General News - 2003.4.19
JGTC合同テスト(菅生)
スカイラインGT-Rは全車03モデルに
4月18日〜19日 スポーツランドSUGO(宮城県)
全日本GT選手権(JGTC)第3戦の合同テストが4月18日〜19日にかけて宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。施設内の桜は今が満開で、18日は晴れで気温18〜23度/路面温度20〜26度、19日は晴れのち曇りで、全てドライコンディション。気温18度〜21度/路面温度19度〜22度といった状況下での走行となった。
今回の合同テストには開幕戦に間に合わなかったニューカマー4台を含む31台が出走。中でも18日早朝搬入というギリギリのタイミングで間に合ったインパルのカルソニックスカイラインは最も注目を集めた。先週富士合同テストでシェイクダウンされたモチュールピットワークGT-Rに続き、これでスカイラインGT−Rの2003年モデルは3台が出揃った格好である。
全くの初走行ということで18日午前中はチェック走行に費やしたが、午後からは早速ブノワ・トレルイエ選手が中心になってタイヤテストに突入する。途中交代した井出有冶選手も03年モデルの好感触を確認。この午後のセッションで12号車のトレルイエ選手はニスモ22号車に続く3番手タイム(1'19.241)を記録。好調な滑り出しにチームは明るい雰囲気に包まれていた。
一方、先週の富士合同テストから2台とも03年モデルとなったニスモは、実戦的な状況でのセットアップ〜タイヤテストを実施。開幕戦TI決勝での予想外のタイヤ摩耗への対応などの課題に取り組んだ。22号車は午前中のセッションで見事トップタイム(1'19.227)を記録。午後はさらにタイムを縮め、結局NSX16号車(1'18.832)に続くこの日の2番手タイム(1'19.045)に。23号車も午後に1'19.385を出して4番手。GT−R勢が2、3、4番手と速さをアピールした。
翌19日は下り坂の天候。午後からは降雨の可能性もあったため、午前中にドライのメニューを終え、午後は決勝セットのロングを試すチームが多かった。実際にはセッション開始間もなくポツポツ雨粒が落ちた程度で曇天のまま推移した。ニスモ/インパルチームも午後は決勝セットでの走行に。午前中2番手タイム(1'18.971)を出した22号車はこの日の総合3番手に。別のセッティングを試していた23号車は午前中の14番手(1'19.965)がベストで総合結果でもそのまま14番手となった。また、12号車は午前中の5番手タイム(1'19.333)がベストとなった。なお、総合ベストは19日午前中にNSX18号車が記録した1'18.547だった。
また、GT300のフェアレディZを走らせるハセミモータースポーツはSUGO用に仕立てたカナードやフェンダーリップなどの空力パーツをテスト。サスペンションもリア・アッパーアームの取り付け点を若干変更することでバウンド特性を大幅に改善した。ダウンフォース不足に苦しみながらも18日はクラス7番手、19日午後はトップタイムを記録し、(19日の)総合2番手と進捗ぶりを感じさせた。
柿元邦彦監督(ニスモ)
「インパルも無事シェイクダウンを果し、いよいよ次の富士から03年モデルが揃っての戦いが出来ます。課題だったロングでのタイヤ摩耗もセットアップなどで対応の手応えを得ました。総合トップタイムは車両規則変更のため昨年の予選PPタイム1'17.814(NSX8号車)には及ばなかったが、GT−Rとしては去年の19.324よりも速くなっていることに注目していただきたいですね。富士ではハンディウェイトを積んでいない22号車と12号車は表彰台を狙います」
星野一義監督(インパル)
「シェイクダウンテストとして大きなトラブルもなく目標は達成しましたが、目指すのはあくまでトップ。レースウィークでここに来るときは一杯ウエイトを積んでいたいですね。(NSXの記録した)総合ベストをウエイトを積んで出せれば最高です。ドライバーは二人とも信頼しているし、富士では是非表彰台を目指します」
長谷見昌弘監督(ハセミモータースポーツ)
「足回りの改良も少しづつ進み、富士のレースウィークではフロントアッパーアームのシングルジョイント化も実現する予定。レスダウンフォース仕様で臨む富士には期待しています」
ブノワ・トレルイエ選手
(#12カルソニックスカイライン)
「03年モデルは車体が軽い印象。ハンドリングもスムーズでフォーミュラカーに近い感覚です。シェイクダウンも好調に終え、富士からは優勝を目指して頑張ります」
井出有冶選手
(#12カルソニックスカイライン)
「JGTCフル参戦は3回目だが、3度目の正直で目標はチャンピオン。この03年モデルなら勝てる手応えがあります」
リチャード・ライアン選手
(#22モチュールピットワークGT-R)
「レースは何があるか分からないから楽観は禁物だが、富士でウエイトを積むことになればと思います。先週に続いていい感じが続いてますね」