2019.04.29
4月27~28日 スポーツランドSUGO(宮城県)
4月27~28日、宮城県のスポーツランドSUGOにおいて、ピレリスーパー耐久シリーズ2019第2戦「SUGOスーパー耐久3時間レース」が開催され、ポールポジションからスタートした#1「GTNET GT3 GT-R」(浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗)が今季初優勝を遂げた。
今回は8クラスに計54台のエントリーがあり、日産車はFIA GT3車両を使用するST-Xクラス(全6台)に3台のNISSAN GT-R NISMO GT3が、ST-3クラス(全7台)に2台のフェアレディZが参戦した。
すっかり葉桜となった仙台郊外のスポーツランドSUGOはこの週末に寒の戻りとなり、公式予選の行われた27日は冷たい雨が残り気温6℃前後という冬のようなコンディションとなった。今回は32台のGr.1(ST-X、Z、TCR、1~3クラス)と22台のGr.2(ST-4、5クラス)に区分して、それぞれ3時間の耐久レースが実施された。
公式予選は27日の朝から行われ、Gr.1の予選までには雨もほとんど上がったものの、コースはウェットコンディション。しかし気まぐれな雨は時々パラパラと落ちてコースを軽く濡らした。A、Bドライバーのベストタイムの合算で争われる予選で、昨年のチャンピオンである#1「GTNET GT3 GT-R」(浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗)は、浜野がトップ、星野が2位で2戦連続のポールポジションを獲得した。今回からマシンをGT-Rにスイッチした#300「TAIROKU RACING GT-R GT3(MY18)」(山口大陸/ハリソン・ニューウェイ/ニコラス・コスタ/高木真一)は5位、#9「MP Racing GT-R」(JOE SHINDO/柴田優作/影山正美)は6位だった。
決勝日の28日は前日までの天候からうってかわって、朝から春らしい青空が広り、気温も午後には14℃ほどまで上がった。13時15分にフォーメーションがスタートし、13時18分に3時間レースの火ぶたが切られた。ポールシッターの#1 GT-Rは浜野が初めてポールからのスタートを担当。2位以下を引き離してトップを守る走りを見せた。スタートからわずか14分後に1台の車両がコースアウトを喫し、その車両を安全な場所へ移動させるために全車50km/h以下に速度を落とさなければならない「FCY」(フルコースイエロー)となった。このタイミングで#1 GT-Rはピットインして給油のみでピットアウト。さらに24周でピットインして浜野から星野へ交代。タイヤ交換、給油を行った。
レーススタートから1時間10分ほどが経過したころ、1台の車両がヘアピン先でストップ。これで2度目のFCYとなった。このタイミングで#1 GT-Rはピットインして給油のみを行った。この時点でトップは#83 アウディ、2位は#777 アストンマーチン、#1 GT-Rの順。やがて#300 GT-Rのコスタが5位から追い上げを開始。ライバルを抜き去り59周目のストレートではついにトップを奪った。
#300 GT-R、#777アストンマーチン、#1 GT-Rがトップ争いを展開していた60周で、#1 GT-Rの星野はピットイン。ここで藤波に交代し、タイヤ交換と給油を行った。ほぼ同時に順位を5位まで落としていた#83アウディが最終コーナーで後続と接触。なんとかコース復帰するもヘアピン先でマシンを停めてしまい、ここでセーフティカー(SC)が導入された。ここで2位の#777アストンマーチンがピットイン。#300 GT-R、#244 RC F、#1 GT-R、#777アストンマーチンが同一周回で優勝争いの展開となった。
68周目に#1 GT-Rの藤波が#244 RC Fをかわして2位へ。72周でトップの#300 GT-Rは最後のピットインをして、これで#1 GT-Rがトップに返り咲いた。80周目に最終コーナーでクラッシュした車両があり二度目のSC導入。解除直後に#1 GT-Rの藤波がダッシュをかけて2位を引き離し、そのまま107周で3時間レースのトップチェッカー。うれしい今季初優勝を遂げた。SUGOがデビューレースとなった#300 GT-RはSCのタイミングが不利に働き4位となったが、ベストラップを獲得しポテンシャルの高さを見せた。#9 GT-Rはマシン修復に時間がかかり、完走扱いとはならなかった。
またST-3クラスでは#14「岡部自動車HIRIX☆YAIMA☆Z34」(山崎学/安宅光徳/伊橋勲)が3位表彰台を獲得した。
星野一樹(#1 GTNET GT3 GT-R/決勝1位)
「前回があのような結果(トップ走行中にバックマーカーと接触して6位)だったので、最低でも表彰台を狙って、チャンスがあれば勝つつもりでした。今回もFCYのタイミングでスプラッシュ(短時間の給油)をするということでしたし、2回目のピットイン時は偶然セーフティカーランになりましたし、作戦も全部決まりチームの総合力で勝てました。これでシリーズの流れを引き寄せられたのかなと思います。次の富士24時間も優勝を狙います」
公式リザルト:Rd.2 Gr-1 決勝正式結果 (スーパー耐久オフィシャルサイトへ)
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