2019.07.04
SUPER GT第4戦はシリーズ戦で唯一の海外ラウンドですが、タイのブリラムまで応援に来てくれるファンの方もたくさんいらっしゃいました。南国らしい大変な暑さの中、また日本からの応援、ありがとうございました。
GT500クラスは、予選で2台がQ2に進出しました。3号車は今回初めてフレッドにQ1を任せましたが、きちっとタイムを出してきましたね。Q2を担当した平手も頑張って3番手の位置を得ました。悪くない流れだったと思います。また24号車は高星がQ1で4番手でしたが、Q2は各車のタイムが僅差で、6番手という結果になりました。ヤンのタイム自体は、去年(3号車で)千代が公式練習の時にマークした1分23秒349には届きませんでしたが、クルマの仕上がりも悪くなく、多少ウェイトの影響がありながらも期待通りの予選になりました。
23号車はハンディウェイトが49kgあるなかで頑張って予選に臨みましたが、残念ながら10番手。12号車も9番手でQ2に進めませんでしたが、こちらはマシンとタイヤを含めたマッチングに少し課題があったようです。
決勝は、24号車については、ピット作業の時に、隣のピットのGT300クラスのクルマと交錯したこともあり、0.5秒という僅差で表彰台に届かなかったのは残念でした。ヨコハマタイヤがこのタイを得意としており、前を走るレクサスもヨコハマタイヤユーザー。同じタイヤメーカー同士の戦いだったので、チームは本当に悔しいと思いますが、相当手ごたえは掴めていたのではと思います。
また、予選でGT-R勢の一番前にいた3号車は順位を下げてしまいましたが、タイヤが本来の力を発動させるまでに、少し時間がかかっていたように見えました。スタート直後もですが、セーフティカーが入った後も少しだけ、通常のラップタイムに戻すまでに時間がかかり、その間に順位が変動してしまいました。その後はラップタイムも安定し、38号車を抑えることが出来ましたが、少々残念ですので次戦に期待したいです。
12号車は、多少クルマが跳ねて、苦しい戦いになってしまいました。クルマづくりでは、常にバランスがとれているクルマにしていくことが重要で、今年のクルマはそこに重点を置いて開発してきたのですが、今回の12号車は、バランスがずれてしまいました。もう一度バランスを取り直して次の富士に臨みたいと思います。またエンジンに関しては、今回2基目を投入しましたが、そのエンジンは調子が良かったとドライバーはコメントしてくれています。少し早めに2基目を入れることになりましたが、このまま最後まで行ける耐久性もあるので、後半戦も問題なく戦ってくれると思います。23号車は残念ながらトップ10に入れませんでした。応援してくださったファンの皆様には申し訳ありません。次の富士では巻き返しを狙いたいと思います。
そして、GT300クラスでは予選で56号車がフロントローを獲得し、決勝では10号車と56号車で1-2フィニッシュを飾ってくれました。もともとGT3仕様のGT-Rはこのコースを得意としていて、その中でニュルブルクリンク24時間レースでトップ10フィニッシュし、勢いのあるKONDO RACINGの56号車がまずは予選で速さを見せました。チームもドライバーもGT-Rの理解が進んでいて、Q1ではサッシャがトップタイム。Q2では惜しくも25号車にポールポジションを獲られてしまいましたが、GT3勢の中でトップを獲得できました。もう一つ、今回GT300クラスにエントリーしていたカスタマーチームのGT-R全車が予選トップ10に入ったことも良かったです。タイヤメーカーも違う中で性能を存分に発揮してくれました。
決勝でも、途中までアストンマーチンを挟みながら上位4台の中に3台のGT-Rが入っていました。アストンマーチンがタイヤトラブルで後退し、一時は表彰台独占も見えていましたが、11号車はタイヤがだいぶ摩耗していたようで、最終ラップにスピンしてしまったのはちょっと惜しかったですね。しかし56号車と10号車の優勝争いは見ごたえがあり、お客さまにも楽しんでいただけたのではないでしょうか。
次戦はGT500も得意としている富士大会です。獲得できるポイントも大きく、重要な戦いになります。課題となっている点をしっかりと改善し、後半戦のいいスタートを切りたいと思っています。次戦も応援よろしくお願いします。