もNISSAN NISMOの応援をよろしくお願いいたします!今年一年本当にありがとうございました!!

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