2019.11.23
SUPER GTとドイツツーリングカー選手権(DTM)との特別交流戦「SUPER GT × DTM Dream Race」が富士スピードウェイで開催。今日行われたレース1で、日産勢は#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rのフレデリック・マコヴィッキが11位でチェッカーを受けた。
2つのシリーズの相互の発展を目指し、車両規則の統合に向けて話し合いが始まってから10年。いよいよSUPER GTのGT500クラスとDTMのマシンが日本で戦うこととなった。今大会は、GT500クラスについてはレース1とレース2をそれぞれ別のドライバーが出走することになる。#3 GT-Rはフレデリック・マコヴィッキが、#12 カルソニック IMPUL GT-Rは佐々木大樹が、#23 MOTUL AUTECH GT-Rはロニー・クインタレッリが、#24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-Rはヤン・マーデンボローがレース1に出走した。
午前9時25分から20分間で行われた公式予選は、少し強めの向かい風が吹くコンディション。細かい霧のような雨も降ったりやんだりで、ウェットタイヤを装着して各車がコースインしていった。アクシデントもなくセッションは進み、GT-R勢では#23 GT-Rが4位につけた。クインタレッリは何度かピットインを行い、セッション終盤にタイムを削ってポジションアップ。同じく終盤にタイムを縮めた#24 GT-Rのマーデンボローが7位、序盤にアタックした#3 GT-Rのマコヴィッキが8位と続き、#12 GT-Rの佐々木は12位となった。
決勝レースは、55分+1周というDTMスタイルのスプリントレースで、午後2時32分にスタート。スターティンググリッドに向かうレコノサンスラップ中に、予選2位の#28 アウディがクラッシュしてしまい、GT-R勢は実質1ポジションアップの状態でスタートとなった。通常のGTレースよりも間隔を詰めた2列縦隊での「インディスタイル」のスタートで、オープニングラップの1コーナーには、21台のマシンが一気になだれ込む。その中で、#23 GT-Rが1台のマシンをかわして2番手に、#3 GT-Rも6番手にポジションを上げた。
オープニングラップで勢いを見せた#23 GT-Rだが、2周目からは周りに比べペースが上がらずに、徐々にポジションを下げていった。5周目には、#99 アウディのマイク・ロッケンフェラー、#33 アウディのレネ・ラストといったDTM勢に迫られ、なんとかしのいでいたものの8周目に#33 アウディの先行を許し8番手に。しかし#23 GT-Rは#33 アウディに食らいつき、13周目の1コーナーには後ろに続いていた#38 LC500も含めた3ワイドで1コーナーへ飛び込むなど、見せ場を作った。その後、15周を終えて#23 GT-Rと#3 GT-Rは同時にピットイン。タイヤ交換後にコースへと復帰した2台だったが、#23 GT-Rは1コーナーでコースアウトしてしまった。すぐにコースに戻った#23 GT-Rは、自己ベストラップを連発して挽回を目指した。一方、#3 GT-Rはタイヤ交換をスムーズに終えたもののスタートに手間取り、暫定19位でコースに復帰。翌周にピット作業を行った#12 GT-Rとポジション争いを展開。いったんは#12 GT-Rが先行し、さらに順位を上げていったが、29周目のホームストレートでマシントラブルが発生し、コースサイドにマシンを止めることに。#12 GT-Rを回収するため、残り時間が約7分、トップの車両が30周目を周回中にセーフティカー(SC)が導入された。レースは残り2分でリスタート。スタート時と同様の間隔を詰めたインディスタイルの再スタートを16位のポジションで迎えていた#3 GT-Rは、スタート直後の混乱をうまく切り抜け11位に順位を上げた。レースは35周でチェッカーとなり、#3 GT-Rは11位。#23 GT-RはSCラン後のリスタートでポジションを下げ、12位となった。#24 GT-Rは17位だった。
フレデリック・マコヴィッキ
「予選で1発のタイムを出すのはうまくいきましたが、決勝レースでのタイヤマネージメントはとても難しかったです。マシンのバランスがあまり良くなかったので、タイヤにかかる負荷も大きかったのだと思います。今日のレースはこの点がとても大きかったです。日産勢の中ではベストなリザルトですが、もっといい結果を望んでいたので残念ですね。明日はチームメイトの平手選手のレースですが、いい結果になるように頑張ってほしいです」
[auto sport Web Sprint Cup]
併催されたAUTOSPORT Web Sprint CUPには、3台のNISSAN GT-R NISMO GT3がエントリー。A、B2名のドライバーのベストタイムの合算で決定するレース1の予選では、#48 植毛 GO&FUN GT-R(飯田太陽/田中勝輝)が4位、#360 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/田中篤)が5位、今シーズンはスーパー耐久シリーズに参戦しシリーズ3位になった#9 MP Racing GT-R(JOE SHINDO/井上恵一)は8位となった。決勝レースでは、周囲がウェットタイヤでスタートする中で唯一スリックタイヤを選択していた#48 GT-Rが9周目にトップ浮上。終盤に1台にかわされ、2.4秒差で優勝は届かなかったが、2位表彰台を獲得した。#360 GT-Rはオープニングラップで1つポジションを上げたが、最終的には9位でフィニッシュ。#9 GT-Rは10位でフィニッシュとなった。