2021.08.01
7月31日 ~ 8月1日 オートポリス(大分県)
7月31日(土) ~ 8月1日(日)、オートポリスでスーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第4戦 「TKU スーパー耐久レース in オートポリス」が開催されました。日産勢はST-Xクラスに2台のNISSAN GT-R NISMO GT3が、ST-3クラスに2台のフェアレディZが参戦。このうちST-Xクラスでは#9 MP Racing GT-R(JOE SHINDO/柴田優作/影山正美/井上恵一)、ST-3クラスでは#244 QUEEN EYES 34Z(田中徹/田中哲也/三宅淳詞)が、ともに3位に入りました。
土曜日の公式予選は夏の強い日差しが照りつける中で行われ、日産勢ではST-Xクラスの2台が速さをみせます。特にBドライバー予選では#9 GT-Rの柴田優作が1分49秒145でトップタイムを記録。#81 DAISHIN GT3 GT-R(大八木信行/青木孝行/藤波清斗/大八木龍一郎)もBドライバー予選で青木孝行が0.284秒差で2番手につける走りを見せました。
スターティンググリッドは、Aドライバー、Bドライバー両方のタイムの合算で決められるため、#9 GT-Rは5番手、#81 GT-Rは6番手とライバルに先行される形となりましたが、決勝での逆転に期待がかかるBドライバー予選の内容となりました。
決勝レースは前日の晴天から一転し雨模様となり、スタート前には濃い霧にサーキットが包まれました。しかし、フォーメーションラップが行われる11時00分には、視界が確保できる状態だったため、通常通りのローリングスタートでレースが始まりました。
ここで6番手スタートの#81 GT-Rの青木がペース良く周回し、1周目に#9 GT-R、2周目に#777 Aston Martinをオーバーテイク。一気に4番手に浮上しました。
ところが、この直後から霧がさらに酷くなり、トップが3周目に入るところでセーフティカーが導入。その後、7周を完了したところで解除されますが、霧は酷くなる一方で再びセーフティカーが導入されました。結局、スタートから41分が経過した11周で赤旗が出され、レースは中断となりました。
そこから天候回復を待ち、中断時間は1時間に及びましたが、霧が晴れて視界がクリアになったため、12時45分にセーフティカー先導でレースが再開されました。午前11時00分のレーススタート時点では、路面はウエットで、各車ともレインタイヤを装着していましたが、中断の間に雨が止んだこともあり、路面状況が回復しつつありました。
この状況を見て、#81 GT-Rと#777 Aston Martinがセーフティカー先導の1周目にピットインしスリックタイヤに交換。「路面状況を考えると、正直スリックタイヤに交換するには、少し早いかなと思いました。チャンピオンシップのことを考えると、ここで僕たちは遅れをとるわけにはいかないということで、777号車と同じタイミングでピットインしました」と青木。しかし、ピットアウト直後は思った以上にタイヤがグリップし、一気にペースを上げていきます。
一方、#9 GT-Rを含む、他のST-Xクラス車両はレインタイヤのまま 14周目のセーフティカー解除を迎え、その後も数周に渡って走り続けましたが、20周を迎える頃にはドライコンディションに向かいつつあり、各車ともにピットイン。#9 GT-Rも18周目にタイヤ交換を完了しました。
ここで、トップに浮上したのが、早めにスリックタイヤを履いた#81 GT-R。同じ作戦を選んだ#777 Aston Martinとの一騎打ちになるかと思われましたが、青木がファステストラップを連発する勢いで周回を重ね、ライバルとの差を徐々に広げていきました。
当初のスタート時刻から2時間30分が経過した13時30分時点で#777 Aston Martinに対し11秒のリードを築いた#81 GT-R。この頃になると、太陽が顔を出し始め、予選日のような暑さに戻りつつありましたが、青木はペースを乱すことなく着実なドライビングを披露しました。
そして59周を完了した14時17分にピットストップを行い、藤波清斗に交代します。なお、途中に赤旗中断があったことに伴い、ドライバー交代を伴うピットストップ義務(今回は3回)やAドライバーの運転最低時間義務は適用されなくなり、#81 GT-Rは藤波が最後まで走行を担当するという作戦に変更しました。
一方、5番手を走行していた#9 GT-Rも66周目にピットインし、柴田から影山正美にドライバー交代します。
#81 GT-Rは藤波の力走もあり、後続との差はさらに広がり、残り1時間の時点で2番手に対して31秒ものリードを築きました。しかし、ゴールまでにはもう一度給油が必要で、チェッカーまで残り40分となる90周目にピットイン。タイヤ交換は行わず、給油のみを済ませてコースに復帰しました。
そのまま藤波は最後まで安定したペースで周回し、112周でトップチェッカーを受けました。2番手には#290 マクラーレン720S GT3、3番手に#777 Aston Martin、4位に#9 GT-Rという結果になりました。
しかし、レース後の車検で#81に搭載されていたウェイトハンデが規定重量に満たないことが分かり、車両規定違反により失格という裁定が出されました。これにより、2番手以下の順位がそれぞれ繰り上がり、#290 マクラーレン720S GT3が優勝。#9 GT-Rが3位に入る結果となりました。
ST-3クラスは、#244 Zがクラス4番手、#15 岡部自動車レカロZルーニースポーツ(長島正明/小松一臣/甲野将哉)がクラス5番手からスタートしました。
#244 Zは三宅淳詞がスタートドライバーを務め、赤旗中断からのレース再開後は主に田中哲也がスティントを担当。レース後半には再び三宅が乗り込み、トップ争いをする2台を追いかけましたが、逆転は叶わず3位のままでチェッカーを受けました。
#15 Zも小松一臣がスタートとゴールを務め、途中、長島正明、甲野将哉もスティントを担当し、着実に周回。102周でチェッカーを受け、5位でレースを終えました。
公式リザルト:Rd. 4決勝結果 (スーパー耐久オフィシャルサイトへ)
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