モータースポーツ

2025.6.28

Round 3 SUPER GT MALAYSIA FESTIVAL 2025
GT500 Class - Race Report

シリーズ第3戦マレーシア、6年ぶりの海外レースで
#12 TRS IMPUL with SDG Zが3位表彰台を獲得

2025年SUPER GTシリーズ第3戦がマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで開催されました。6番手からスタートした#12 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)は序盤から積極的なレースを展開。ハイペースかつ安定した走行で3位となり、今季初の表彰台を獲得しました。

2025年シーズン第3戦、コロナ禍で中断されていた海外でのレースが6年ぶりに復活し、マレーシアでは2013年以来12年ぶりのSUPER GTレースとなりました。1月に行われたセパンテストで好タイムをマークした日産/NISMO陣営は、今季初優勝を目指して4台のNissan Z NISMO GT500が300kmレースに挑みました。これまでの結果により、#23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)と#12 Zに16kg、#3 Niterra MOTUL Z(佐々木大樹/三宅淳詞)に4kgのサクセスウェイトが課され、#24 リアライズコーポレーションADVAN Z (松田次生/名取鉄平)は、サクセスウェイト0kgで勝利を目指します。

予選

#3 Niterra MOTUL Zが予選5位、
#12 TRS IMPUL with SDG Zが予選6位を獲得

6月27日(金)、現地時間の午後4時30分から予選が開始されました。空には雲が立ち込めて、気温33度、路面温度40度で、マレーシアらしい蒸し暑いコンディションの下となり、午後5時03分からGT500クラス予選Q1がスタートしました。1月のテスト時とは路面コンディションが大きく変わり、公式練習からタイムが伸びない状況で行われたアタックで、#3 Zの三宅が5周目に1分51秒391で7番手に。#12 Zバゲットは3周目、4周目と連続でアタックを行いベストラップは3周目の1分51秒675で9番手となり、Nissan Z NISMO GT500勢は2台がQ1突破を果たしました。#24 Zの名取はコース上の混雑でタイミングが合わず、1分51秒894で13番手。#23 Zの千代は1分52秒251にとどまり、14番手で予選を終えました。

午後5時41分から開始されたQ2では、開始2分半をすぎた時点でコース上にトラブルでストップしたマシンが出て赤旗中断、約5分後にセッションは残り8分で再開されました。この時間短縮によりタイヤのウォームアップが難しくなりましたが、#3 Zの佐々木は4周目に1分50秒580とQ1タイムを更新して5番手に。#12 Zの平峰も、Q1より1秒以上タイムアップを果たす1分50秒684で6番手を獲得しました。各車、決勝レースでの上位進出を狙います。

決勝

序盤から果敢に攻めた#12 Z が3位

6月28日(土)決勝日、強い日差しと暑さが収まりを見せ始めた午後4時31分、気温33度、路面温度42度のコンディションのもとで300km、55周の決勝レースが行われました。フォーメーションラップのスタート直後、#24 Z 名取のマシンがストップ。オフィシャルによってピットに押し戻されました。セーフティカー(SC)先導による2周のフォーメーションラップの後、シグナルがグリーンに変わりレースがスタート。1周目から果敢にポジションアップを狙った#12 Zのバゲットは5番手に浮上し、#23 Zの千代も混乱するオープニングラップをうまく捌いて11番手に上がります。#3 Zの佐々木はコース取りの不利で後続に先行を許し、7番手で1周目を終えました。

#12 Zはその後もハイペースを保ち、9周目に前車をオーバーテイクし4番手に上がりました。#3 Zは7番手、#23 Zは11番手をキープして、GT500クラスはピットインのタイミングを迎えました。19周を終えてGT500クラスのピットインが始まります。21周を終えた時点で#3 Zと#23 Zがピットイン。#12 Zは23周を終えてピットインしました。#12 Zの平峰は7番手、#23 Zの高星は13番手でレースに戻り、#3 Zの三宅は12番手となりました。32周を終え、GT500クラス全車がピットインを完了した時点で#12 Zは4番手、#3 Zは10番手、#23 Zは12番手でレースは後半戦に入りました。

ペースを上げて表彰台圏内を狙う#12 Zは、34周目に前車をパスして3番手に浮上。その後もペースアップして2番手との差を詰めていきます。45周目には、2番手に1秒以内まで迫りましたがポジションを上げるには至らず、3番手をキープして走行しました。レース最終盤には、ペナルティを科されたクルマがハイペースで迫りましたが、#12 Zは無理せず4番手でフィニッシュ。レース後、3番手フィニッシュのクルマに10秒加算のペナルティが科され、#12 Zは3位となりました。

レース後半、ペースに苦しんだ#3 Zと#23 Zは、それぞれ11位、13位でレースを終えました。フォーメーションラップ開始直後のメカニカルトラブルでピットに戻った#24 Zは、修復作業を行いましたがレースに復帰せずリタイアとなっています。

予選、決勝ともにペースに苦しんだ難しいレースとなりましたが、#12 ZがNissan Z NISMO GT500のポテンシャルを示し表彰台を獲得しました。日産/NISMO陣営は、次戦富士スピードウェイでのスプリントレースに向けて全力を尽くします。

平峰一貴(#12 TRS IMPUL with SDG Z)
「チームも全力を尽くしてくれましたし、バゲット選手もとてもいいスタートを切ってくれていたので、すごく気合いが入りました。僕に代わってからは途中ライバルに先行されることもありましたが、抜き返して3位になることができました。2位のライバルも視界には入っていたので、頑張ってとらえたかったのですが、なかなか捕まえることができませんでした。次戦でも絶対にまた表彰台を獲得して、星野監督に表彰台の真ん中をプレゼントできるように頑張ります」

ベルトラン・バゲット(#12 TRS IMPUL with SDG Z)
「今日は自分たちのパッケージで最大限のことができたと思います。スタートは良かったのですが、前のクルマとの差を詰め切れず、ピットストップの時間を短縮するため燃料をセーブしようとしました。アンダーステアにも悩まされましたが、最後まで自分たちの順位を守ることができました。チームの戦略は見事で、今日の結果には満足していますが、次の富士では優勝したいと思います」

公式リザルト:6月27日(金)予選Q1
公式リザルト:6月27日(金)予選Q2
公式リザルト:6月28日(土)決勝

SUPER GT インフォメーション : Round 3