2019.04.29
雨により途中で終了となってしまった開幕戦ですが、ウェットタイヤに関する大きな収穫がありました。これまでウェットは少々苦手にしていたのですが、スタートで抜かれはしたものの、タイヤが温まってからの速さは我々にもありました。タイムを見ると、かなり戦えそうな手ごたえはあったので、今後に向けてウィークポイントが1つ減ったと思っています。去年、雨で落としたレースもあったので、もう少し自信をもって、選択肢が広がったという風に考えています。
予選では、Q2で予想以上にいいタイムが出ました。でも、松田選手のQ1からその予兆はあったのです。Q1ではセクター3で他車に引っかかってしまい、コンマ3~4秒を失っていました。そのロスがなければロニー選手と変わりないタイムが出ていたので、その時点で驚きました。
開幕戦はハーフポイントだったため、この富士には17㎏のウェイトハンディで臨みます。もともと想定していた範囲内でレースができるので、事前テストの結果からしても、十分戦っていける力はあると思います。ただし、開幕戦の他メーカーの状況を見ると、ホンダさんはまだ余力を残しているかなという印象で、富士でも上位に上がってくるだろうと思いますし、レクサスさんも富士には体制を立て直してくるのではないかと思っています。我々としては、去年8月の大会のようにならないよう、予選で上位を狙い、決勝でも強いレースをして表彰台、優勝を目指します。序盤からシリーズをリードしていけるように頑張りますので、応援よろしくお願いします。
3号車として新しい体制で挑んだ岡山での初戦、予選ではテーマにしていたQ1突破を平手が見事にクリアしてくれました。決勝では目まぐるしく変わる難しいコンディションの中で、フレッドが素晴らしい走りを見せてくれ、最終的に4位でフィニッシュ。チーム全員がきちんと機能してくれたことで、非常にいいスタートが切れたと感じています。
開幕戦全体を見ると、ホンダさんはやはり事前テストでは爪を隠していたようで予想通りの速さを見せましたね。レクサスさんは予選で振るわず、後方からのスタートだったので、決勝での本当の実力は測れませんでしたが、間違いないのはGT-Rの速さが戻ってきたことですね!シーズンオフのNISMO開発スタッフ全員の努力にあらためて感謝します。
GT-R勢として、富士戦は最重要サーキット。我々3号車は開幕戦同様、チャレンジャーとして一つずつ確実に前に進みたいと思います。そうすれば、結果はついてくると思います。このレースがチームにとって、本当の意味での開幕戦。ドライコンデションで最後までレースが出来る事を祈りつつ、シーズンオフにいろいろと取り組んできたことの成果をしっかり出せるようにチーム全員で頑張ります!