モータースポーツ

2019.09.25

Round 7 SUGO GT 300km RACE

日産系チーム総監督 松村基宏のレースレビュー

GT500で待望の勝利。応援ありがとうございました

シーズンも終盤戦になりましたが、ようやくGT-Rが優勝しました。苦しいレースが続く中、変わらず応援してくださったファンの皆さん、本当にありがとうございました。

課題の残る予選

GT500クラス車両は、フリープラクティスではまずまずのタイムのいいパフォーマンスを見せていました。しかし予選では、SUGOの特徴であるコースの狭さと短さが影響し、23号車に関しては、微妙なところで他車と交錯してしまい、アタックラップを1周、クリアに走り切ることができませんでしたし、24号車も似たような状況でプラクティスを上回ることができず、3号車を除く3台はQ2進出を逃すことになりました。SUGOはミッドシップレイアウト車に合っているコースなので、真ん中あたりのグリッドは得られると思っていましたが、難しい位置からのスタートになりました。決勝は雨が降るといわれていたので、競合も含め各車とも雨を含めた選択をして、予選に臨んだものと思っています。

雨を、どう読むか

決勝は、ちょうどグリッドにクルマを並べたあたりから雨が降り始めました。山の天気は本当に読みにくく、前戦のオートポリスと同様に非常に予測が難しいレースマネジメントとなりました。
結果的に雨が止むことはなく徐々に量が増えたので、スリックタイヤを選んだところはタイヤ交換のためにピットに入らなくてはいけませんでしたので、最初にウェットタイヤを選択したというのが正解だったと考えています。

前戦の反省を生かして

オートポリスでは、決勝中のピット作業時にチーム同士の交錯が起きてしまいました。再発を防ぐため、今回は各チームが声掛けと連携を綿密に行うことを意識的に取り組んだ結果、GT300クラスも含め、チーム間が混乱することなくピットでの作業を行うことができました。タイヤ無交換作戦のライバルに前に出られることはありましたが、雨が降り続けたあのコンディションではタイヤ交換をきちんと行ったことと、ミシュランタイヤの特性が合っていたことで、タイムを維持しながら走り続けた3号車が優勝。そして23号車が3位に入ることができました。

ファンの方々の期待された1-2フィニッシュにはなりませんでしたが、今シーズン初の優勝は嬉しいです。ドライバー、チームそしてすべての関係各位に感謝しています。また、グランドスタンドで雨の中、最後まで旗を振り、声援を続けてくれたファンの皆さんの応援も強く効いたと思います。本当にありがとうございました。

24号車はスリックタイヤを履いてスタートしたことで、後れを取りました。12号車は、予選の結果を挽回しようと6番手ぐらいまで順位を上げていましたが、スピンしコースオフでサンドトラップにつかまってしまい、コース復帰するまでに4~5周かかり、周回遅れになってしまったのが残念です。

GT300も、タイトル争いに残る

GT300では、56号車が5位入賞でポイントを獲得し、ランキング首位との差は20.5ポイントと非常に大きいですが、最終戦にタイトル争いの望みをつなげました。GT500の23号車も今回3位に入ったことで、ドライバーランクでトップとは20.5ポイント差となりました。

GT500クラスもGT300クラスも、わずかではありますがタイトル争いの可能性を残して最終戦に挑みます。ノーハンディとなる戦いで、勝利をつかめるよう頑張ってまいりますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします。

 
SUPER GT インフォメーション : Round 7