2024.10.20
2024年シーズンのSUPER GT第7戦がオートポリスで開催され、GT300クラスには4台のNissan GT-R NISMO GT3と、1台のGTA GT300規則の日産フェアレディZが参戦しました。セーフティカー(SC)が4度も入る波乱の展開となりましたが、25番グリッドから大きくポジションを上げた#11 GAINER TANAX Zが7位に入賞しました。
第5戦鈴鹿が台風の影響により延期されたことで、実質6戦目となり、サクセスウェイトの軽減がないラウンドとなった第7戦オートポリス。SUPER GTのオートポリス戦としては初めての3時間レースということもあり、各車とも土曜日にどのような走行を見せるか注目されました。なお今大会では第3ドライバーの登録が認められるため、日産勢では#48 脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R(井田太陽/柴田優作/眞田拓海)、#62 HELM MOTORSPORTS GT-R(平手晃平/平木湧也/平木玲次)、#360 RUNUP RIVAUX GT-R(大滝拓也/青木孝行/田中篤)の3台が3人体制に。#11 GAINER TANAX Z(富田竜一郎/石川京侍)と#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は通常どおりのコンビでレースに臨みました。
ところが、19日(土)は朝からの霧と雨によって、公式練習と予選はすべてキャンセル。これにより、20日(日)に予選と決勝を行うことになりました。そして20日の朝8時からぶっつけ本番での予選セッションがスタートしました。与えられた時間は30分と短く、ドライバー交代についての規定はないため、多くのチームがドライバー交代なしでの走行を選択しました。
予選スタート時にはまだ路面が濡れていた部分も多く、さらに全27台が一斉にコースインしたため、混み合うコース上でクリアラップを取ることができたか否かも、ポジションに大きな影響をおよぼすセッションとなりました。GT300クラスの日産勢は、オリベイラがドライブした#56 GT-Rが2番手につけ、#62 GT-Rは10番手、#360 GT-Rは16番手、#11 Zは25番手#48 GT-Rは26番手と、追い上げを目指す形となりました。
なお、前戦までの結果により、#11 Zは2kg、#56 GT-Rは規定上限となる50kg、#62 GT-Rは2kgのサクセスウェイトをそれぞれ搭載しています。
決勝レースは当初の予定よりも20分後ろ倒しされた午後1時20分に、2周のフォーメーションラップを経てスタートしました。25番グリッドと後方からスタートした#11 Zは富田のドライブで序盤から好調にポジションを上げていきます。20周を過ぎるころには9番手にまで浮上し、石川へとバトンタッチ。中盤スティントを担当した石川もしっかりとポジションを上げて、最終スティントの富田に再びステアリングを託します。10番手でコースに復帰した富田は着実に順位を上げ、7位フィニッシュ。第4戦富士以来となるポイントを獲得しました。
2番グリッドからスタートした#56 GT-Rは、オリベイラがスタートを担当。序盤は路面温度も低く混戦模様となり、1周目から先頭が目まぐるしく変わるような展開に。オリベイラは果敢な攻めで一時トップには立ちましたが、ライバルのペースも良く、2番手をキープしながらの戦いとなりました。しかしその後は徐々にポジションダウンを余儀なくされ、佐々木、オリベイラの順でスティントをつなぎ入賞を目指しましたが、最終的に12位でフィニッシュしました。
10番グリッドからスタートした#62 GT-Rは思うようにペースを上げることができず、早めの段階で平木玲次から平木湧也にスイッチ。平手が最終スティントを担当し、粘り強く上位を目指しましたが、17位でレースを終えました。今回、地元の田中篤を第3ドライバーに加え、16番手からスタートした#360 GT-Rは序盤にポジションを落とし、背後から追い上げる展開に。スタートドライバーの青木はピットインを引き延ばして大滝へと交代します。大滝はレース終盤に田中へと交代し、21位で完走しました。#48 GT-Rは柴田から眞田、井田へとステアリングをつなぎ、22位で完走しました。