モータースポーツ

2019.05.04

Round 2 FUJI GT 500km RACE

GT300クラス決勝

GAINER TANAX GT-Rが今季初優勝を飾る

SUPER GT第2戦「富士GT500kmレース」の決勝は、降雨の中でスタートし中断を挟んだレースとなった。予選4位からスタートした#11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)が序盤にトップを奪い、早めのタイヤ交換も奏功し、最後は逃げ切って今季初優勝を遂げた。

前日同様穏やかな晴天となった富士スピードウェイには、朝早くから多くのファンが訪れ、この日の来場者数は5万6,000人。予選日と合わせると2日間で9万1,800人が富士に詰めかけた。

しかし午後から天候は下り坂となり、決勝レース直前のグリッドウォークから雨が降り始めた。セーフティカー(SC)スタートとなった決勝レースは、2周終了でSCが隊列から離れてバトル開始。ポールシッターの#56 リアライズ日産自動車大学校GT-R(平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ)は、スタートドライバーを務めた平峰がトップを守り、#11 GT-Rの安田が一気に2位へ順位を上げた。#11 GT-Rが6周目の最終コーナーでトップを奪うと、降雨量が増えやがて雷雨に。#11 GT-Rと#56 GT-Rは3位以下を引き離し、GT-Rで1-2態勢を築いていったが、降雨量が増えたことで13周目にSCランとなり、15周終了時点で赤旗が掲出されてレースは中断となった。

天候が回復し、約30分後にレースはSC先導でスタート。18周終了でSCが離れバトル再開となった。ウェット路面とタイヤのマッチングの良い#11 GT-Rの安田は一気に#56 GT-Rを引き離し25周目でその差は10秒近くまで広がった。徐々にコース上の雨量は減り、#56 GT-Rは28周目の1コーナーで#65 メルセデスにかわされ3位へ。そして31周目のヘアピンで#11 GT-Rもトップを譲ることになった。

35周で#11 GT-Rは早めのピットイン。真っ先にスリックタイヤに交換して平中がコースへ戻った。2位の#56 GT-Rも37周でピットインしてフェネストラズへ交代。上位陣の最初のピット作業がひと段落すると、#11 GT-Rがトップ、3位の#56 GT-Rも43周目には2位を奪って再びGT-Rの1-2態勢に持ち込んだ。

74周で2位に19秒差をつけて独走していた#11 GT-Rはピットインして安田へ交代。#56 GT-Rもフェネストラズが75周でピットインして平峰に交代したが、先に二度目のピットインを済ませていた#55 NSX GT3に逆転を許し3位となった。82周目に#11 GT-Rの安田は7秒以上のリードを保っていたが、レース終盤にトップの2台は急接近。しかし安田が落ち着いてこれを抑え切り、0.239秒差で逃げ切って優勝。令和最初のウィナーとなった。

#56 GT-Rは終盤101周目の1コーナーで4位となり表彰台を逃したが、レース参戦2戦目ながら今後に期待を持たせるパフォーマンスを発揮した。予選15位の#33 エヴァRT初号機X Works GT-R(ショーン・トン/マーチー・リー/道見真也)は、7位ゴールで初ポイントを獲得。予選14位の#10 GAINER TANAX triple a GT-R(星野一樹/石川京侍)は10位ゴールでポイントを獲得した。

予選5位の#360 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/田中篤/柴田優作)は15位、予選29位の#48 植毛GO&FUN GT-R(田中勝輝/飯田太陽/浜野彰彦)は25位だった。

平中克幸
「昨日のフリープラクティスから調子は良かったんです。Q2で4位に食い込めたことが良い結果につながったと思います。決勝レースは、安田が大雨の中素晴らしい走りを見せてくれました。再開後は早いタイミングでドライタイヤに交換した、その判断が良かったのと、最終ラップに安田が踏ん張ってくれたおかげですね。チーム全体が完璧な仕事をこなした結果だと思います。なんとしても令和初のチャンピオンを手に入れたいですね」

安田裕信
「土砂降りの中、事故なくやり過ごせたのは、赤旗提示のタイミング判断のおかげです。再開後のSC明けに僕らは良いペースが築けたのですが、#65 メルセデスの速さにはかないませんでした。予選で4位に入れたことと、交代した平中さんがセカンドスティントで良いリズムを築いてくれたこと、この2点が今日の結果のほとんどだと思います。僕は、最終ラップで迫ってくるライバルを抑えただけです。去年はチャンピオン争いしながら取れなかったので、今シーズンはこのまま表彰台をキープし、シリーズ優勝したいですね」

公式リザルト:5月4日(土)決勝

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