モータースポーツ

2021.03.24

スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook 第1戦

2021年のスーパー耐久シリーズが開幕。QUEEN EYES 34ZがST-3クラス初優勝

3月20~21日 ツインリンクもてぎ(栃木県)

3月20日(土)~21日(日)、ツインリンクもてぎでスーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第1戦「もてぎスーパー耐久 5Hours Race」が開催されました。決勝レースは非常に強い雨と風に見舞われ、途中で赤旗終了となりましたが、ST-3クラスに出場した#244 QUEEN EYES 34Z(田中徹/田中哲也/三宅淳詞)がクラス優勝を飾りました。

今シーズンのスーパー耐久はタイヤサプライヤーがハンコックに変わり、また新たなクラスが加わって9つのクラス編成になりました。FIA GT3車両で争われるST-Xクラスには、#9 MP Racing GT-R(JOE SHINDO/柴田優作/影山正美/井上恵一)と#81「DAISHIN GT3 GT-R」(大八木信行/青木孝行/藤波清斗/大八木龍一郎)の、2台のNISSAN GT-R NISMO GT3を含む6台が参戦。AドライバーとBドライバーのベストタイム合算によって決定する公式予選では、#9 GT-Rが4位に、#81 GT-Rは6位になりました。

 
 

予選日は天候に恵まれたものの、決勝日は朝から雨脚が強く、レースはウェットコンディションで行われることに。開幕前のテストではハンコックのウェットタイヤを履く機会がほとんどなかったため、急遽レース前に15分間のウォームアップ走行が追加され、各チームはタイヤや路面状況の確認を行いました。

午後0時に、セーフティカー(SC)先導のもとで5時間の決勝レースがスタート。#81 GT-Rは今シーズンチームに合流した青木がスタートドライバーを務めました。レース序盤は#81 GT-Rがペース良く追い上げ、5台を追い抜きトップに浮上します。さらに後続との差を広げ、大八木信行に交代。#81 GT-Rは首位をキープしたままでコースに復帰しましたが、雨量が増えてきたことが影響し、一時4位にポジションを下げることになりました。天候はますます悪化し、2時間を過ぎたところでSCが導入され、3周後に再開。このSC中にピット作業を済ませてロスタイムを最小限に抑えたチームもあり、3位以下のマシンは周回遅れになってしまいました。#81 GT-Rの大八木は、1時間のスティントを走り切ると、藤波に交代。#81 GT-Rは追い上げにかかりましたが、その約10分後に再びSCが導入され、レースが3時間25分を経過したところで赤旗中断。その後天候の回復も見込めないことからレースは終了となりました。#81 GT-Rは追い上げのチャンスを奪われる形となりましたが、予選順位からは1つ前の5位でフィニッシュしました。

 
 

#9 GT-RはSHINDOがスタートドライバーを務め、1時間が経過したところで柴田に交代。雨脚が強く、コース上にはいくつも川ができているような状況で、スピンを喫してしまいました。それでもなんとか体勢を立て直すと、1回目のSC中にドライバー交代を行い影山がステアリングを握ります。リスタート後は3位を走行する#16ポルシェに迫り、接近戦を展開。激しいバトルの末、1コーナーでライバルをとらえて3位に浮上しました。2度目のSC中に影山から再び柴田にドライバー交代した#9 GT-Rは、4位でコース復帰。そのまま赤旗中断、レース終了となり、最終結果は4位となりました。

2台のFAIRLADY Z NISMO RCが戦うST-3クラスは6台が参戦。#244 Zは、三宅がスタートドライバーを務めて予選4位からレースをスタートしました。路面状況は悪く、いたるところでコースオフする車両が出てくるなか、#244 Zはペース良く周回を重ねてトップに浮上しました。途中で他クラスの車両と接触し一旦は順位を下げてしまいましたが、それでもプッシュして再びトップに返り咲くと、ピットに戻り田中徹にドライバー交代。さらに天候が悪化し、セーフティカーが導入されるところで2度目のドライバー交代を行い、田中哲也が3スティント目を託されました。周りと異なるピットインのタイミングになったことで、見た目上の順位は下がってしまいましたが、再びSCが入ったところで先行していた車両がピットに入り、#244 Zがトップに。そのまま赤旗中断からレース終了となり、#244 Zが開幕戦を制しました。予選クラス6位からスタートした#15 岡部自動車RECAROフェアレディZ(長島正明/小松一臣/甲野将哉)は一時3位まで順位を上げましたが、SC中のピットインで順位を下げてしまい4位フィニッシュとなりました。

 
 

田中哲也(#244 QUEEN EYES 34Z/優勝)
「僕たちドライバーはこのクラスでのチャンピオン経験がありましたが、このチームとしては初優勝です。今シーズン僕たちのチームはいろいろなカテゴリーに参戦しますが、その中でも最初のレースとなるS耐の開幕戦で優勝できたことは、チーム全体の勢いにもつながると思っています。昨年悩んでいたマシンの改善についても、セッティングでうまく解消でき、今日はペースも良かったです。積極的に勝ちに行こうと考えた結果、戦略も上手く機能しました。シリーズチャンピオンを目指すには、安定してポイントを稼ぐことも重要ですから、第2戦以降も取りこぼしなく戦っていきたいです」

公式リザルト:Rd.1 決勝結果 (スーパー耐久オフィシャルサイトへ)

SUPER TAIKYU トップ