2023.06.12
2023年シーズンのSUPER GT第3戦が鈴鹿サーキットで開催され、GT300クラスには5台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦しました。GT-R勢は#56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平)が4位、#11 GAINER TANAX GT-R(富田竜一郎/石川京侍/塩津佑介)が5位、#10 PONOS GAINER GT-R(安田裕信/大草りき)が8位に入賞、残る2台も完走を果たしました。
GT300クラスの車両は、『前戦までに獲得したポイント×3kg』のサクセスウェイトを搭載します。#56 GT-Rは66kg、#10 GT-Rは18kgを搭載して今大会に臨みました。レース距離450kmの今大会では第3ドライバーの登録が認められ、GT-R勢では#11 GT-R、#48 植毛ケーズフロンティア GT-R(井田太陽/甲野将哉/眞田拓海)、#360 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/田中篤/大滝拓也)の3台が3人でのエントリーを選択しました。総勢27台によって争われるGT300クラスは、予選Q1をA組とB組に分けて実施。6月3日に行われた予選Q1のA組には#11 GT-Rの1台、B組には#10 GT-Rと#56 GT-R、#48 GT-R、#360 GT-Rの4台が振り分けられました。
A組では#11 GT-Rの石川が6番手タイム、B組では#56 GT-Rのオリベイラが2番手、#10 GT-Rの安田が5番手タイムをマークし、計3台がQ2へと進出しました。Q2では#11 GT-Rの富田が2番手タイムを刻み、#10 GT-Rの大草は8番手、#56 GT-Rの名取は9番手グリッドを確定。#360 GT-Rは22番手、#48 GT-Rは26番手から決勝レースに臨みました。
決勝レースは6月4日の午後1時30分、2周のフォーメーションラップを経てスタートしました。各車ともクリーンな出足で、2番手の#11 GT-Rはポジションをキープ、それ以外のGT-R勢は順位を上げることに成功しました。ライバルが早めの段階でピットインを行う戦略を採るなか、石川がステアリングを握った#11 GT-Rは順位を守りながら周回を重ねていきます。22周終了時点で首位に立った#11 GT-Rは、25周を終えて石川から富田に交代。富田は粘り強い走りで徐々に順位を回復し、首位に返り咲きます。その後49周を終えて、2度目のピットインを実施。2スティント連続でステアリングを握る富田は、それまでに築いたマージンを活かして5番手でコースへと復帰していきました。
一方、予選9番手からスタートした#56 GT-Rの名取は、序盤のセーフティカー(SC)中にピットインし燃料を補給する作戦を敢行。SC中の給油作業は今回のレースで義務づけられている2回の給油作業には含まれませんが、その後のピット作業時間を少しでも短くしようという狙いです。名取は途中一度ピットを済ませ、着実な走りでポジションをアップ。43周目を終えた段階で名取からオリベイラにドライバーを交代しました。前を行くライバルを好ペースでかわしながら走るオリベイラは、#11 GT-Rがピットインしたことで4番手に浮上、ペースを維持して表彰台圏内に狙いを定めました。
レースが終盤に差しかかった頃、#23 ZとGT300車両がクラッシュを喫したことでレースは赤旗中断。コースバリアの修復に時間を要することなどから、レースは54周時点での順位で終了となりました。この結果、#56 GT-Rは4位、#11 GT-Rは5位でレースを終えました。また、大草から安田にバトンを繋いだ#10 GT-Rは8位、大滝から青木に交代した#360 GT-Rは14位、井田から眞田、甲野と乗り継いだ#48 GT-Rは25位で完走しました。