モータースポーツ

2025.11.18

ENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE
第7戦 S耐FINAL大感謝祭

ST-Zクラスで#26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4がランキング2位を獲得
ST-3クラスでは#16 岡部自動車フェアレディZ34が今季2勝目を挙げる

11月15日(土)~16日(日) 富士スピードウェイ(静岡県)

11月15日(土)~16日(日)、静岡県の富士スピードウェイでENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE第7戦「S耐FINAL大感謝祭」が開催されました。

日産勢はST-Xクラスに#81 DAISHIN GT-R GT3(大八木龍一郎/坂口夏月/大八木信行/青木孝行)が参戦。トップ争いを繰り広げましたが、トラブルによりレース終盤にリタイアとなりました。ST-Zクラスには3台のNissan Z NISMO GT4が参戦し、全車が完走を果たしました。日産フェアレディZ NISMO RCが2台参戦したST-3クラスでは、#16 岡部自動車フェアレディZ34(田中徹/清水啓伸/小松響)が今シーズン2勝目を飾りました。また、日産/NMCは約1年ぶりにNissan Z NISMO GT4をベースとした#230 NISSAN Z NISMO Racing Concept(平手晃平/佐々木大樹/三宅淳詞)でST-Qクラスに出走。4時間レースを走り切り、環境対応燃料や車両開発に関する貴重なデータを得ました。

 
 
 
 
 
 
 

秋晴れとなった15日(土)に予選が行われました。グリッドはAドライバーとBドライバーの合算タイムにより決定します。今シーズン3度目の出場となる#81 GT-Rは両ドライバーが速さを見せ、ST-Xクラス2番手のタイムを記録。総合3番手のグリッドを獲得しました。ST-Zクラスでは今季2勝を挙げ、サクセスウエイトを40kg搭載する#26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4(大塚隆一郎/富田竜一郎/篠原拓朗/荒聖治)がクラス2番手。#20 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Z(松本貴志/平峰一貴/大木一輝/ジュール・カズキ・トレルイエ)はクラス5番手を獲得しました。#25 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4(田中優暉/松田次生/名取鉄平/佐藤公哉)はBドライバーを務める松田の予選中にマシントラブルが発生し、クラス11番手からスタートすることになりました。ST-3クラスは#16 Zが3番手、#15 岡部自動車フェアレディZ34(前島秀司/長島正明/銘苅翼/元嶋成弥)が4番手からのポジションアップを狙います。

 
 
 
 
 
 

決勝日の11月16日(日)は、雲が多いものの時おり暖かな日も差し込むドライコンディションのもと、13時15分にフォーメーションラップがスタート。4時間のレースが幕を開けました。#81 GT-Rのスタートを担当した大八木龍一郎は、1周目の1コーナーでクラストップのマシンのイン側に入りオーバーテイクを狙うも、無理はせずクラス2番手を保持します。ST-Zクラスでは#26 Z GT4がオープニングラップでライバルと接触したことから、マシンの確認のため、1周目終了後にピットイン。この時、ドライバー交代を含む3回のピットストップ義務を消化するためドライバーを富田から大塚に交代し、タイヤも4輪を交換。後半での巻き返しを狙いましたが、#26 Z GT4はこの接触の影響でドライブスルーペナルティを科されることになり、大きくポジションダウンとなりました。一方、速さを見せたのは#25 Z GT4の名取で、クラス11番手スタートから、3周目にはクラスファステストタイムを記録する快走を見せ、レース開始15分でクラス2番手にまで急浮上。#20 Z GT4の大木もクラス3番手まで上がり、リードするライバルを2台のZ GT4が追う展開となりました。レース開始20分、11周目の1コーナーで#25 Z GT4の名取がトップをとらえ、クラストップに立つことに成功しました。

レース開始40分を迎える頃、ST-Xクラスのトップを走っていたライバル#33 Mercedesが早めのピットインを実施。これで#81 GT-Rが代わってトップに立ちます。その後、#33 Mercedesはマシントラブルによりリタイア、#81 GT-Rはドライバーを坂口に交代し、首位をキープします。ところが、レース折り返しを前にした1時間45分時点で、トラブル車両のストップによるフルコースイエロー(FCY)が導入。そのタイミングでピット作業を終えたライバルの#666 Porscheが#81 GT-Rを逆転。#81 GT-Rは坂口から青木に交代、さらにその後、再度坂口にステアリングを託してライバルを追い続けるも、残り25分を切った終盤、マシントラブルが発生してガレージへ。総合優勝を狙っていたなかでの悔しいリタイアとなりました。

 
 
 
 

ST-Zクラスでトップ争いを演じていた#25 Z GT4は、名取から田中、佐藤とドライバーを繋ぎ、最後のピットインを終えドライバーを松田に託したものの、マシントラブルが発生。修復してコースに復帰しましたが、クラス10位でレースを終えました。好走を続けた#20 Z GT4は、FCY中のピットストップにより60秒のペナルティストップを科され、最終的にクラス7位でレースを終えています。序盤の接触とペナルティで大きく後退していた#26 Z GT4は堅実にペース良く走り続け、5位でフィニッシュ。ST-Zクラスのランキング2位でシーズンを終えました。

篠原拓朗(#26 raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4)
「序盤に接触とペナルティがあったものの5位でレースを終えることができ、目標としていたシリーズランキング2位でシーズンを終えることができました。初優勝を含め2勝を挙げることができたのも、チームメイトをはじめ、チームに携わってくださっている皆さんのおかげです。応援ありがとうございました」

 
 
 

日産フェアレディZ NISMO RCが2台参戦したST-3クラスでは、3番手からスタートした#16 Zが一時順位を落とすも、ドライバー3人体制ながら奮闘を見せてレース中盤でトップに浮上。2番手を30秒以上引き離して、今季2勝目を挙げました。#15 Zもクラスファステストタイムを記録するスピードを見せて3位表彰台を獲得し、岡部自動車チームがダブル表彰台を達成しました。

清水啓伸(#16 岡部自動車フェアレディZ34)
「僕は2回目と4回目のスティントを走り、レース半分の計2時間を担当しました。レース終盤はナイトセッションとなり、予想以上に暗かったのですが、チームメイトのふたりがマージンを作ってくれたおかげで、安心して走ることができました」

 
 

ST-Qクラスの#230 Zは、今年5月にスーパー耐久ST-Qクラスに参加する自動車メーカー4社とENEOS社で共同記者会見した通り、エタノール20%混合低炭素ガソリンを使用して参戦しました。環境対応燃料を使用しつつ、4時間で127周・約580kmを走破し、順位のつかないクラスではあるものの、ST-Qクラス最多周回数を記録したほか、総合8位のポジションでフィニッシュを果たしました。ベース車両であるNissan Z NISMO GT4のポテンシャルを示すとともに、燃料以外にも開発テストアイテムを投入しており、今後の車両開発に関する多くの実戦データを収集しました。

公式リザルト:Rd.7 決勝結果 (スーパー耐久オフィシャルサイトへ)

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