2018.06.04
6月1~3日 富士スピードウェイ(静岡)
梅雨入りも近い6月1~3日、天候に恵まれた富士スピードウェイにおいて、ピレリ・スーパー耐久シリーズ2018の第3戦「富士SUPER TEC 24時間レース」が開催され、#99「Y's distraction GTNET GT-R」(浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗/安田裕信/Sun Zheng)が優勝した。
富士スピードウェイで24時間レースが開催されるのは50年ぶり、S耐シリーズ戦としては2008年の十勝24時間以来10年ぶりとなる。今回のシリーズ第3戦には全8クラスに50台のエントリーがあり、日産車はFIA GT3車両を使用するST-Xクラス(全7台)に2台のNISSAN GT-R NISMO GT3、排気量2001~3500ccで後輪駆動のST-3(全8台)クラスに3台のフェアレディZが参戦した。
1日に行われた公式予選はA、Bドライバーのベストタイムの合算で競われ、10kgのハンディウェイトを搭載する#3「ENDLESS GT-R」(YUKE TANIGUCHI/山内英輝/銘苅翼/峰尾恭輔/砂子塾長/山田真之亮)がポールポジションを獲得。開幕戦優勝で30kgのハンディウェイトを積む#99 GT-Rが2位につけ、GT-Rがフロントローを独占した。
2日15時に24時間の決勝レースがスタート。晴れたり曇ったりの天気で気温23℃、路面温度31℃というコンディションだ。いいスタートを切った2台のGT-Rが3位以下を引き離して周回し、さらに#3 GT-Rが周回遅れを巧みに利用しながら独走状態を築いていった。夜中にアクシデントのために赤旗が掲出されてレースは30分ほど中断したものの、#3 GT-Rはトップを守り走行を続けていた。しかし、周囲がすっかり明るくなった早朝に白煙を吐いてピットイン。ブレーキ系のトラブルを修復するためにピット作業を要し、これでトップの座を明け渡してしまった。
#3 GT-Rが後退してからは#99 GT-Rと2台のアウディR8が、ピットインのタイミングで順位を入れ替えながらのトップ争いをしばらく繰り広げた。このレースでは”メンテナンスタイム”としてレーススタート20時間以内に1回8分以上のピット作業を2回義務づけられていた。10時30分、トップを走行していた#83 アウディR8がメンテナンスタイムのためにピットインすると、既に2度のメンテナンスタイムを終えていた#99 GT-Rがトップに立ち、その後は15時のチェッカーまでトップを譲ることなく周回を重ね優勝。ボーナスポイントを加算してポイントリーダーに立つことになった。#3 GT-Rは5位完走だった。
なおST-3クラスでは、#14「エヴァRT弐号機岡部自動車Z34」(甲野将也/市森友明/輿水敏明/山崎学/大原学/島澤隆彦)が、クラス5位に入賞した。
星野一樹(#99 Y's distraction GTNET GT-R /決勝優勝)
「夜が明けるまではトップとは同一ラップで見える位置にいればいいから、自分たちのペースを守ろうと話をしていてそれを実行できたことが勝因です。僕の二度目のスティントからクラッチから振動が出て来て最後まで走れるのか不安で、こんなにファイナルラップを長く感じたのは初めてでした。ニュルブルクリンク24時間で得たノウハウをチームに生かせることができました。最後まで気持ちが高ぶっていて、ほとんど寝ていない24時間レースでした。チャンピオンを目指してこれからも頑張ります」
公式リザルト:Rd.3 決勝結果 (スーパー耐久オフィシャルサイトへ)
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