2026年シーズンのSUPER GT GT500クラスに参戦するNissan Z NISMO GT500は、Nissan Z NISMOをベース車両としています。2026年車両は空力アップデートが許容される反面、エンジン基数は年間1基に制限されるという、開発の自由度と厳格なコスト制限が共存するレギュレーションとなります。空力、パワートレインともに今後4年間は開発が凍結されるため、これまで明らかになった課題の解決だけでなく、先々を見据えた改良が欠かせません。大きな節目となるシーズンに向けて、開発チームとエンジニア、ドライバーが一丸となってZ NISMO GT500の改良に取り組んできました。
エアロパーツはフロントバンパー左右両端の“フリックボックス” と車両サイドのラテラルダクトを中心に変更を施しています。車両の姿勢や車高に変化があった場合でも空力の特性変化を抑え、安定感を高めるとともに、さらなるダウンフォースを獲得しました。CFD(数値流体力学)を活用して今まで以上に細かく分析し、シミュレーターでのドライバーフィードバックも反映しながら最適化を図っています。
また、型式が“NR4S26”となったエンジンも、出力性能と耐久性の両面で改良を続けてきました。燃料流量規制下で、さらなる熱効率向上を図るべく、燃焼室形状や燃料ミクスチャー、点火系の強化などに時間を費やしてきました。加えて、吸排気系の変更によって大幅な軽量化を実現し、アンチラグシステム等を含めた制御系の改良も重ね、ハードとソフトの両面で改良に努めて、ドライバビリティの向上も果たしています。また、CFD解析によるインタークーラーやラジエターのサイズを最適化することで、冷却系部品の軽量化と共に、圧損の低減にも寄与しました。この様な軽量化の取り組みは、車両の重量配分を改善し、さらに一段上に押し上げ、外観以上の進化を果たしました。重量配分の最適化はドライバビリティの向上、タイヤへの攻撃性低減など、あらゆるシーンで恩恵をもたらすことになります。
使用するタイヤは、12号車、23号車、24号車、全車でブリヂストン製となり、3チームの総力を結集してシリーズチャンピオンの奪還を目指します。
| 全長 | 4,725mm | エンジン型式 | NR4S26 | |||
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| 全幅 | 1,950mm | エンジン仕様 | 直列4気筒直噴ターボ | |||
| 全高 | 1,150mm | 排気量 | 1,998cc | |||
| ホイールベース | 2,750mm | 最大出力 | 550ps以上 | |||
| 車両重量 | 1,020kg以上 | 最大トルク | 50kgm以上 | |||
| 駆動方式 | 後輪駆動 | リストリクター | 燃料流量リストリクター | |||
| クラッチ | カーボン製5.5インチ 4プレート | トランスミッション型式 | 6速シーケンシャル 後退 1速 レバー:パドル |
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| タイヤ | (前) | 300/680 R18 | サスペンション | (前) | ダブルウィッシュボーン | |
| (後) | 330/710 R18 | (後) | ダブルウィッシュボーン | |||
| ブレーキ | (前) | 6ピストンキャリパー | ||||
| (後) | 4ピストンキャリパー | |||||