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News 2005
三橋淳が南アフリカでトレーニングを実施
2006年ダカールラリーに向けて

Copyright © NISMO 
ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社(以下ニスモ)が実施している「若手ドライバー育成プログラム」に参加している三橋淳が、9月14〜16日の3日間、南アフリカで2006年ダカールラリーに向けた集中ドライビングトレーニングを行なった。

三橋は、2003年に二輪から四輪に転向し、2回目の挑戦となった2005年のダカールラリーでは、日本人最高位の11位を獲得し、現在2006年のダカールラリー出場を目指してトレーニングを重ねている。

今回のトレーニングを実施した南アフリカ日産は、2000年から日産ピックアップを使って南アフリカ オフロード選手権に参加し、2001年から4年連続のシリーズチャンピオンを獲得している。
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さらに、2003年、2004年のダカールラリーでは日産ワークスチームのマシンをメンテナンスしていた実績を持つ。 2006年のダカールラリーにスーパープロダクション(T1クラス)仕様の日産ピックアップ(2003年ワークス仕様車)で出場予定の三橋にとっては、格好の練習場となった。

三橋のトレーニングを担当したのは、日産がワークス参戦した2004年のダカールラリーでジニール・ドゥビリエのコドライバーを務めたフランソワ・ジョルダーン。南アフリカ オフロード選手権に出場経験もあるベテランである。初日は、マシンに慣れることと、1周4.8kmのコースの習熟を兼ねてゆっくりと走行を重ねたが突然横転してしまい、マシンの修復のためこの日のテストは早々に終了となってしまった。

2日目にはマシンは修復され、場所を移してトレーニングを続行した。2日目のコースは、南アフリカ オフロード選手権でも使用される、1周約24kmのコース。道幅は狭いところと広いところがあり、ガレ場の低速エリアから6速に入る高速セクションもあるなど、バリエーション豊富な地形で、トレーニングとしては絶好の場所である。ここで走り込みを行い、T1仕様の日産ピックアップの運転に慣れていった。

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翌日も同じコースで走りこみを実施。この日は、南ア・オフロード選手権で実績を持つダンカン・ボスもコーチとして参加した。日産ピックアップを知り尽くしているボスのドライブで同乗走行を体験し、マシンの限界性能を体感した。苦手だった逆バンクのコーナーを何度も練習して克服し、また、コースの逆走でも速いタイムを刻むなど、その成果は目を見張るものがあった。3日間トータルで500kmもの走り込みを行った結果、安定した走りを習得し、ラップタイムも2分も短縮するなど、実りの多いトレーニングとなった。


フランソワ・ジョルダーン(トレーナー)のコメント
「(三橋)ジュンはこのトレーニングで随分と成長しました。最初はパワフルなマシンの扱いに戸惑ったようですが、練習を重ねるにつれて自信を持って走るようになりました。特にシフト操作の一連の動作に進歩が見られましたね。南ア・オフロード選手権で走らせても、5位以内に入るのではないでしょうか」

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三橋淳のコメント
「全体的にペースアップすることよりも、マシンに慣れることを主眼において走ったので、大分慣れることが出来ました。トレーナーのフランソワ(ジョルダーン)からは、シフト操作をより素早くすることを指摘されましたが、それも練習できましたし、また日本でのトレーニング方法も見えてきたので、得たものは大きかったと思います。ダカールまであと3ヶ月ですが、やる気いっぱいです」

渡邉衡三 ニスモ技術顧問のコメント
「来年のダカールにはT1仕様のピックアップで参戦してもらうのですが、ワンランク上のマシンを乗りこなす自信がついたことが一番の収穫でしょう。06年ダカールの隠し玉のような存在になるといいな、と期待しています」