2023.09.05
9月2日(土)〜9月3日(日) モビリティリゾートもてぎロードコース(栃木県)
9月2日(土)〜9月3日(日)、モビリティリゾートもてぎロードコースでENEOS スーパー耐久シリーズ Supported by BRIDGESTONEの第5戦「もてぎスーパー耐久 5Hours Race」が開催されました。日産勢はST-Xクラスに2台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦し、#81 DAISHIN GT-R GT3(大八木信行/坂口夏月/青木孝行/藤波清斗)が3位表彰台を獲得しました。2台のNissan Z GT4が参戦したST-Zクラスでは、#26 raffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4(大塚隆一郎/富田竜一郎/名取鉄平/篠原拓朗)が3位表彰台を獲得。さらに、3台の日産フェアレディZ NISMO RCが参戦するST-3クラスは、#25 raffinee 日産メカニックチャレンジZ(山口智英/松田次生/佐藤公哉/藤原大暉)がクラス優勝を飾り、表彰台を日産勢が独占しました。
晴れ間と曇りが混在する天候となった2日(土)に行われた公式予選で、GT3車両で争われるST-Xクラスは79.5ポイントでシリーズランキング2位につける#1 HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)が2番グリッド、59ポイントでシリーズランキング3位の#81 GT-Rが6番グリッドを獲得しました。GT4車両が走るST-Zクラスでは、35.5ポイントでシリーズランキング7位につける#20 ナニワ電装TEAM IMPUL Z(田中優暉/大木一輝/石川京侍)がクラス4番手グリッド、59.5ポイントでランキング3位の#26 Z GT4が5番手グリッドからのスタート。ST-3クラスでは#25 Zがクラスポールポジションを獲得しました。
決勝日の3日(日)、午前11時14分にフォーメーションラップがスタート。時折大きな雲が太陽を隠すものの強い日差しもあるなか、前戦オートポリスと同様に5時間の決勝レースがスタートしました。レース序盤は#1 GT-Rを鳥羽、#81 GT-Rを大八木がドライブ。#1 GT-Rの鳥羽はライバル車のプロドライバーを相手に粘りの走りを続けますが、ちょうど1時間が経過したタイミングで他車と接触、コースオフを喫してしまいます。この影響でフルコースイエロー(FCY)が導入されますが、#1 GT-RはFCY導入中にコースに復帰、ロスを最小限に抑えることに成功。#81 GT-Rの大八木は6番手のまま走行を重ねていきます。
35周を終え、#81 GT-Rがピットインし大八木から坂口にドライバーを交代します。続いて#1 GT-Rが36周走行後にピットインし、鳥羽から平木湧也にドライバーチェンジ。#1 GT-Rは遅れを挽回するために猛追にかかりますが、先の接触でドライブスルーペナルティを科され、これにより6番手に順位を落とすことに。代わって#81 GT-Rが5番手に浮上します。その後、前を行く#202 Hondaがドライブスルーペナルティ、#14 Mercedesはマシントラブルによりガレージに入り、それぞれ後退します。これでノートラブルのまま走行を続けるGT-R勢が順位を上げ、#81 GT-Rが3番手、#1 GT-Rが4番手にポジションをアップ。#81 GT-Rは72周を終えて坂口から青木に交代、#1 GT-Rは77周を終えて平木湧也から平木玲次へと交代し、上位を追い続けます。#81 GT-Rは114周目に最後のピットインを行い、青木から藤波にドライバーチェンジ。藤波は120周目に全体のファステストラップを記録する速さを見せて追い上げを図りますが、序盤から逃げ続けていたトップ2台との差は大きく、逆転は叶わず。3位でフィニッシュし、久々の表彰台を獲得しました。#1 GT-Rも118周目に最後のピットインを行い、平木玲次から再び平木湧也に交代、4位でチェッカーフラッグを受けました。
ST-Zクラスでは、名取が3戦連続で#26 Z GT4のスタートを担当。レース序盤のうちに#20 Z GT4をオーバーテイクし、3番手に浮上します。#20 Z GT4は田中がスタートを担当しますが、スティントの後半で他車に接触されリヤバンパーが外れるアクシデントが発生。緊急ピットインを余儀なくされ、大きくタイムを失います。#26 Z GT4の名取は50分経過の26周目に#885 Toyotaに抜かれ4番手に後退します。#26 Z GT4は36周目に大塚へドライバーチェンジし、3番手へポジションアップ。表彰台圏内を走行しトップを追い続けます。しかし、トップ2台との差は大きく、72周目に篠原、106周目に富田へ交代するもその差を逆転するには至らず、3位でフィニッシュとなりました。#20 Z GT4もアクシデントでのタイムロスを挽回し、今回Bドライバー登録となった大木や、急遽参戦となった石川が根気よくドライブし、最終的に5番手までポジションを回復し、チェッカーフラッグを受けました。
ST-3クラスは、#25 Zがクラスポールポジションを獲得し、第2グループのトップからレースをスタート。#16 岡部自動車フェアレディZ34(鈴木宏和/田中徹/田中哲也/小松一臣)がクラス3番手、#15 岡部自動車フェアレディZ34(甲野将哉/長島正明/富田自然/元嶋成弥)がクラス5番手からスタートしますが、レース中盤以降は参戦する3台のZ NISMO RCが上位3番手までを独占しバトルが続きます。残り10分を切った時点で、#15 Zがトップを行く#25 Zに接触しながらオーバーテイク、そのままチェッカーフラッグを受けましたが、#15 Zはレース後にペナルティを受けてタイムが加算され、#25 Zが最終的にトップへ返り咲きました。#25 Zはチーム結成後、初優勝を果たしました。2位には#15 Z、3位に#16 Zが入り、3台のZ NISMO RCが表彰台を独占する結果となりました。
ST-QクラスにはNissan Z GT4をベースに空力や冷却系パーツを中心に改良を加えた車両#230 Nissan Z Racing Concept(平手晃平/佐々木大樹/高星明誠)が出場。CNF(カーボンニュートラルフューエル)を使用し、開発車両の出場が認められる同クラスへの参戦を通じて貴重なデータを収集しました。予選9番手から決勝レースに臨み、最終的に138周(約663km)を走破し、総合8番手相当のポジションで完走を果たしています。
青木孝行(#81 DAISHIN GT-R GT3)
「今週は走り始めからクルマにスピードがありました。ここ最近はトップスピードに問題を抱えていたのですが、セクターごとにトップタイムを記録したり、良い兆候を見つけられたので、勝負できる環境にまた戻って来られたと思います。レースラップも良かったので、予選結果からしても完璧な結果だと思います」
篠原拓朗(#26 raffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4)
「決勝レースでは大きくタイムを落とすことなくペースを維持できました。ただ正直なところトップ2台は速く、予選も5番手からスタートだったので、なかなか厳しいレースではありましたが、チーム力でカバーして表彰台を獲得することができて良かったです」
藤原大暉(#25 raffinee 日産メカニックチャレンジZ)
「松田次生選手がタイヤをマネージメントしてくれたおかげで、最後にタイヤ無交換でロスを最小限にして出て行くことができました。後半はライバルが追いついてきて勝負になると思っていたのですが、想定よりも早くタイヤが厳しくなり追いつかれてしまいました。最後は接触というかたちになってしまったのですが、結果的に優勝でき本当に嬉しいです」
公式リザルト:Rd.5 決勝結果 (スーパー耐久オフィシャルサイトへ)
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