モータースポーツ

2025.5.4

Round 2 FUJI GT 3Hours RACE GW SPECIAL
GT500 Class - Race Report

シリーズ第2戦富士、12番手スタートから追い上げた
#12 TRS IMPUL with SDG Zが4位入賞

2025年SUPER GTシリーズ第2戦が富士スピードウェイで開催されました。12番手からスタートした#12 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)がハイペースの追い上げを見せ4位に、15番手からスタートした#23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)が8位でフィニッシュ。#3 Niterra MOTUL Z(佐々木大樹/三宅淳詞)も10位となり、Nissan Z NISMO GT500勢は3台が入賞を果たしました。

2025年シーズン、恒例のゴールデンウィーク開催となる富士スピードウェイでの第2戦は日産/NISMO陣営にとって昨年優勝を果たしたレースであり、2年連続での勝利を目指して4台のNissan Z NISMO GT500が3時間の長丁場に挑みました。開幕戦の結果により、#23 Zに10kg、#3 Zに2kgのサクセスウェイトが課され、#12 Zと#24 リアライズコーポレーションADVAN Z(松田次生/名取鉄平)は、サクセスウェイトなしで上位進出を目指します。

予選

#3 Niterra MOTUL Zが予選5位を獲得し、上位進出を狙う

予選日の5月3日は好天に恵まれ、予選開始の段階では気温19度、路面温度31度のコンディションとなり、午後3時03分からGT500クラス予選Q1がスタートしました。各車タイヤのウォームアップを行い、アタックはラスト1周となる10分間の予選です。4周ないし5周目にアタックを行ったZ勢は#3 Zの三宅が4周目に1分27秒272をマーク。5周目にアタックを行った#12 Zのバゲットは1分27秒358、#24 Zの名取は1分27秒399、#23 Zの高星は1分28秒020がベストラップとなりました。僅差の争いのなか、#3 Zが9番手、#12 Zが12番手、#24 Zが14番手、#23 Zが15番手となり、Nissan Z NISMO GT500勢は#3 ZがQ1を突破し、Q2に進出しています。

午後3時41分から開始されたQ2では、佐々木が#3 Zのアタックを担当。丁寧なウォームアップの後、5周目に1分26秒466とQ1のタイムを大きく上まわるベストラップで5番手を確保しました。予選の最終順位は#3 Zが5位、#12 Zが12位、#24 Zが14位、#23 Zが15位で確定し、順位どおりのグリッドポジションで決勝レースでの巻き返しを狙います。

決勝

表彰台争いを展開した#12 Zが4位
#23 Zが8位、#3 Zが10位で3台が入賞

5月4日の決勝日は前日に続き好天のもとスタート時刻を迎えました。強い日差しが降り注ぐなか気温24度、路面温度38度のコンディションで、SC先導による2周のフォーメーションラップを終え、2時18分にシグナルがグリーンに変わり3時間の決勝レースがスタート。Nissan Z NISMO GT500勢は安定した走りで周回を重ねます。ペースを上げて追撃を開始した#12 Zのバゲットは、5周目、6周目と立て続けに前車をオーバーテイクし、ポジションを10番手に上げました。#23 Zの千代は17周目に13番手に上がり、#3 Zの三宅は6番手をキープして、レースは1回目のピットインのタイミングを迎えました。

36周を終え#3 Zがピットイン。ドライバーは交代せず三宅が引き続きドライブする作戦です。39周を終え#12 Zがピットインし、ドライバーは平峰に。#23 Zは40周を終えた段階でピットインし、ドライバーを高星に交代しました。45周の時点で、GT500クラスの全車が1回目のピット作業を終え、#3 Zは4番手、#12 Zは9番手、#23 Zは13番手を走行。それぞれペースを上げて、ポジションアップを図ります。ハイペースの追い上げを見せたのは#12 Zの平峰で、48周目、61周目、66周目に前車をオーバーテイクし、6番手に浮上します。#23 Zの高星も47周目、53周目にオーバーテイクでポジションを上げて11番手に浮上。#3 Zは4番手をキープした状態で、レースは中盤をすぎて2回目のピットインのタイミングを迎えました。

74周を終えて#3 Zがピットインし、ドライバーは三宅から佐々木に交代します。76周目を終えた段階で#12 Zと#23 Zがピットイン。ともにドライバー交代はせず、平峰と高星がロングスティントを担当し、チェッカーフラッグを目指すこととなりました。85周の時点で、GT500クラスの全車が規定を満たす2回目のピット作業を終えると、#12 Zは5番手、#3 Zは9番手、#23 Zは12番手を走行。レース終盤に向けて追い上げを開始しました。

ペースに勝る#12 Zはオーバーテイクを決めて87周目に3番手、表彰台圏内にポジションを上げました。#3 Zと#23 Zもポジションアップし、8番手と10番手でレース最終盤の激しいポジション争いを展開しました。3番手の#12 Zは背後に迫るマシンと接近した3番手争いを10周にわたり展開。106周目に先行を許しましたが、最後までペースを落とすことなく走行を続け、4番手でチェッカーフラッグを受けました。#23 Zは92周目に9番手にポジションを上げると、95周目に#3 Zを抜いて8番手に。103周目にはハイペースで追い上げる後続に先行されましたが、最終ラップに1台を抜き8番手でフィニッシュしました。#3 Zは入賞圏内の10番手を走行し、後続の激しい攻めからポジションを守っていましたが、114周目に後続から追突されてコースアウト。11番手でレースを終えましたが、レース後接触したマシンにペナルティが科され、10位にポジションを回復しています。レース序盤からペースが上がらなかった#24 Zは粘り強くレースを戦いましたが、ペース、ポジションともに挽回することは叶わず、15位完走という結果に終わりました。

予選、決勝ともに思うようなペースを得ることが難しいレースとなりましたが、#12 Zが一時は表彰台圏内の3番手を走行し、4位入賞。#23 Zと#3 Zも着実なレース運びで入賞を果たし、Nissan Z NISMO GT500勢は3台が入賞を果たしポイントを獲得しました。日産/NISMO陣営は今回のレースでの課題を克服し、テストで好調だった次戦マレーシア・セパンサーキットでの戦いに勝利を目指して臨みます。

平峰一貴(#12 TRS IMPUL with SDG Z)
「後半のロングスティントを担当しましたが、とても楽しく走ることができました。特にブリヂストンタイヤが良かったです。今回タイヤ選択も、決勝に向けたセットアップも、バッチリでした。表彰台圏内を走っていたところ、トラフィックに引っかかってしまい、後続に詰められて最終的には抜かれてしまいましたが、面白いバトルができました。100Rのライン外でピックアップを拾ってしまったことが、大きな要因だったと思います。シーズンはまだまだこれからなので、今後もポイントをしっかり稼いで、自分たちの強さを見せていきたいと思います。次戦のセパンも、しっかり準備して臨みたいと思います」

ベルトラン・バゲット(#12 TRS IMPUL with SDG Z)
「決勝は予選よりも格段にいい感触で走ることができました。12番手とかなり後方からのスタートでしたが、すぐに良い手応えを感じることができました。序盤でトラフィックにつかまってしまったので、ピットストップを短くするため燃料をセーブして走りました。平峰選手もライバルを抜いて、速さを見せてくれました。ポディウムを獲得できなかったことは残念ですが、ノーポイントだった岡山から、いいリカバリーができました。セパンはテストも良かったので、次戦を楽しみにしています」

公式リザルト:5月3日(土)予選Q1
公式リザルト:5月3日(土)予選Q2
公式リザルト:5月4日(日)決勝

SUPER GT インフォメーション : Round 2