モータースポーツ

2022.05.04

Round 2 FUJI GT 450km RACE
GT300 Class - Race Report

中断、短縮という荒れたレースでGT-RがGT300クラス1-2フィニッシュ

富士スピードウェイで開催された2022年シーズンのSUPER GT第2戦には、6台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦し、予選2位の#10 TANAX GAINER GT-R(富田竜一郎/大草りき/塩津佑介)が今季初優勝しました。今季から参戦の#34 BUSOU raffinee GT-R(柳田真孝/井出有治)も好ペースを披露し順位を上げ、GT-R NISMO GT3の1-2フィニッシュを達成しました。

予選

#10 GT-Rが予選2位を筆頭に、上位6台中3台がGT-Rに

GT300クラスは、前戦までに獲得したポイントの3倍のサクセスウェイト(上限100kg)を搭載します(第2戦〜第6戦)。#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は60kg、#10 GT-Rは15kg、#11 GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍)は3kgを搭載して今大会に臨みました。

5月3日の予選Q1では、A組に#34 GT-R、#48 植毛ケーズフロンティア GT-R(井田太陽/田中優暉)、#56 GT-R、#360 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/田中篤/柴田優作)の4台、B組に#10 GT-R、#11 GT-Rの2台が振り分けられました。

A組は#34 GT-Rの井出が2番手、#56 GT-Rのオリベイラが8番手タイムをマーク。B組は#10 GT-Rの大草が4番手、#11の石川が6番手で、それぞれQ1を突破しました。Q2では#10 GT-Rの富田が2位、#34 GT-Rの柳田が4位、#11 GT-Rの安田が6位と3台のGT-Rが上位に進出。#56 GT-Rの藤波は14位からのポジションアップを狙います。#360 GT-Rは20位、#48 GT-Rは26位となりました。

決勝

波乱のレースで#10 GT-Rが優勝、#34 GT-Rが2位を獲得

決勝レースは5月4日午後2時30分、フォーメーションラップ2周ののちにスタートしました。#10 GT-Rのスタートを担当した富田は、1周目でトップのマシンをオーバーテイクし首位を奪うことに成功します。その後#34 GT-Rの柳田、#11 GT-Rの安田も、それぞれ3番手と5番手にポジションアップを果たす好走を披露。29周を終えて#10 GT-Rがピットイン、富田から大草にステアリングを託します。続いて30周を終えた段階で#34 GT-Rと#11 GT-Rがピットに入り、#34 GT-Rは井出に交替。一方の#11 GT-Rはドライバーチェンジをせずに安田のままピットアウトし、レースは中盤戦へ。

40周目にヘアピンで発生したアクシデントによってタイヤバリアが破損したため、フルコースイエロー(FCY)とセーフティカー(SC)をはさみ、赤旗が掲出されてレースはいったん中断となりました。レースは午後4時25分からSC先導で再開され、ほぼ全車のピット作業が完了した時点で、#10 GT-Rの大草が1位、#34 GT-Rの井出が2位、#11 GT-Rの安田が4位につけました。その後、ホームストレート上で首位争いをしていた#3 CRAFTSPORTS MOTUL Zの高星明誠がスロー走行の前走車を避けようとスピンを喫しクラッシュ、再びレースは赤旗中断となりました。

このアクシデントで破損したガードレールを修復するため、レースは1時間以上にわたってストップ。午後6時10分にSC先導でのレース再開となりましたが、レースの最大延長時間である午後6時20分を超え、そのままSC先導でレースはフィニッシュに。これにより、レースは58周で成立しました。#10 GT-Rが今シーズン初優勝、#34 GT-Rが初の2位表彰台を獲得。#11 GT-Rは4位、#56 GT-Rは7位、#360 GT-Rは10位、#48 GT-Rは21位となり、6台中5台のGT-Rがトップ10フィニッシュを果たしてポイントを獲得しました。

富田竜一郎
「まずは、高星選手に大きなケガがなかったことで非常に安心しました。レースはスタートからいいペースで後続を引き離すことができましたし、大草選手もしっかり走ってくれたおかげで良い結果につながったと思います。大きなアクシデントの後、セーフティカーランのなかで気持ちを保つのが大変だったと思いますが、最後まで集中力を切らさずに走り切ってくれました。ひとえに最後、大草選手が頑張ってくれた結果だと思います」

大草りき
「最初のスティントで、富田選手が大きなマージンを作ってバトンを渡してくれた時は緊張しましたが、大きなミスなくレースを終えることができ、ひと安心です。今回、赤旗が出るようなクラッシュがありましたが、ドライバーの皆さんが無事でホッとしました。デビューイヤーで、しかも2戦目という早いタイミングで勝てるとは思ってはいませんでしたが、未熟な自分をここまで指導してくれた富田選手やチームのみなさん、応援してくれた方々に感謝しています」

GT300クラス公式リザルト:5月3日(火)予選
GT300クラス公式リザルト:5月4日(水)決勝

SUPER GT インフォメーション : Round 2