2021.09.12
新型コロナウイルスの影響により、スポーツランドSUGOでのSUPER GTレースは2019年以来の開催となりました。2年ぶりとなるSUGOのレースは夏を思わせる快晴のもとで行われ、#56 リアライズ日産自動車大学校GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が10位スタートから大きく順位を上げて3位でフィニッシュしました。
GT300クラスは前戦までに獲得したポイントの3倍のサクセスウェイトを搭載(第2戦〜第6戦)するため、#56 リアライズ日産自動車大学校GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は81kg、#11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)は75kg、#10 GAINER TANAX with IMPUL GT-R(星野一樹/石川京侍)は21kgをそれぞれ搭載して第5戦に臨みました。
9月11日午後2時30分からスタートしたGT300クラスの予選Q1は、曇り空のもとで開催。A組に#11 GT-R、#360 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/内田優大)の2台、B組に#10 GT-R、#56 GT-R、#48 植毛ケーズフロンティア GT-R(田中優暉/飯田太陽)の3台が振り分けられました。このうちA組で出走した#360 GT-Rの青木、B組で出走した#56 GT-Rのオリベイラ、#10 GT-Rの石川がそれぞれQ2に駒を進めます。
予選Q2は、81㎏のサクセスウェイトを搭載する#56 GT-Rの藤波が10位、今シーズン限りでSUPER GTから退くという発表を行った#10 GT-Rの星野が11位、#360 GT-Rの内田が14位につけました。また、#11 GT-Rの安田は20位、#48 GT-Rの田中は26位となり、それぞれ決勝レースでの順位アップを図ります。
気温、路面温度ともに高いなかで行われた第5戦は、9月12日午後1時30分からのフォーメーションラップでスタート。NISSAN GT-R NISMO GT3は5台ともクリーンな出足を見せ、#360 GT-Rの青木、#11 GT-Rの安田がともにオープニングラップでのポジションアップに成功しました。
予選10位からのスタートでGT-R勢トップを走る藤波は、81kgのサクセスウェイトを搭載しながらも、抜きどころの難しいコースで着実に順位を上げ、6番手でピットイン。後を継いだオリベイラが21番手から10番手まで浮上したところでセーフティカーが導入され、レースはいったん仕切り直しに。オリベイラはレース終盤に向けてタイヤをしっかりとマネージメントして、リスタート後にさらなるポジションアップを果たしました。途中、上位を走るライバルの脱落もあり、最終的に3位表彰台を獲得。ランキングもトップと1ポイント差の2位と、シーズン終盤の3戦に向けて勢いのつくレースとなりました。
また、#11 GT-Rの安田も堅実なドライビングで後方から着々とポジションをアップ。13番手まで浮上して平中にステアリングを託しました。平中も厳しいコンディションのなかで健闘し、最終的に10位と、こちらも重たいサクセスウェイトを搭載しながら予選20位から大きく順位を上げてのフィニッシュとなりました。なお、#10 GT-Rはピット作業時のトラブルもあり26位、#48 GT-Rは27位、#360 GT-Rは失格という結果でレースを終えています。
藤波清斗
「今回は81kgというサクセスウェイトを搭載してのレースでしたが、とにかくミスせずチーム一丸となってやろうという気持ちでSUGOに来ました。その目標はきっちり達成できたと思います。オーバーテイクの難しいコースですが、しっかり順位を上げることができました。最近はなかなか完璧なパフォーマンスを示すことができないレースが続いていましたが、ここでしっかりポイントを持ち帰り表彰台に乗ることができたことは良かったと思います。次戦もサクセスウェイトが増えますが、とにかくベストを尽くすことを考えて今後も戦っていきたいと思います」
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
「今回はトップ5か(行けても)ポディウムだと思っていたので、いいレースができたと思います。路面温度が想定以上に上がってしまったので、ラスト数周はタイヤに非常に厳しい状態でした。走り出しの段階からプッシュしすぎてしまうとタイヤへのダメージが大きいので、しっかりとタイヤマネージメントをして戦うことができました。次戦のオートポリスは終盤戦に向けて非常に重要な1戦になります。終盤戦はサクセスウェイトが軽減されますし、チャンピオン争いは多くのチーム/ドライバーにチャンスがあるので、ここで力強い走りを見せて、終盤2戦に向けた弾みにしたいと思います」