モータースポーツ

2019.08.28

第48回サマーエンデュランス 「鈴鹿10時間耐久レース」

鈴鹿10Hに4台のGT-Rが出場、KCMG35号車が総合6位でアジア賞優勝

8月23~25日 鈴鹿サーキット(三重県)
2019 第48回サマーエンデュランス「BHオークション SMBC 鈴鹿10時間耐久レース」(通称:鈴鹿10H)が8月25日に鈴鹿サーキットで開催され、4台のNISSAN GT-R NISMO GT3が出場。インターコンチネンタルGTチャレンジに参戦しているKCMGの#35 GT-R(千代勝正/ジョシュ・バードン/松田次生)が総合6位でチェッカーを受けた。

今年で2回目を迎える今大会は、インターコンチネンタルGTチャレンジの第4戦となっており、このシリーズにエントリーしているKCMGから#018 GT-R(アレクサンドラ・インペラトーリ/エドアルド・リベラティ/オリバー・ジャービス)、#35 GT-Rの2台が出場。また、スーパー耐久シリーズのST-Xクラスシリーズ対象レースにもなっており、GTNET MOTORSPORTSから#5 GT-R(浜野彰彦/星野一樹/山田英二)、MP Racingから#9 GT-R(ジョー・シンドウ/柴田優作/高田巧)の2台が参戦した。

スターティンググリッドは、各チーム3名のドライバーのアタックタイム合算によるQ1と、その上位20台で争われるポールシュートアウトで決定する。GT-R勢は、KCMGの2台がポールシュートアウトに進出。#35 GT-Rは松田がアタックを担当し13位となった。#018 GT-Rは17位、#5 GT-Rは28位、#9 GT-Rは35位のグリッドを獲得した。

25日の午前10時にフォーメーションラップが始まり、10時間の耐久レースがスタート。序盤は#018 GT-Rの勢いが良く、第1スティントで#35 GT-Rをかわし13番手までポジションアップに成功した。#018 GT-Rは、レースの折り返し地点を迎えるころまでは順調にGT-R勢の最上位を走行していたが、マシンの挙動に異変を感じ緊急ピットイン。修復作業を行いコースへ復帰したものの、大きく順位を落とすことになった。代わってGT-R勢の最上位に立った#35 GT-Rは、6時間を経過して5位まで浮上。メルセデスやポルシェらと表彰台争いを展開した。最後のピット作業を終え、最終スティントを託された松田がコースに戻った時には7位となっていた。6位を走る#107 ベントレーとは4秒の差が開いていたが、松田は猛プッシュでみるみると近づき、残り20分を切ったところで、シケインで横に並びかける。2台の争いはホームストレートを抜けて1コーナーまで続いたが、松田は#107 ベントレーを抜ききって6位浮上に成功した。

その後、5位のマシンを追いかける松田だったが、ピット作業のミスで順位を落としていた#125 アウディが猛烈なペースで追い上げ、残り10分を切って#35 GT-Rの背後まで迫ってきた。3周に渡り激しいテールトゥノーズのバトルが続いたが、松田は#125 アウディの猛攻をしのぎ切り、6位を守ってチェッカーフラッグを受けた。#35 GT-Rは総合6位入賞で、インターコンチネンタルGTチャレンジでは今シーズンのベストリザルト。日本車、日本人ドライバーとしては今大会最上位のフィニッシュで、アジアから参戦しているチームの上位3台に授与されるアジア賞の優勝を手にした。

 
 

#018 GT-Rは中盤の緊急ピットイン後はペースもよく、23位完走。#9 GT-Rは26位、#5 GT-Rは29位でそれぞれ完走を果たし、NISSAN GT-R NISMO GT3は4台すべてが10時間の耐久レースを戦い抜いた。

松田次生(#35 GT-R/決勝総合6位)
「素晴らしいレースでした。最終スティントでは終盤に順位を上げ、さらに後ろから迫ってきたアウディからポジションを守り切ることができました。実は終盤は、砂ぼこりがエアダクトに詰まってしまってエアコンが効きづらく、体力的にも非常に苦しかったのですが、いい戦いができました。チームの皆さんに感謝しています」

千代勝正(#35 GT-R/決勝総合6位)
「週末を通して素晴らしい仕事をしてくれたチームの皆さんに感謝します。戦略も良く、ミスすることなく、ドライバーも素晴らしいドライビングだったと思います。6位という結果には満足はしていませんが、トップと同一周回で戦い、アジア賞を獲得できたのは良かったです。インターコンチネンタルGTチャレンジの最終戦キャラミ大会では、表彰台に上がれるように頑張ります」

 
 

ジョシュ・バードン(#35 GT-R/決勝総合6位)
「全力を尽くして総合6位を獲得し、アジア賞も受賞することができました。総合の表彰台に上がれるペースもありましたが、展開に恵まれませんでしたね。しかし、日産のホームである日本でのレースで、2人の日本人ドライバーと共に戦い、日産勢最上位でフィニッシュできたことを誇りに思います。シーズンの最終大会が待ち遠しいです」

ポール・イップ KCMGチーム代表(#018 GT-R/23位、#35 GT-R/6位)
「今大会でのチームのパフォーマンスを誇りに思います。日産のホームイベントで、力強い走りを見せることができました。少なくとも1台は表彰台に上がれるのではと思ったのですが、上位陣は拮抗した戦いで、本当に些細な事柄からそれはかないませんでした。しかし、レース中のベストタイムも上位とそん色ないタイムで、ペースが良かったことは明らかです。018号車は残念ながらトラブルがありましたが、ドライバーたちはいいパフォーマンスを見せてくれましたし、35号車は6位を見事に獲得してくれました。シーズン最終戦に向けても頑張ります」

公式リザルト:8月25日(日)決勝結果

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