モータースポーツ

2018.05.01

Round 3 Nissin ラリー丹後2018

全日本ラリー京都、ノートNISMO SがJN-1クラス2位表彰台

4月27日(金)からの3日間、京都府京丹後市周辺および丹後半島で全日本ラリー選手権(JRC)第3戦、「Nissinラリー丹後2018」が開催され、CINQ RacingのノートNISMO S(ドライバー伊藤隆晃、コ・ドライバー大高徹也)がJN-1クラス2位に入り表彰台に上がった。もう一台の、チームNRSのノートNISMO S(ドライバー高崎巧、コ・ドライバー漆戸あゆみ)は、SS1でコースアウトするものの、その後はトラブルフリーで270kmの全行程を走り抜き、初完走を果たした。

27日(金)に京丹後市役所駐車場で行われたセレモニアルスタートを経て、28日(土)朝からラリー競技がスタートした。コースは、サービスパークが設置された京都府丹後文化会館駐車場を中心に、ツノツキ(9.3km)、ナリアイ(8.55km)、オオウチ(4.9km)の3ステージを2度ループするレグ1、ナリアイとツノツキのリバースステージと「道の駅・丹後王国」でのギャラリーステージ(0.36km)でそれぞれ2度走行するレグ2で構成されたターマック(舗装)ラリー。ドライバーたちは、春らしくポカポカと暖かい好条件のもと、ツイスティながらコース幅がワイドな高速セクションが多く、マシンのセッティングが勝負を分ける一連のスペシャルステージに挑んだ。競技車両一行は、29日午後2時すぎには京丹後市役所前に戻り、セレモニアルフィニッシュでラリーを終えた。

前回唐津でノーカウントとなってしまったCINQ RacingのノートNISMO Sは、SS1でトップタイムを記録し、その後2番手タイム、3番手タイムを連発してレグ1をクラス3位で通過。ドライバーの伊藤は、「以前の丹後ラリーに出場したトップドライバーの車載ビデオを見てある程度走りを予想してここへ来たつもりですが、路面の大規模補修が入ったらしく、サーフェスが綺麗に再舗装されていてシミュレーションが活かせませんでしたね。アスファルトの油も出ており、場所によっては水が残っているところもあって正直対応に苦慮しました。また、(前戦唐津から)サスペンションのセッティングがまだ定まっておらず、ステージごとに少しずつ調整しながら走りましたが、(調子の)浮き沈みが激しかったと思います」と語っていた。レグ2は、最初のふたつのステージでベストタイムを奪取。ギャラリーステージもタイムをロスすることなくクリアし2位にポジションアップすると、サービス後の3ステージも2位で通過し、クラス2位表彰台を手に入れている。ラリーを終えた伊藤は、「今回はともかく結果を残すのが目標だったので、2位に入れてホッとしました。今回のようなターマックラリーでは、コーナーの踏ん張りとトラクション確保が直接タイムに現れます。サス(セット)の方向性も少し見えましたし、次のアルファルト戦では幅広タイヤを選ぼうと思っています」とコメントした。

2週間前の唐津ラリーからノートNISMO Sで全日本ラリーに復帰したチームNRS(チーム代表 : 高崎正博)は、レギュラーのコ・ドライバー、馬場裕之が都合により欠場したため、ピンチヒッターとして漆戸あゆみをアサイン。ラリーが始まると、経験豊富なコ・ドライバー、漆戸のペースノートリーディングでリズムを掴んだ高崎だったが、勢い余ってSS1でコースオフ。切り株にヒットしてバンパーやサイドステップなどにダメージを負うことに。抑え気味にレグ1午前の3ステージを走り終えたのち、前輪がスローバンクチャーしていることが確認された。サービスに帰り着きタイヤを交換するが、JN-1クラスは二日間で使用できるタイヤ本数が6本に制限されているため、チームはタイヤを温存しながら残り9ステージに対応せざるを得なくなった。ドライバーの高崎は、「張り切りすぎてオーバーランしてしまいました。ダメージはそう大きくないと思ったのですが、サービスに戻ってみるとエキゾーストパイプとメンバーの間に長い木の枝が刺さっており、びっくりしました」と語っていた。その後は、徐々にペースを取り戻し、気温が26度と夏のような天気となったレグ2も、アクシデントやトラブルのない安定した走りで各ステージをクリア。JN-1クラス5位で完走を果たした。高崎は、「コースはツイスティな設定ですが、流れるような高速区間とアップダウンが組み合わされたとっても楽しいラリーでした。元々僕はターマックラリーが得意なので、なんとか上位争いを、と気負い過ぎてしまいましたね。しかし、なんとか完走できたし1kmあたりのタイムを2秒短縮するという自分の目標は果たせたので、タイヤの使い方を研究し、さらに良いペースで走れるように頑張ります」と締めくくった。

全日本ラリー次戦は、愛媛県の久万高原を舞台としたグラベルラリー。ターマック戦とはクルマの仕様もセットアップも異なるため、チームの順応性の高さが問われることになる。

【結果】- 第3戦 JN1クラス

Pos No. Machine Dr / Co.Dr Leg 1 Leg 2 総合
1 39 itzz ADVAN AN Fit 小川 剛
佐々木 裕一
36:39.2 28:51.9 1:05:31.1
2 40 プレイドライブYHノート NISMO S 伊藤 隆晃
大高 徹也
36:49.8 29:06.3 1:05:56.1
3 37 0side1DLWMトップギアフィット 三苫 和義
遠藤 彰
37:29.8 29:52.8 1:07:22.6
4 44 DLリジットCUSCOe'Tuneデミオ 東 隆弥
梶山 剛
37:45.6 29:46.8 1:07:32.4
5 43 NRS NOTE NISMO S 高崎 巧
漆戸 あゆみ
38:33.2 30:27.7 1:09:00.9
6 42 YHACREAWOKUYAMAVITZ いとう りな
竹原 静香
39:12.5 30:54.7 1:10:07.2
7 38 スマッシュDLスイフト 古川 寛
廣田 幸子
37:54.9 52:05.6 1:30:00.5
8 45 愛和金属・デューポイント・DL・デミオ 吉浪 和也
佐土原 慶一
--- --- DNS
9 41 石川 昌平
竹藪 英樹
--- --- 失格
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