2019.05.31
6月に行われるニュルブルクリンク24時間レースに向けた予選レースが5月18~19日に行われ、3台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦した。
合計で97台のエントリーがあったこのレースには、KONDO RACINGから1台、KCMGから2台のGT-Rがエントリー。KONDO RACINGの#45 GT-Rは、レギュラードライバー4名のうち松田次生、高星明誠、藤井誠暢の3名がドライブした。KCMG(#38 GT-R,#39 GT-R)は、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラやエドアルド・リベラティの他、ニュルブルクリンクの走行経験を持つドライバーが集まった。
19日に行われた予選では、3台ともにトップ30クオリファイに進出。#38 GT-Rはジョッシュ・バードンがドライブして12番グリッドを、#39 GT-Rはリベラティが15番グリッドを、#45 GT-Rは松田が23番グリッドを得た。
KCMGの2台はプロ・アマクラスに参戦。決勝レースが始まる頃の路面はウェットコンディションだったが、徐々に路面状況が回復。ニコ・メンゼル、リベラティ、クリスター・ヨンス、マシュー・バクシビエールがドライブした#39 GT-Rはフォーメーションラップが終わったところでスリックタイヤに交換。第2スティントに入るまでに表彰台圏内までポジションを上げると、最終的には総合9位、プロ・アマクラスのトップでチェッカーを受けた。オリベイラとバードン、フィリップ・ヴラズィック、クリスチャン・メンゼルがドライブした#38 GT-Rは他の2台とは異なるタイミングでスリックタイヤへと交換し、11位でフィニッシュ。わずか0.6秒差で総合トップ10フィニッシュは逃したが、プロ・アマクラスでは2位に入り、KCMGはクラス1-2フィニッシュを飾った。
ウェットタイヤを履いて松田がスタートした#45 GT-Rは、フォーメーションラップが終わったところでスリックタイヤに履き替えてコースに復帰。松田、高星、藤井がそれぞれ8周の連続スティントを実施して、6時間のレースをノートラブルで走り切り、総合17位となった。
ニュルブルクリンク24時間レースに向けたテスト参戦はこれですべてが終了。本戦は6月20日(木)~23日(日)に開催される。
ニコ・メンゼル(#39 GT-R/総合9位、プロ・アマクラス優勝)
「24時間レースでともに戦うドライバーたちと走れたことは素晴らしかったです。幸いにもレース中は天気が安定したので、いろいろな部品とタイヤコンパウンドをドライでテストすることができました。多くのことを学べましたね。チームのみんなが、素晴らしい仕事をしてくれました。チームメイトの38号車とプロ・アマクラスで1-2フィニッシュを飾れたことはとても良かったです。手ごわいライバルの中で総合でも9位と11位となり、本戦に向けても弾みがつく結果となりました」
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#38 GT-R/総合10位、プロ・アマクラス2位)
「24時間レースに向けて、非常にいい経験を積むことができました。ニュルブルクリンクでの経験は非常に貴重で、私たち全員が今回のレースで多くのことを学びましたし、レースの手順や戦略、タイヤについてなどをきちんと理解できました。約1か月後にここに戻ってきたときに、今回の経験を踏まえてレースをするのを非常に楽しみにしています」
松田次生(#45 GT-R/総合17位)
「今回の予選レースでは、トップ30に入りとても順調でした。ですが、相変わらずニュルの天候は安定せず、微妙なコンディションでしたが決勝レースの中盤から後半にかけては、ドライになり、ヨコハマタイヤの良いスペックを見付ける事も出来ました。レースペースも、他車と遜色なく走れているので、本番に向けて良い仕上がりになっていると思います。24時間は、まずしっかり走りきれるようにチーム一丸となって頑張ります」
高星明誠(#45 GT-R/総合17位)
「NISSAN GT-R NISMO GT3での3回目のレースということで自分達もだんだんと慣れてくることが出来ましたし、ニュルブルクリンクでのレースがどういうものなのかという事もわかってきました。色々な条件もありますが、レース中のタイムも他車と遜色なく走れているので今から24時間のレースが楽しみです。今回のレースから走り方やピット作業などの課題も見えてきたので、レースまでに改善し本番に挑みたいと思います」
藤井誠暢(#45 GT-R/総合17位)
「これまでの2戦のVLN参戦を通じて、チームやヨコハマタイヤさんが、ニュルブルクリンクに更に合うマシンセットアップやタイヤを準備してくださったので、今回の6時間の予選レースでは最も高い仕上がりを感じました。マシンやタイヤに世界一過酷と言われるニュルブルクリンクで3レースを終えましたが、全てでトラブル等なく確実に走らせてもらえているのはチームや関係者の皆さんのお蔭です。この流れを維持して、24時間レース本戦でもノーミス・ノートラブルで確実なレースを目指したいと思います」