モータースポーツ

2023.05.04

Round 2 FUJI GT 450km RACE
GT300 Class - Race Report

#56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rがポール・トゥ・ウィンを達成

2023年シーズンのSUPER GT第2戦が富士スピードウェイで開催され、#56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平)が予選でポールポジションを獲得、決勝レースでも隙のない走りで今シーズン初勝利を挙げました。GT300クラスには5台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦し、#10 PONOS GAINER GT-R(安田裕信/大草りき)が5位に入賞、残る3台も完走を果たしました。

予選

#56 GT-Rのオリベイラが、GT300クラスで自身初となるポールポジションを獲得

GT300クラスは、『前戦までに獲得したポイント×3kg』のサクセスウェイトを搭載します。前戦で1点を獲得した#56 GT-Rは、3kgを搭載して今大会に臨みました。なお今大会では第3ドライバーの登録が認められ、GT-R勢では#11 GAINER TANAX GT-R(富田竜一郎/石川京侍/塩津佑介)、#48 植毛ケーズフロンティア GT-R(井田太陽/甲野将哉/眞田拓海)、#360 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/田中篤/大滝拓也)の3台が3人でのエントリーを選択しました。総勢26台によって争われるGT300クラスは、予選Q1をA組とB組に分けて実施。5月3日に行われた予選Q1のA組には、#10 GT-R、#48 GT-R、#360 GT-Rの3台、B組には#11 GT-Rと#56 GT-Rの2台が振り分けられました。

A組では#10 GT-Rの大草がトップタイム、B組では#56 GT-Rの名取が3番手、#11 GT-Rの富田が4番手をマークし、計3台がQ2へと進出しました。Q2では、午前中に行われた公式練習でトップタイムを記録していた#56 GT-Rのオリベイラが力走。2番手タイムのライバルに0.224秒差をつけ、オリベイラにとっては、GT300クラスで自身初のポールポジションを獲得しました。#11 GT-Rの石川は7番手、#10 GT-Rの安田は8番手グリッドを確定。#360 GT-Rが24番手、#48 GT-Rは26番手グリッドから決勝レースに臨みました。

決勝

盤石のレース運びで#56 GT-Rが優勝。名取にとってはSUPER GT初勝利

決勝レースは、5月4日の午後1時30分、2周のフォーメーションラップを経てスタートしました。#56 GT-Rのステアリングを握るオリベイラは、抜群のスタートで1コーナーを制すると、そのままハイペースで走行を重ね、後続との差を拡大していきました。オリベイラはリードを維持し続け、30周を終えた段階でピットイン。給油とタイヤ交換を終え、ドライバー交代は行わずにコースインしました。ピットアウトの時点でオリベイラは一時6番手まで順位を落としますが、徐々に順位を戻し、再び首位を奪回。61周を終えた段階で、名取にステアリングを託します。名取は実質的に2番手の位置でコースに復帰し、前を行くライバルの隙をうかがいながら、差を次第に詰めていきました。80周目の最終コーナーでライバルに並びかけた名取は、1コーナーでついに首位を奪回。ファイナルラップまで追いすがるライバルを退け、自身のSUPER GT初優勝を達成しました。

予選8番手からスタートした#10 GT-Rは、1周目の1コーナーでアクシデントに巻き込まれ、一時は25番手にまで順位を落としてしまいましたが、スタートドライバーの大草が奮闘し、大きくポジションを回復することに成功。第2スティントを安田、最終スティントを再び大草が担当し、5位で長丁場のレースを走り切りました。一方、7番手からスタートした#11 GT-Rの富田は3番手にまで順位を上げる好走を披露し石川へと交代しますが、その後トラブルからピットイン。再び富田がステアリングを握りましたが、レース終盤に再びトラブルに見舞われて、再度のピットインを余儀なくされました。最終スティントを第3ドライバーの塩津が担当し、17位で完走を果たしました。また、青木から大滝、田中にステアリングを繋いだ#360 GT-Rは19位。井田から眞田、甲野に交代した#48 GT-Rは20位で完走しました。

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
「土曜日の公式練習からクルマのポテンシャルがあるなと感じていましたし、強く戦えたレースウィークでした。ライバルも素晴らしいパフォーマンスでしたが、我々の戦略もうまくいき、優勝することができました。KONDO RACINGと日産/NISMO、ヨコハマタイヤに感謝しています。開幕戦の岡山ではあまりうまくいかなかったので、今回の富士でフルポイントを獲得できたことは非常に重要です。次の鈴鹿ではサクセスウェイトで重たくなりますが、いいパフォーマンスが発揮できると思っています。トップ5に入ることを目標に、頑張って結果を出したいと思います」

名取鉄平
「本当に嬉しい気持ちです。KONDO RACINGの皆さん、僕を起用してくださった日産/NISMOの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。オリベイラ選手がスタートから大きなマージンを作ってくれたおかげで、気持ちに余裕を持ってレースをすることができました。レース終盤では、GT500クラスの車両を利用してライバルをかわすことができ、SUPER GTらしいレースができたかなと思います。次の鈴鹿はGT-Rが得意としているサーキットでもあります。ここでのポイントが後半戦の行方を左右する重要なレースだと思っているので、チャンピオン獲得に向けて頑張りたいと思います」

GT300クラス公式リザルト:5月3日(水)予選
GT300クラス公式リザルト:5月4日(木)決勝

SUPER GT インフォメーション : Round 2