モータースポーツ

2023.06.12

Round 3 SUZUKA GT 450km RACE
GT500 Class - Race Report

赤旗中断でレースは終了となり、#1 Zが3位入賞

2023年SUPER GTシリーズ第3戦が6月3日〜4日、鈴鹿サーキットで開催されました。日産/NISMO陣営は鈴鹿サーキットで5連勝と勝利を継続し、6連勝に挑むレースとなります。第2戦までの結果により、ランキング1位の#23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は50kg、ランキング2位の#3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)は42kg、#1 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)は14kgのサクセスウェイトが搭載され、#24 リアライズコーポレーションADVAN Z (佐々木大樹/平手晃平)はサクセスウェイト0でレースに臨みました。

予選

#1 MARELLI IMPUL Zが予選4位

予選日の6月3日、天候は晴れで気温25度、路面温度39度のコンディションのもと、午後3時58分から10分間のGT500クラス予選Q1が開始されました。クインタレッリがアタックする#23 Zは、2周にわたりタイヤをウォームアップして3周目に1分45秒347をマーク。#3 Zは千代がアタックを担当し、3周目に1分46秒069の自己ベストタイムを刻みます。サクセスウェイトの負担が大きい2台のタイムは伸びませんでしたが、#24 Zをドライブする佐々木が1分44秒443の好タイムをたたき出し、#1 Zの平峰も5周目に1分45秒000のベストをマークしました。最終的に#24 Zが2番手、#1 Zが7番手でQ2進出を果たし、#23 Zは僅差の9番手、#3 Zは13番手で予選を終えました。

午後4時36分から上位8台による予選Q2が開始され、#1 Zのバゲットは5周目に1分44秒920とQ1のタイムを上まわります。#24 Zの平手はセッション終盤に1分44秒320の全体ベストをマークしトップとなりました。しかし、予選後の車検で燃料タンク容量違反となり、予選タイム抹消の裁定によりGT500クラス最後尾からの出走となりました。

トップタイムをマークした#24 Zの後退により、#1 Zは4番手、#23 Zは8番手、#3 Zは12番手から決勝レースに挑みました。

決勝

58周目に大きなアクシデントが発生しレースは赤旗終了
#1 Zが3位、#3 Zが4位、#24 Zが8位に入賞

6月4日も前日同様の好天に恵まれ、午後1時30分、気温26度、路面温度47度のコンディションのもと、2周のフォーメーションラップの後にレースがスタートしました。オープニングラップで平手のドライブする#24 Zがひとつポジションを上げると、7周目には、バゲットがドライブする#1 Zがシケインで前車をオーバーテイクし3番手に浮上しました。8周目にGT300のマシンがヘアピンでストップし、フルコースイエロー(FCY)からセーフティカー(SC)導入となりました。

13周目にレースが再開され、リスタート直後の第1コーナーで#3 Zの千代がオーバーテイクを決めて11番手となりました。#3 Zは14周目、16周目にも前車をパスして9番手までポジションアップを果たしました。18周を終え、GT500クラスで最初に#23 Zがピットインして給油とタイヤ交換を行いました。3番手を走行する#1 Zも19周を終えて早めのピットインを行います。一方、#3 Zは30周終了時点、#24 Zは34周終了時点と1回目のピット作業を引き延ばす作戦を敢行し、ともにドライバー交代も行いました。#24 ZのピットインがGT500クラスの最後になり、全車が1回目のピット作業を終えた35周目の順位は#1 Zが2番手、#23 Zが3番手、#3 Zが11番手、#24 Zが13番手となっています。

ペースを上げるZ勢は、37周目に#3 Zの高星がメインストレートから第1コーナーでオーバーテイクを決めて10番手に浮上し、さらにペースアップして前車との差を詰めていきます。2番手の#1 Z、3番手の#23 Zも前車との差を詰めてポジションアップを狙います。42周を終え、アンダーカットを狙って#1 Zが2回目のピットインを早めに行い、ドライバーは平峰に交代。一方、#3 Zと#24 Zは2回目のピット作業のタイミングを引き延ばす作戦で、ライバルが次々にピットインするなか、50周目に#3 Zがトップ、#24 Zが2番手を走行。すでにピット作業を終えた#1 Zは5番手、#23 Zは6番手までポジションを上げて、レースは終盤戦となりました。

54周を終えて#24 Zがピットインし9番手でコースに戻り、ペースを上げて上位を狙います。最後までピットインを引き延ばした#3 Zはトップを快走し、2回目のピット作業を行うタイミングを見計らって走行を重ねていました。58周目、130Rコーナーの先で#23 Zを含む数台がクラッシュ。レースはすぐさまSC導入から赤旗中断とされました。その後、コースバリアの修復に時間を要することなどからレースは終了となり、58周時点の順位で暫定結果が発表され、#3 Zが優勝となりました。しかし、その後#3 Zが規定の2回目の給油作業を58周時点ではまだ行なっていなかったことから、ピットイン及び給油相当のタイム(60秒)が科されることになりました。この裁定を不服とし、#3 Z のNDDP RACINGは抗議を行いましたが、大会審査委員会はこれを却下。NDDP RACINGは控訴を行う意志を表明しましたが、その後、競技関係者と再協議の結果、正式な控訴手続きは行わず、最終的に#1 Zが3位、#3 Zは4位、#24 Zは8位で入賞という結果になりました。

なお、#23 Zをドライブしていた松田は、緊急搬送で病院に運ばれ検査を受け、大事には至らないことが確認されています。

島田次郎 NDDP RACING監督
「今回、レギュレーションに明文化されていないルールによってペナルティの裁定を受けたことについて疑義があったため抗議したのですが、却下されましたので、控訴の意思を示しました。『競技はルールに従って判定をすべき』という基本原則を守っていただきたいとの意思表示をすべきと考えたからです。その後、競技関係者との再協議の結果、今後の規則の明確化を約束されたため、正式な控訴手続きを行わないことにいたしました」

公式リザルト:6月3日(土)予選
公式リザルト:6月4日(日)決勝

SUPER GT インフォメーション : Round 3