モータースポーツ

2020.07.20

Round 1 たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE
GT300 Class - Race Report

GAINER TANAX GT-Rが開幕戦で2位表彰台

SUPER GTの2020シーズン開幕戦は、約3か月遅れて富士スピードウェイで開催されました。土曜日に行われた公式練習は濃霧で開始時間が遅れ、路面状況もあまり良くない中でのセッションとなりましたが、一夜明けた予選・決勝日は急激に天気が回復。コンディションの変化への対応も大きなファクターとなる中、#11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)が2位表彰台を獲得しました。

予選

3台がQ2進出し、GAINER TANAX GT-Rがトップと僅差の予選2位

予選は、大雨の予報に反して早朝に少し雨が落ちただけの曇天。GT300クラスは全29台をA組、B組の2組に分けて予選のQ1を実施しました。A組では、#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)のオリベイラが1分37秒401でトップタイム。#10 GAINER TANAX ITOCHU ENEX wiht IMPUL GT-R(星野一樹/石川京侍)の石川が1分37秒475で2番手に続きました。B組に出走した#11 GT-Rは、Q1を担当した安田が2周連続のアタックで1分36秒581をたたき出し、トップタイムでQ1通過を果たしました。

ポールポジション争いとなるQ2では、#11 GT-Rの平中が素晴らしい集中力で1アタックを敢行し1分36秒297を記録。暫定トップタイムを記録するとピットに戻りました。その後、1台がわずかに平中のタイムを上回り、#11 GT-Rは予選2位となりました。#10 GT-R、#56 GT-Rはそれぞれ11位と9位という結果となりました。また、#48 植毛ケーズフロンティア GT-R(田中優暉/飯田太陽)は25位、#360 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/田中篤)は28位となりました。

決勝

予想以上の気温に苦しみながらもGAINER TANAX GT-Rが2位表彰台

昼頃から天気が急激に回復し、真夏のような日差しで路面温度も一気に上昇しました。
#11 GT-Rは安田がスタートドライバーを担当。序盤にトップに立ち後続に対して大きなリードを築く作戦でしたが、オープニングラップでGT500クラスにアクシデントが発生し、セーフティカー(SC)が導入されてしまいました。当初の作戦が崩れてしまった#11 GT-Rですが、安田はなんとか後方からの攻めをしのいで17周目まで首位をキープ。しかし、1コーナーで一気に2台にかわされ3位に後退してしまいました。その後、22周を終了してピットイン。平中が後半のロングスティントを担当することになりました。

トップ争いをする#65 メルセデスAMGと#52 GR Supraはタイヤの2輪交換や無交換にすることで、ピット作業時間を縮める作戦を採っていました。それに対し4本とも新品タイヤに交換した平中は、安定したペースで周回を重ねていきました。#11 GT-Rのピット作業が迅速に終わったことと、#65 メルセデスAMGのピット作業でアクシデントが発生したことで、#11 GT-Rは実質2位に浮上。前を走る#52 GR Supraを追い上げました。途中、2度目のSC導入があったことで2台の差は縮まり、平中は最後まで猛追。終盤は1秒前後の差まで詰めましたが、そのままの順位でチェッカー。2位表彰台獲得となりました。

予選9位からスタートした#56 GT-Rは、前半を担当する藤波が着実に6位まで順位を上げて29周目にオリベイラに交代。#56 GT-Rは4位までポジションを上げます。5位のマシンの猛追をかわしながら、オリベイラは3位のマシンにも近づき、3台での表彰台争いが激化。一瞬たりとも気の抜けないバトルは最終ラップまで続き、0.5秒差まで追い詰めましたが、わずかに表彰台には届かず4位でチェッカーを受けました。

11位スタートの#10 GT-Rは、#56 GT-Rに続く5位フィニッシュでポイント獲得。#48 GT-Rは23位で完走を果たしました。#360 GT-Rは34周目にGT500マシンと接触しスピン。車両にダメージを負いリタイアとなりました。

#11 平中克幸
「事前には、予選ができるかどうかも分からにというコンディションになるという予報だったので、それに合わせたタイヤ選択をして、実際にポールポジション争いもできました。決勝では思った以上に路面温度が上がってしまい苦しい展開になりましたが、戦っている相手は自分よりも(無交換等で)タイヤの状態は苦しいはずだと言い聞かせて何とかしのぎました。厳しい戦いになりましたが、今回の戦いを次戦に活かして、勝てるように頑張ります」

#11 安田裕信
「僕の担当する前半スティントでトップに立ち、大量リードを広げたかったのですが、序盤のSC導入で出来ず、苦しかったです。それでもなんとか精いっぱい走りました。後半の長いスティントを、平中選手が的確なラップタイムを刻んでくれて、開幕戦2位という結果が得られたことは良かったと思っています。2位で満足しているわけではないので、次戦は優勝を目指して頑張ります」

GT300クラス公式リザルト:7月19日(日)予選
GT300クラス公式リザルト:7月19日(日)決勝

SUPER GT インフォメーション : Round 1