晴れ間はあるものの肌寒いニュル ファルケン GT-R のライバルは誰だ?
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決勝日は朝から晴れ間はあるものの風が冷たく肌寒い。さらにところどころに黒く厚い雲があり、場所によって雨が落ちるなど不安定な天候は続いている。
24時間レースのスタートは15時だが、サーキットには朝から大勢の熱心なファンがかけつけ、みやげ物の屋台などが賑わいを見せ始めている。
今回のレース、優勝争いの本命と見られているのは、やはり地元のオペル・アストラV8クーペ(フェニックス/DTM改)、アウディTT-R(アプト/DTM改)、BMW M3 GTR(シュニッツァー/ALMS)だろう。昨年登場するなり初優勝を遂げたイエローカラーのオペルは、#1 M.ロイター/T.シャイダー/M.ティーマン/V.ストライチェク組が予選7位、#5 P.ダンブレック/M.ファスラー/C.メンツェル/V.ストライチェク組が予選2位。同じDTM勢ながら昨年ライバルに敗れたレッドカラーのアウディは、同日に行われるル・マン24時間との2イベント制覇を狙っている。こちらは#7 C.アプト/M.イクストローム/F.イクブローム/P.フィスマン組が予選5位、#8 P.フィスマン/F.シュティプラー/K.ベンドリンガー/C.アプト組が予選3位と好位置につけている。
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いっぽう昨年、一番の本命に挙げられながらも、スタート直後からトラブルに見舞われた白/赤/紺のトリコロールであるBMWは、#42 D.ムラー/J.ムラー/H-J.シュトゥック/P.ラミー組が予選4位、#43 P.ラミー/B.セッド/D.フィスマン/H-J.シュトゥック組が予選10位。ニュル24時間で最多の16勝を挙げているBMWは、99年以来優勝から遠ざかっており、タイトル奪回を狙っている。
このように予選トップ10に3メーカーのワークス格がすべて入り、スタートから激しいバトルが展開されるだろう。この6台がV8 4リッターのNAエンジンで約500馬力というパワーであるのに対し、昨年に続きポールポジションを奪った#2 J.アルツェン/U.アルツェン/M.バルテルス/K.ルドビク組のポルシェ・ターボは約750馬力といわれており、予選でも2位以下を10秒以上引き離すなど非常に速い。ただ耐久性には不安要素もあり、どこまでトップを守れるかに興味が持たれる。
この他、02年JGTC用の#3 NSXは16位。日本から参戦している菊地靖組の#62 RX-7は53位、岡田秀樹組の#239ホンダ・アコードは125位、後藤比東至組の#221ホンダ・シビックは164位。決勝レースには予選を通過した220台が出走の予定。ファルケン GT-Rは、8周で1スティントを予定しており、ドライバーのローテーションはR.アッシュ→D.ショイスマン→田中哲也→木下隆之の順となる。
現地は13時を過ぎてイベントのセレモニーが始まった。しかしここで突如、大粒雨が降り出した。
波乱含みとなりそうな24時間レースの行方は?
※ドライバー名の読み方は、ドイツ人スタッフに確認して日本語表記に最も近いものに統一しました。
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井出有治、初めてニュルを走る!
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今回、初めてニュルブルクリンクを訪れた井出選手が、ニュルを体験走行した。
「朝、1BOXを運転して初めてコースを走ったのですが、思ったよりもコース幅が狭かったし、アップダウンもあんなにたくさんあるとは思いませんでした。まるで峠道を走っているようで面白かったです。次はスポーツカーで楽しく走ってみたいし、レースも出てみたいとは思うのですが、とても怖そうですね(笑)。1周も長くてなかなかコースを覚えられないと思うんですが、レースが終わるころになって『次はこんな感じでコーナリングしよう』なんて予想できるようになるのかもしれません。スカイラインGT-Rはこのコースで開発されてきたのですが、やはりこのコースをきちんと走れるクルマはいいクルマということですし、どこでも速く走れるということなのでしょう。ドイツの人たちはこんなコースが身近にあって、本当にうらやましいです」
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