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General News - 2003.10.17  
新型 日産ピックアップが「UAEデザートチャレンジ」で実戦デビュー
10月20日〜24日 アラブ首長国連邦
デザート・チャレンジ:本格的な実地試験の場
アラブ首長国連邦の首都ドバイで開催されるデザート・チャレンジは、2004年のダカールラリーに出場するチームにとっての実地試験として位置付けられる。シーズン最後のこのラリーで、搭載された新技術の効果や更なる改良の必要性が確認される。大小さまざまな砂丘や「砂漠のハイウェイ」と呼ばれる幅広いコースを備えたルートは、理想的なテスト会場となる。

ダカール前の最後の「リハーサル」を最大限に活用するため、日産は二台のT2(改造車部門)ピックアップを投入する。ドライバーは、ベテランのアリ・バタネンと今年のモロッコ・ラリーの優勝者ジニール・ドゥビリエ。今回のラリーでは、二人はそれぞれ新しいナビゲーターを迎える。

アリ・バタネンと組むのは、ユハ・カンクネンのナビゲーターを務めた経験をもつ、同じフィンランド人のユハ・レポ。ジニール・ドゥビリエのパートナーは、南アフリカ・オフロード選手権でも彼のナビゲーターとして活躍しているフランソワ・ジョルダーン。どちらの組にとっても、同じ母国語でコミュニケーションが出来るという決定的な利点がある。

1997年にデザートチャレンジで優勝しているバタネンは、モロッコでのシェイクダウン(初走行)後、新型ピックアップに関する第一印象を以下の様に語っている。
「まだそれほど2004年型に乗っていないので、ポテンシャルを全て把握しているわけではない。ただ確かなのは、今年のダカール後、ライバルに追いつき追い越すために日産チームは努力を続けてきたという事だ。特に空力面ではかなりの進化が見られる。今のところ、滑り出しは順調だが、本番のダカールに向けてやるべき仕事はまだたくさんある。デザートチャレンジは、その準備の為の重要なステップだ」

同ラリーには初参加となるドゥビリエは、ダカール以後着実に力を付けており、今年6月のモロッコ・ラリーでは勝利を収めた。2003年型の立ち上げから日産ピックアップの開発に関わったドゥビリエの車に対する知識が、今回のラリーでも大きな武器となるだろう。

2004年型ピックアップ
2004型は、初出場となった今年のダカールで5位に入賞した2003年型車両をベースに開発された。 エンジンは、旧型と同様VQ35(3.5リッターV型6気筒)型が装備される。

最大の特徴は、そのボディー形状にある。2004年型は空力特性を改善して最高速度を上げると共に、良好な視界を確保するためにフロントオーバーハングの大幅な短縮化が行われた。さらに車体下部のアンダーガード改良とロードクリアランス向上により、岩場や砂丘での走破性も改善されている。

ホイールベースが150ミリ短縮された一方、ドライバーとナビゲーターの居住性を考慮して車幅および車室幅は広げられた。また、6速シーケンシャルギヤボックスと前後のディファレンシャルは2003年モデルとほぼ同じものが使用されているが、小改良によってトルク伝達効率が改善されている。


日本人若手ドライバーもT1(無改造部門)に日産パトロールで参戦
7月のババ・スペインで四輪デビュー、完走を果した若きルーキー池町佳生はティエリー・デリゾッティと共に、日産パトロールで無改造部門に出場する。バハ・スペインでは、岩の多い地形や曲がりくねった道路を経験したが、デザートチャレンジでは初めて広大な大地と砂丘に立ち向かうことになる。

池町にとって四輪で砂漠を走るのは全く初めての経験となるが、これまで二輪で培った経験と、前方の障害物に対する鋭敏な感覚、そしてベテランナビゲーターのデリゾッティが強い味方となる。来年1月1日に始まるダカールまでは、現在の課題である「学ぶこと」に池町は力を注いでいく。


尚、ラリーの模様は、以下日産グローバルモータースポーツサイトでご案内いたします。
UAEデザートチャレンジ
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