モータースポーツ

2021.08.22

Round 3 SUZUKA GT 300km RACE
GT500 Class - Race Report

GT-R勢が表彰台を独占
#23 MOTUL AUTECH GT-R が今季初優勝
#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが2位
#24リアライズコーポレーション ADVAN GT-Rが3位

2021年SUPER GTシリーズ第3戦が8月21、22日に鈴鹿サーキットで開催されました。当初5月に予定されていた第3戦ですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で8月に延期されたため、第3戦が今シーズン4戦目のレースとなっています。今回もチームや大会関係者の厳重な新型コロナ感染対策が実施され、限定数ながら観客を動員して行われました。日産陣営は夏の鈴鹿サーキットに適した車両・エンジンの準備を行い、昨年2勝を飾った相性の良いコースで今季初優勝を目指してレースに挑みました。

予選

GT-R勢4台がQ2進出を果たし、#23 MOTUL AUTECH GT-Rが予選3位

8月21日の15時3分から10分間のQ1が始まりました。朝からの雨が降ったり止んだりの天候でしたが、予選開始時は曇り。気温27度、路面温度31度のコンディションで、コースはドライ路面となりました。10分間の予選では、タイヤのウォームアップやコースコンディションの見極めにより、1回のアタックのみとなります。#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は松田がアタックを担当して1分45秒761をマークし4位。#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)は千代がアタックし1分46秒022で6位になりました。#24 リアライズコーポレーションADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹)はセッション終盤に佐々木が1分45秒727の好タイムをマークし3位、#12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治) は平峰がアタックし1分46秒153で8位となり、GT-R勢は全車4台がQ1突破を果たしました。

15時41分から10分間のQ2が開始されました。#23 GT-Rをドライブするクインタレッリは1分45秒710とQ1のタイムを上まわり3位、#24 GT-Rは高星が1分45秒861で4位とグリッド2列目を占める好ポジションを獲得。#3 GT-Rは平手がアタックし7位、#12 GT-Rは松下がアタックし8位となりました。

決勝

#23 GT-Rが今季初優勝、#3 GT-Rが2位、#24 GT-Rが3位となりGT-R勢が表彰台を独占

予想されていた雨にはならず、雲の合間に青空が顔を覗かせる天候の下、14時40分にフォーメーションラップが開始されました。気温30度、路面温度35度のコンディションです。2周のフォーメーションラップを終えて、レースがスタート。GT-R勢はクインタレッリがドライブする#23 GT-R、佐々木がドライブする#24 GT-Rはポジションを守り、千代がドライブする#3 GT-Rは6番手、松下がドライブする#12 GT-Rは7番手と順位を上げて1周目が終了しました。#3 GT-Rは2周目に前車をパスして5番手にポジションアップしました。5周目のシケインでトップがアクシデントを起こし、GT-R勢はそれぞれポジションを上げます。また、このアクシデントによりセーフティカーが6周にわたって導入されました。

レースは中盤に入り、ペースが落ちてきた#12 GT-Rは15周目に後続にパスされ7番手にダウン、19周目に早めのピットインを行いました。#3 GT-Rも21周目に早めのピットインを行い、ドライバー交代、タイヤ交換、給油などを行いました。トップが先にピットインしたことで、首位となった#23 GT-Rは25周目にピットイン。26周目には2番手を走行していた#24 GT-Rがピットインしました。4台のGT-Rは全車ピットインを終え、アンダーカットに成功した#3 GT-Rがトップ、#12 GT-Rが2番手となり、#23 GT-Rは3番手に、#24 GT-Rは6番手にダウンしました。

ペースの速い#24 GT-Rは28周目、30周目に前車をパスし4番手にポジションを上げ、GT-R勢がトップ4を占めてレースは終盤戦に入りました。松田がハイペースで追い上げる#23 GT-Rは、30周目に#12 GT-Rをパスして2番手に上がると、トップの#3 GT-Rを猛追します。その差は周を重ねるごとに縮まり、41周目のヘアピンで#3 GT-Rを捕らえてトップを奪いました。

レースは残り10周となり、西コースに雨が降り始めましたが、コンディションが大きく変わることはありませんでした。この時点で#23 GT-Rが首位、#3 GT-Rが2番手、#24 GT-Rが3番手を走行。その後も3台は安定した走行で52周を走り切り、#23 GT-Rは今季初優勝を獲得し、GT-R勢が表彰台独占を成し遂げました。早めのピットインによりタイヤが厳しくペースの落ちた#12 GT-Rは、終盤6番手にダウンしましたが、後続からの激しいプッシュをしのぎポジションを死守。これによりGT-R勢は全車入賞を果たしました。

松田次生はSUPER GT 23勝目となり、これによりSUPER GT最多勝の新記録更新となりました。また、GT-Rは昨年の2勝に続き鈴鹿3連勝を達成。同一サーキットでの3連勝は、SUPER GTの新記録です。日産/ニスモ陣営はこの成果を基にして、シリーズ後半に向けマシンを整え、シリーズタイトル獲得を目指します。

#23 松田次生
「このコロナ禍の中で、チーム関係者、GTアソシエイションの皆さんや大勢のスタッフを含めて、レースを開催できたことを本当に感謝しています。今回、地元で勝ちたいという気持ちが本当に強くて、もてぎが終わった後から鈴鹿に向けた身体のコンディション作りや、トレーニングをしっかりやってきました。大きなプレッシャーもありましたが、自信もあって、フリー走行からトップを獲り、予選も3位になれました。決勝ではクルマとタイヤとスタッフの勝ちたいという気持ちが、レース終盤の走りに繋がると思って頑張りました。本当にみんなに感謝です。全体にいい感じで強くなってきていると思うので、もっともっと強くなれるようにこれからもやっていきたいです」

#23 ロニー・クインタレッリ
「予選からレースに向けての流れが良くて、レースは3番手スタートでうまくいけばピットインのタイミングやトラフィックの中でジャンプアップできる自信がありました。レースの序盤でセーフティカーが入り、その後リスタートのペースも良く、早めにトップがピットに入った時にはすごくクリアに走れてペースを上げることができました。私たちはミニマムで入ったクルマより6周ほどピットインを引き伸ばし、次生選手がコースインした時は4番手までポジションを落としてしまったのですが、次生選手の後半の走りは、僕の中では2015年の最終戦もてぎ以来のドキドキで、とんでもない走りだったと思います。本当に褒めてあげてください(笑)」

公式リザルト:8月21日(土)予選
公式リザルト:8月22日(日)決勝

SUPER GT インフォメーション : Round 3