2023.08.01
7月29日(土)〜7月30日(日) オートポリスインターナショナルレーシングコース(大分県)
7月29日(土)~7月30日(日)、オートポリスインターナショナルレーシングコースでENEOS スーパー耐久シリーズ 2023 Supported by BRIDGESTONE 第4戦「スーパー耐久レース in オートポリス」が開催されました。日産勢はST-Xクラスに2台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦し、#1 HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)が2位表彰台を獲得。2台のNissan Z GT4が参戦したST-Zクラスでは、#26 raffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4(大塚隆一郎/富田竜一郎/名取鉄平/篠原拓朗)が4位でフィニッシュ。3台の日産フェアレディZ NISMO RCが参戦するST-3クラスは、#16 岡部自動車フェアレディZ34(鈴木宏和/田中徹/田中哲也/小松一臣)がクラス優勝を飾りました。
強い日差しのなか公式予選が行われた29日(土)、ST-Xクラスでは#1 GT-RのAドライバーを務める鳥羽と、Bドライバーの平木湧也がともにトップタイムを記録し、AドライバーとBドライバーの合算タイムで決まる予選でポールポジションを獲得しました。また、第2戦までカーナンバー819をつけていたGT-R NISMO GT3は、今大会から#81 DAISHIN GT-R GT3(大八木信行/坂口夏月/青木孝行/藤波清斗)として参戦し、6番手グリッドとなりました。GT4車両で争われるST-Zクラスでは、#26 Z GT4がクラス3番手、#20 ナニワ電装TEAM IMPUL Z(田中優暉/平峰一貴/大木一輝/星野一樹)がクラス4番手グリッドを獲得しています。ST-3クラスは#16 Zが3番手グリッドを獲得しました。
30日(日)、朝方の雨が路面を濡らしたものの、スタート進行前に雨は止み、出走する全車がドライタイヤを装着してフォーメーションラップがスタート。午前11時3分に5時間レースが幕を開けました。ポールポジションの#1 GT-Rは平木湧也がトップをキープ。6番手からスタートした#81 GT-Rはレース序盤に、スタートを担当した坂口がふたつ順位を上げて4番手に浮上します。20周目、#1 GT-Rはライバルの#23 Mercedesにパスされ2番手に後退しますが、その後はすぐ後ろを走り続け、ライバルのピットインで再び首位を取り戻します。#1 GT-Rは44周を走って1回目のピットに入り鳥羽に交代、実質的な首位を維持してコースに復帰しました。
レースの折り返しとなる2時間30分を経過し、#1 GT-Rは82周を終えて再びピットイン、ドライバーを平木玲次に交代します。また、46周を終えて1回目のピットインを行い大八木に交代していた#81 GT-Rは順位を5番手としていましたが、83周を走って2回目のピット作業を完了し青木に交代。その後、前を行く#31 Lexusがトラブルで脱落し、#81 GT-Rは4番手に浮上します。残り1時間15分、2番手を走行していた#14 Mercedesが最後のピット作業を実施している最中にフルコースイエロー(FCY)が導入されることに。首位の#1 GT-RはFCY解除後、114周を終えてピットイン。ドライバーを平木湧也にチェンジしましたが、このピットタイミングの違いが順位に影響を与え、#1 GT-Rは2番手となってしまいます。#1 GT-Rの平木湧也は残り1時間のスティントでトップ奪還を狙い力走を見せますが、逆転することは叶わず、2位でレースを終えました。#1 GT-Rは2周目に総合のファステストタイムを記録する速さを示しており、悔しさの残る表彰台獲得となりました。#81 GT-Rは最後のスティントをSUPER GT GT300クラスチャンピオンの藤波に託しますが、4位を維持してのフィニッシュとなりました。
ST-Zクラスでは、名取が前戦に続き#26 Z GT4のスタートを担当。各車ともクリーンなスタートで、レース序盤は上位陣に順位変動はありませんでした。1時間が経過した直後、29周を終えて#20 Z GT4が最初のピット作業を行い、スタートドライバーの平峰から田中に交代します。その3周後には#26 Z GT4もピットインし、名取から大塚隆一郎にドライバーチェンジ。日産勢の2台はピットインのタイミングをずらした#19 Porscheの先行を許し、後を追う展開となります。また、#20 Z GT4の田中は1コーナーで他クラスとの接触があり、ドライブスルーペナルティを科される苦しい展開に。しかし2台のZ GT4はその後も粘り強く走り、#26 Z GT4の大塚は53周目に#19 Porscheをオーバーテイクし3番手に順位を戻します。
残り1時間20分を前にし、105周を終えたZ GT4の2台が同時にピットイン。#26 Z GT4は篠原から富田へドライバーチェンジ。#20 Z GT4は大木から再び平峰へと交代し、それぞれ最後のスティントへと走り出します。しかし、#20 Z GT4は接触の影響もあり、マシントラブルが発生してスローダウン。ガレージでの修復を余儀なくされます。さらに残り40分という段階で3番手走行中の#26 Z GT4にもトラブルが発生。こちらもガレージで修復作業を受け、クラス5番手でコース復帰を果たしました。その後ポジションをひとつ上げ、#26 Z GT4はクラス4位でフィニッシュ。#20 Z GT4はピットインを繰り返しながらも走行を続け、128周を走行してチェッカー。クラス8位完走となりました。
ST-3クラスは、4番手スタートの#15 岡部自動車フェアレディZ34(甲野将哉/長島正明/富田自然/元嶋成弥)がライバルと激しいバトルを展開し、序盤にトップに立ちますが、その後マシントラブルで後退を余儀なくされます。一方、レース序盤で一時後退し、クラス最後方から追い上げる展開となった#16 Zは、堅実な走りでポジションを上げ、レース中盤には首位を奪うことに成功。そのままゴールし、クラス優勝を飾りました。#15 Zは4位でフィニッシュ、#25 raffinee 日産メカニックチャレンジZ(山口智英/佐藤公哉/荒聖治/藤原大暉)は、決勝レースでブレーキトラブルに見舞われるなど苦戦を強いられましたが、104周で完走を果たしました。
平木湧也(#1 HELM MOTORSPORTS GTR GT3)
「前戦のスポーツランドSUGOから短いインターバルでしたが、チームとして色々と準備をしてきました。セットアップもとても良く、週末をとおして好調だったのですが、僕のスティントの際に最終コーナーを過ぎたタイミングで他車がストップしたことで、FCYが導入されました。このタイミングでのピットインができなかったことが、今日の敗因。ペースが良かっただけに残念です。次戦のモビリティリゾートもてぎは地元なので、チーム一丸となって戦いたいです」
田中哲也(#16 岡部自動車フェアレディZ34)
「前戦の富士では最終盤までトップを走っていながらトラブルで後退となり、その時に15号車のドライバーも務めるチームオーナーの長島正明さんが、16号車が止まったことに涙を流されていて、今回は絶対に負けられないという気持ちでレースを迎えました。その気持ちを胸に、チームメイト全員が頑張ってくれたおかげで優勝という結果を残すことができました」
公式リザルト:Rd.4 決勝結果 (スーパー耐久オフィシャルサイトへ)
SUPER TAIKYU トップ