モータースポーツ

2022.10.02

Round 7 AUTOPOLIS GT 300km RACE
GT500 Class - Race Report

ポールポジションからスタートした#24 Zが3位表彰台を獲得
#3 Z、#12 Zも入賞を果たしランキング1位、2位を守り最終戦へ

2022年SUPER GTシリーズ第7戦が10月1日、2日に大分県のオートポリスで開催されました。日産/NISMO陣営は今シーズンより投入したNissan Z GT500でシーズン3勝を挙げ、シリーズランキングトップ3を占めて、残り2戦でのタイトル獲得を目指して挑みました。

第7戦は規定によりサクセスウェイトが獲得ポイント×1kgと従来の半分となり、今季2勝の#3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)は54kg、第5戦鈴鹿で優勝した#12 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)には51kgのサクセスウェイトが課されました。ウェイトが50kgより上となる場合は規定により、燃料流量リストリクターが1段階絞られ、ウェイトは-17kgとなるため、#3 Zは37kg、#12 Zは34kgの実装となります。また、#23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は37kg、#24 リアライズコーポレーションADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平)は19kgのサクセスウェイトが搭載されました。

予選

#24 Zの佐々木大樹がラストアタックで逆転ポールポジションを獲得

予選日の10月1日、天候は晴れ、気温25度、路面温度39度のコンディションのもと、午後3時33分から10分間のGT500クラス予選Q1が開始されました。各車とも入念にウォームアップラップを行い、アタックを開始。#24 Zの平手は1分32秒208で3番手となり、Q2進出を決めました。#23 Zのクインタレッリは1分32秒876で僅差の9番手、#12 Zの平峰は4周目にベストラップを更新し1分32秒926で10番手、#3 Zの高星は1分33秒443で13番手に終わり、ランキングトップ3の3台はサクセスウェイトの影響も大きく、惜しくもQ2進出を逃しています。

午後4時11分からQ1上位8台による予選Q2が開始されました。#24 Zの佐々木は最終アタックで1分31秒679をたたき出し、逆転でトップタイムをマーク。Z勢として今季2度目のポールポジションを獲得。KONDO RACINGは2017年以来のポールポジションとなりました。

決勝

#24 Zが今季2度目の3位表彰台を獲得
#12 Zが6位、#3 Zが7位で3台が入賞を果たす

10月2日の決勝レースは、午後1時35分にフォーメーションラップが開始されました。天気は快晴、気温26度、路面温度46度のコンディションのもと、2周のフォーメーションラップを経て65周のレースが開始されました。

ポールポジションからスタートした#24 Z佐々木は、トップを守って1周目を終えました。上位車のグリッドダウンによって#23 Zと#12 Zはひとつずつ繰り上がり、それぞれ8番手、9番手からスタートし、好スタートを切った#12 Zのバゲットはポジションを上げて6番手、#23 Zはポジションを落とし10番手、13番手スタートの#3 Z千代は11番手で1周目を終えました。トップの#24 Zはハイペースで後続との差を徐々に広げます。3周目、#3 Zが第2ヘアピンで#23 Zをパスして10番手に浮上し、さらに上位を狙い前車に迫ります。

トップを行く#24 Zは快調に2位以下を引き離し周回を重ねます。#12 Z は前車の背後につきオーバーテイクのチャンスを狙い、4台による3番手争いの集団に加わりました。10位の#3 Zも前車との差を詰めて背後につきます。ペースが上がらない#23 Zは12周目にポジションを落とし12番手となっています。22周を終え、GT500クラスのピットインが始まりました。23周終了時点で#23 Zがピットインし、ドライバー交替を行いましたが、アウトラップでトラブルが発生してスローダウン。すぐにピットインし修復作業を行い、2周遅れでコースに復帰しています。#12 Zと#3 Zが24周を終えてピットイン、トップの#24 Zは27周終了時にピットに入り、それぞれドライバー交替、タイヤ交換、給油などの作業を行いました。#24 Zは5番手でコースに復帰。上位2台がタイヤ交換を引き伸ばしているため、実質3番手でレースは後半戦となりました。ピットインを終えた#12 Zは7番手、#3 Zは13番手となっています。追い上げを開始した#3 Zは30周目に前車をパスして12番手、さらに上位車がペナルティでピットインし、37周目には11番手にポジションを上げています。

41周を終え、GT500クラスは全車がピットインを終了し、#24 Zは3番手、#12 Zは5番手、#3 Zは9番手と入賞圏内を走行し、それぞれ前車との差を詰めてポジションアップを狙い、レースは後半戦に入りました。#24 Z平手、#12 Z平峰、#3 Z高星はそれぞれ前車と1秒以内にまで接近し、オーバーテイクにチャレンジしますが、周回遅れのGT300車両や前車のブロックに阻まれ、ポジションをキープしたまま終盤戦となりました。60周目、#3 Zが前車をパスして7番手にポジションアップを果たしました。63周目には、#12 Zがオーバーテイクに挑みましたが、止まりきれずにコースアウト。その間に後続にポジションを奪われ6番手に後退しました。最終ラップまで緊迫した接近戦が続き、#24 Zが3位表彰台を獲得し65周のレースはフィニッシュしました。#12 Zは6位、#3 Zは7位に入賞を果たし、#23 Zは14位で完走しています。

第7戦の結果により、シリーズランキングは#3 Zが58ポイントで1位、#12 Zが55.5ポイントで2位となり、Nissan Z GT500の2台がランキング1位と2位を保ち最終戦に臨むことになりました。日産/NISMO陣営はNissan Z GT500の強さを引き続き発揮し、シリーズタイトル獲得に向けて最終戦に全力を尽くします。

佐々木大樹
「前日までは平手選手がスタートの予定だったのですが、おそらく近藤監督の意向で午前中のトークショーに行っているうちに僕がスタート担当になっていました(笑)。その気持ちには応えなければと思いましたし、とにかくスタートから攻めた走りを心がけたことで後続を引き離すことができました。優勝を逃してしまったのは残念ですが、今日のレースで最速は間違いなく24号車だったと思います。予選だけでなく、決勝レースでも強さを発揮できつつある手応えを得ているので、自信を持って次戦も頑張りたいと思います」

平手晃平
「前半は佐々木選手がかなりのリードを築いて帰ってきてくれました。タイミングの問題もあって遅れてしまった分を取り戻そうと、後半のスティントは必死になって走りましたが、抜け切れないところが悔しかったですね。ただ、速さで言えば今大会では一番速いクルマだったと思いますし、ポテンシャルも感じられました。ここまでいいレースができたのは、チームやヨコハマタイヤさんの力が発揮できた結果だと思います。最終戦でもポールポジションを狙って、シーズン3度目の表彰台は勝利で終わりたいですね」

公式リザルト:10月1日(土)予選
公式リザルト:10月2日(日)決勝

SUPER GT インフォメーション : Round 7