2024.04.14
2024年シーズンの開幕戦となるSUPER GT第1戦が岡山国際サーキットで開催され、GT300クラスには4台のNissan GT-R NISMO GT3が参戦しました。予選18番手からスタートした#56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は、大きくポジションアップし11位でフィニッシュ。ペナルティで15位となったものの、レースでの強さを発揮しました。今大会がSUPER GT初参戦となるHELM MOTORSPORTSの#62 HELM MOTORSPORTS GT-R(平手晃平/平木湧也)は、18位で完走しました。
2024年シーズンから、GT300クラスにはコーナリングスピード抑制のため、車種ごとに33〜52kgのウェイトを搭載することが定められました。Nissan GT-R NISMO GT3は、このなかで最大の+52kgを搭載。さらにBOP(バランス・オブ・パフォーマンス=性能調整)によって+65kgが課されており、最も重いGT300車両となりました。特に開幕戦はサクセスウェイトなしの状態で争われるため、GT-R勢にとって厳しい戦いとなることが予想されました。
4月13日に行われた予選Q1はふたつのクラスに振り分けられ、GT-R勢は全車がA組での出走となりました。予選方式は昨年のノックダウン式から大きく変更され、GT500クラス同様に、Q1とQ2の合算タイムで争われます。Q1では、A組とB組の上位8台がQ2のグループ1、それぞれ9位以下の車両がQ2のグループ2に進出します。Q2グループ1の上位12台が合算タイムでグリッドを確定。グループ1の13〜16位はグループ2の上位4台も加え、この合算タイムで13〜20位までのグリッドを決めます。グループ2の5位以下は合算タイムで20位以下のグリッドが割り当てられるという形式です。
GT-R勢は、#56 GT-Rのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが6番手タイムと健闘、グループ1に駒を進めます。グループ1で#56 GT-Rのステアリングを握った佐々木大樹は16番手タイムとなり、合算タイム比較によって18番グリッドから上位を目指すこととなりました。また、#62 GT-Rは20番手、#360 RUNUP RIVAUX GT-R(大滝拓也/青木孝行)は22番手、#48 脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R(井田太陽/柴田優作)は24番手からのポジションアップを狙います。
4月14日の午後1時30分、2周のフォーメーションラップを経て決勝レースが始まりました。レースは1周目からセーフティカー(SC)が入る展開となりましたが、GT-R勢は各車ポジションを上げることに成功。しかしライバルと接触した#48 GT-Rは、車両の修復のために早々のピットインを余儀なくされ、後退してしまいます。レース序盤は、各車とも粘り強い走りで前を行くライバルを追い続ける展開となりました。
レース距離の1/3を過ぎ、GT300クラスの車両が続々とピットインするなか、14番手を走行していた#56 GT-Rの佐々木がGT-R勢の先陣を切って25周終了後にピットイン。オリベイラへとドライバー交代を行います。#62 GT-Rの平手と#360 GT-Rの青木はピットインを引き延ばす作戦を採り、平手は8番手、青木は10番手までポジションを上げ、いずれも35周を終えた段階でピットへ。#62 GT-Rは平手から平木湧也へ、#360 GT-Rは青木から大滝へとステアリングを託しました。
早めのピットインで、後方から追い上げるかたちとなった#56 GT-Rのオリベイラは、50周近くの長いスティントを担当。気温・路面温度が高い条件下でタイヤの摩耗をマネージメントしつつ、周回を重ねながら、ひとつずつ着実にポジションを上げていきました。レース終盤には10番手とポイント圏内まで浮上する、レースでの強さを示しました。最終的に11位でレースをフィニッシュしましたが、決勝結果に40秒加算のペナルティにより、15位でレースを終えています。
#62 GT-Rは18位、#360 GT-Rは20位で完走。また、序盤に緊急ピットインを行った#48 GT-Rは40周目を終えた段階で柴田から井田へと交代、24位で完走しました。