モータースポーツ

2019.08.04

Round 5 FUJI GT 500mile RACE

GT500クラス 決勝

MOTUL AUTECH GT-R、シーズン最長レースで3位表彰台

SUPER GT第5戦「FUJI GT 500mile RACE」の決勝レースが富士スピードウェイで行われ、#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が3位表彰台を獲得した。

厳しい暑さのなか、昼過ぎからスタート進行が始まり、パレードラン、フォーメーションラップを経て決勝レースは13時47分にスタートした。ポールポジションの#23 GT-Rと2番グリッドの#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)は、予選順位通りで1コーナーを通過。#23 GT-Rのスタートドライバーを務めたクインタレッリは、序盤の数周で3番手に5秒以上の差をつける。#3 GT-Rのマコヴィッキも、クインタレッリとの差を保ちながら3番手以降との差を広げていった。その後方では、#24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/ヤン・マーデンボロー)のマーデンボローが前を走る2台と接近戦の5位争いを展開。#12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター)の佐々木は7周目に他車に追突されスピンを喫し14位に下がってしまったが、上位陣とそん色ないラップタイムで追い上げていった。

各車が1度目のルーティンピット作業を終えた39周目には、#23 GT-Rが2位、#3 GT-Rが5位。ただしトップを走行するマシンは周囲と戦略が異なっているため、実質は#23 GT-Rがトップをキープしていた。48周目にこれをかわして完全にトップに戻ると、#3 GT-Rの平手もハイペースで2位までポジションアップ。再びGT-Rが1-2体制を築いた。62周目に、ダンロップコーナーで#23 GT-RがGT300クラスのマシンと交錯し、そのすきに#3 GT-Rがトップを奪取した。

70周を完了して、#23 GT-Rが2度目のピットイン。この直後に、100RでGT500のマシンがクラッシュし、セーフティカー(SC)が導入されることを予測した多くの車両がピットへ向かった。#3 GT-R、#12 GT-Rもこのタイミングでピットへ向かい、先に作業を済ませていた#23 GT-Rは見た目上4位までポジションアップ。#3 GT-Rは5位に続いた。74周目に導入されたSCは79周を完了して隊列を離れ、80周目からレース再開。再開したラップで#23 GT-Rはトップに戻ったが、#3 GT-Rはダンロップコーナーで接触があり、13位までポジションを落としてしまう。このスティントを担当していたマコヴィッキは怒涛の追い上げで、85周目には8番手に、88周目には7番手にまで順位を回復した。この時点で、#12 GT-Rが6位を走行しており、レース中盤は2台のGT-Rによる6位争いが注目された。テールトゥノーズの接近戦は数周続き、94周目の13コーナーの先で逆転。#3 GT-Rは、前を走る#24 GT-Rにもみるみる追いつき、105周目の13コーナーでかわして4位に浮上した。その直後、#24 GT-Rはマシントラブルが発生してスローダウン。ピットロードの入り口付近でマシンを止めることになった。

#24 GT-Rの車両回収のために106周目にSCが導入されたが、ピットロードがクローズする直前に、2位を走行していた#6 LC500がピットイン。GT-R勢を含め、その他の車両はステイアウトになったため、再開後は#6 LC500にほぼ1周のギャップを築かれてしまった。#23 GT-Rと#3 GT-Rは再開直後にピットイン。各車が作業を終えた時点で#23 GT-Rが4位になっていた。

124周目に3位に上がった#23 GT-Rは、144周を終えて最後のピットイン。順位は変わらなかったが、ピット作業とアウトラップがはやかったことで2位との差を大きく詰めた。しばらくは接近戦が続いたが、最終的にはそのまま3位でチェッカーフラッグ。開幕戦と第2戦に続き、今季3度目の表彰台獲得となった。

レース中盤の#3 GT-Rとのバトル後、ポイント獲得圏内を走行していた#12 GT-Rは、ロングレースでライバル勢がトラブルやアクシデントに見舞われる中、ロシターが着実に周回を重ねていった。146周を完了して最後のピットインを済ませると、最終スティントを任された佐々木も力走。6位でコースに復帰後、1つポジションを上げて5位でチェッカーを受けた。

#3 GT-Rは、2度目のSCランが明けた直後にピット作業を行い9位でコースに復帰したが、その後トラブルのために116周を終えてもう一度ピットイン。修復作業に時間がかかり上位争いからは外れることになったが、レース終盤にコースに復帰。138周を走り切り11位完走という結果になった。

松田次生
「ウェイトが重い中で、自分たちができることは後ろを抑え切ることだったので、セーフティカーが入るまではとても順調に行っていました。今回の結果で次戦は燃料リストリクターを付けることになりますが、その状態でどれだけ戦えるかをテストでしっかり確認し、オートポリスとSUGOで(ランキングトップの)6号車になんとか追いつき、最終戦でチャンピオン争いができればと思っています」

ロニー・クインタレッリ
「僕のスティントではほとんどトップを走っていたので、6号車の話(セーフティカー前に1つ多くピット作業を済ませていたこと)を聞いて驚きました。何度トップに立って後ろとの差を作ってもそれがなくいなってしまい、フラストレーションがたまる展開でした。次戦のオートポリスは日産が得意にしているコースです。リストリクターはつきますが上位を目指し、ランキングトップとの差を詰めたいです」

公式リザルト:8月4日(日)決勝

SUPER GT インフォメーション : Round 5