モータースポーツ

2019.03.26

ピレリスーパー耐久シリーズ2019 第1戦

MP Racing GT-RがST-Xクラス初陣で3位表彰台

3月23~24日 鈴鹿サーキット(三重県)

3月23~24日、三重県の鈴鹿サーキットにおいて、ピレリスーパー耐久シリーズ2019第1戦「SUZUKA S耐 春の陣」が5時間レースとして開催され、予選7位スタートの#9「MP Racing GT-R」(JOE SHINDO/柴田優作/影山正美/富田竜一郎)がST-Xクラス初参戦となったレースで3位表彰台を獲得した。

今回は8クラスに計52台のエントリーがあり、日産車はFIA GT3車両を使用するST-Xクラス(全7台)に2台のNISSAN GT-R NISMO GT3、ST-3クラス(全7台)に2台のフェアレディZ(Z34)が参戦した。

長崎や東京で桜の開花宣言が出る3月下旬ながら、鈴鹿サーキットは寒の戻りとなる天候で、”鈴鹿おろし”と呼ばれる西からの強い風が吹き、気温は最高で10℃程度と震えるような寒さとなった。天候は概ね晴れたり曇ったりだったが、路面温度も15℃程度までしか上がらなかった。

23日に行われた公式予選。ST-Xクラスはアストンマーチンが参戦しフェラーリが復帰するなど、マシンバラエティも6車種となった。A、Bドライバーのベストタイムの合算で争われる予選で、昨年のチャンピオンである#1「GTNET GT3 GT-R」(浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗)は、浜野がトップ、星野がコースレコードを更新する3位で貫禄のポールポジションを獲得した。また昨年フェアレディZ(Z33)でST-3クラスに参戦していたMP Racingの#9 GT-Rはクラス7位となった。

24日の決勝レースは12時35分にスタート。#1 GT-Rの藤波はオープニングラップから後続を引き離し、2周目には2分2秒013の最速ラップをマークするなど速さを見せた。ラップ遅れの車両に引っかかって#777アストンマーチン・ヴァンテージに追いつかれるも、トップは譲ることなくレースをリードした。スタートから1時間後にコース脇にストップした車両がありFCY(フルコースイエロー=全車50km/h以下の速度制限)となり、このタイミングで#1 GT-Rはピットインして浜野に交代。同時に2位の#777アストンマーチンもピット作業を済ませた。

トップを守り周回を続けていた浜野だったが、やがてプロフェッショナルドライバーが駆る3位の#300フェラーリ488がトップ2台に迫り、48周目の1コーナーで浜野は無理をせずそれを先行させ2位となった。スタートから2時間が近づいた51周目のスプーンカーブ出口で、浜野がバックマーカーを追い越そうとした際に、バランスを崩した車両が浜野の右リアタイヤにヒット。タイヤはバーストしホイールのみで緊急ピットインしたが、ホイールも割れておりさらにダメージは足回りにも及んでいた。このためピットガレージでその修復に1時間を要することとなり、順位を大きく落とすこととなった。

一方、#9 GT-Rは富田、影山とつなぎ、セーフティカーラン中の55周目には3位まで大きくポジションアップ。この時点でトップと同一ラップの車両は4台に絞られた。影山は再スタート直後の63周目には2位まで順位を上げるも、直後に追い上げてきた#777アストンマーチンにかわされ3位へ。そして73周でピットインして柴田につないだ。その柴田もSUPER GTで乗り慣れたGT-Rを安定したラップタイムで3位キープ。97周で最後のピットインをして、ジェントルマンドライバーであるSHINDOに交代した。

 
 

SHINDOはまだ慣れていないGT-Rのドライブということもあり、他車と接触してドライブスルーのペナルティを受けたが、何とか最後まで3位を守ってチェッカー。ST-X初陣となるレースで表彰台を獲得した。また修復なった#1 GT-Rは6位でゴールした。

なおST-3クラスでは、#14「岡部自動車HIRIX☆YAIMA☆Z34」(山崎学/安宅光徳/伊橋勲)が4位でフィニッシュした。

JOE SHINDO(#9 MP Racing GT-R/決勝3位)
「頭の中は真っ白です。走り出して15分ほどして(順位)ボードを見たら3位を走っていることを知り、そこから異様なプレッシャーが掛かりました。他のクルマにもぶつかってしまいましたし、初めてレースの緊張感が分かった気がします。一緒に走ってくれたドライバーとスタッフ皆さんの協力と温かい気持ちで表彰台が獲れました。感謝したいと思います」

【レース結果】- 第1戦 ST-Xクラス

Pos No. Machine Driver Lap Time/Diff
1 777 D'station Vantage GT3 星野 敏
ダレン・ターナー
近藤 翼
130 5:02'11.765
2 244 LEXUS RC-F GT3 田中 徹
田中 哲也
佐藤 公哉
130 1'55.844
3 9 MP Racing GT-R JOE SHINDO
柴田 優作
影山 正美
富田 竜一郎
127 3Laps
4 83 X WORKS R8 Tse Ka Hing
道見 真也
TANG Philip
127 3Laps
5 112 SATO-SS SPORTS AMG GT3 佐藤 敦
元嶋 佑弥
山下 亮生
126 4Laps
6 1 GTNET GT3 GTR 浜野 彰彦
星野 一樹
藤波 清斗
103 27Laps

【レース結果】- 第1戦 ST-3クラス

Pos No. Machine Driver Lap Time/Diff
1 62 DENSO Le Beausset RC350 嵯峨 宏紀
山下 健太
小河 諒
119 5:02'38.677
2 38 ADVICS muta racing RC 350TWS 堀田 誠
阪口 良平
堤 優威
119 26.882
3 68 埼玉トヨペット Green Brave GR SPORT マークX 服部 尚貴
脇阪 薫一
吉田 広樹
119 1'32.320
4 14 岡部自動車HIRIX☆YAIMA☆Z34 山﨑 学
安宅 光徳
伊橋 勲
118 1 Lap
5 39 5ZIGEN ADVICS RC350 TWS TRACY 下垣 和也
大井 貴之
近藤 説秀
116 3Laps
6 15 岡部自動車Z34 長島 正明
小松 一臣
古谷 直広
116 3 Laps
7 34 TECHNO FIRST RC350 手塚 祐弥
大草 りき
前嶋 秀司
115 4 Laps
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