モータースポーツ

2020.09.14

Round 4 FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE
GT300 Class - Race Report

GAINER TANAX GT-Rが6位入賞で、ランキングトップをキープ

全8戦で行われるSUPER GTシリーズ戦の第4戦もてぎラウンドが開催されました。予選では#360 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/柴田優作)が手に汗握るトップタイムの奪い合いを制してポールポジションを獲得。決勝では最大ハンディを背負う#11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)が着実な走りで6位入賞を果たし、ランキングリーダーを維持しました。

予選

RUNUP RIVAUX GT-Rが喜びのチーム初ポールポジション

前戦同様、GT300クラスの予選Q1は2組に分けて実施されました。A組には#11 GT-Rと#10 GAINER TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-R(星野一樹/石川京侍)、#360 GT-Rが出走。雲行きが怪しく、セッション開始と同時に各車がピットアウトしていく中、#11 GT-Rの安田は序盤ピットで待機し、周りとタイミングをずらしてコースインしていきました。先にアタックを行ったライバル勢が1分48秒台前半のタイムを記録していく中、安田は1分47秒671をマークしてトップに浮上。このタイムを上回るものは現れず、#11 GT-RがトップでQ1突破を果たしました。安田はここまでの4戦すべてでQ1を担当していますが、これが3回目のトップ通過となっています。また、#360 GT-Rは柴田が5番手タイムでQ2進出を果たしました。#10 GT-Rは星野のアタックで11位。惜しくもQ2進出はならず、総合結果は21位となりました。

予選B組には#48 植毛ケーズフロンティア GT-R(田中優暉/飯田太陽)と#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が出走しましたが、セッション中に降り出した雨の影響もあって、それぞれ10位と14位でQ2進出を逃し、総合結果は20位、28位でした。

Q2は、トップタイムの激しい奪い合いとなりました。#360 GT-Rの青木がまずは1分53秒059でトップに立つと、その後#11 GT-Rの平中が1分51秒999で逆転。さらにライバル勢がこれを上回りますが、青木がさらに1分49秒689までタイムを縮めて再びトップに浮上します。チェッカーフラッグが振られるラップで他車がこれを約0.2秒削って青木からトップを奪いましたが、青木も最後に1分48秒546を記録。1秒近い差をつけてトップを奪い返してポールポジションを獲得しました。青木にとって2009年以来、柴田とチームにとっては初のポールポジション獲得となりました。#11 GT-Rはアタックラップで他車に引っかかってしまい自己ベストを更新できず、12番手からスタートすることになりました。

決勝

しぶとい走りでGAINER TANAX GT-Rが6位入賞

決勝日は雨の予報も出ており、上空には灰色の雲が立ち込めていましたが、幸い降雨はなくドライコンディションでレースがスタートしました。
ポールポジションの#360 GT-Rは青木がスタートドライバーを務め、オープニングラップからハイペースで後続を引き離していきます。その後方では、4周目に#11 GT-Rの安田が1つポジションアップ。#56 GT-Rはスタートドライバーの藤波が次々と順位を回復していきました。

8周目にGT300クラスの8位を走行する車両とGT500クラスの車両が接触し、セーフティカー(SC)が導入されます。#56 GT-RはこのSC中のピットレーンオープンと同時にピットへ向かい、タイヤ交換とガス補給を敢行。フレッシュタイヤでプッシュし、またルーティンのピット作業時に時間を短縮させる作戦ですが、これが功を奏します。14周目にレースが再開すると、次々とオーバーテイクを披露してポジションを押し上げていきました。

一方、SC導入で築いたマージンが帳消しになってしまった#360 GT-Rですが、再びリードを広げ、32周を終了するところで柴田にドライバー交代します。この際、タイヤの無交換作戦を採ったライバル車に先行されてしまいますが、2位をキープしながら後半スティントを進めていきました。42周目にコース上に落ちていたパーツ回収のために、このレースで2度目のSCが導入され、49周目にレース再開。差が詰まったところから逆転のチャンスを狙いますが、なかなかとらえることができません。さらに、残り周回数が4周となったところでガス欠となり、コースサイドでストップ。終盤まで優勝争いを繰り広げていた中、無念の後退となりました。

SC中を利用した2ピット作戦で順位を上げてきていた#56 GT-Rは、藤波が38周のロングスティントをこなし、オリベイラに交代。タイヤ交換とガソリン補給を行いましたが、ピット作業時間を短縮できたため暫定8位でコース復帰に成功します。タイヤの温まり切っていないアウトラップでいくつか順位を落としましたが、直後のSC導入でチャンスが巡ってきます。リスタート後は次々と順位を上げていき、6位でチェッカーを受けました。しかしレース後、ピット作業違反によりレース結果に30秒加算するペナルティを受け、正式結果は20位となってしまいました。

100kgという最大ハンディウェイトを搭載しながらもしぶとく着実な走行を見せた#11 GT-Rは、チームも着実なピット作業で安田から平中へ交代したマシンをコースへ送り出し、ドライバーも粘り強く走りました。終盤、ガス欠症状に見舞われたことから順位を落とすこととなり、7位でチェッカーを受けましたが、#56 GT-Rのペナルティで6位入賞。5ポイントを加算し、シリーズランキングトップを維持しています。

#10 GT-Rは#56 GT-R同様にSC中のピットイン作戦を採りましたが、そのアウトラップでコースオフ。SC中のコースオフによりドライブスルーペナルティを受け最終的には11位となりました。#48 GT-Rは21位でチェッカーを受けました。

GT300クラス公式リザルト:9月12日(土)予選
GT300クラス公式リザルト:9月13日(日)決勝

SUPER GT インフォメーション : Round 4