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新生・富士での合同テストでZ勢は順調にメニューをこなす
合同テストレポート 4月10日〜11日 富士スピードウェイ(静岡県)

4月10〜11日、リニューアルオープンとなった富士スピードウェイにおいてGT合同テストが開催され、フェアレディZ勢は大きなトラブルもなく順調にテストメニューをこなした。

10日はリニューアルセレモニーの後、14時30分から17時まで2時間半にわたってのセッションが行われた。当日は朝から晴れて暖かかったが、テスト開始のころには気温は17℃と下がり、徐々に雲が広がり風も強まっていく中で第1セッションが始まった。テストに出走したのはGT500が20台、GT300が24台の計44台。

ニスモは#1ザナヴィ ニスモZ、#22モチュール ピットワークZの2台にテスト車両(#023)を加えた3台が参加。またハセミモータースポーツの#3G’ZOX・HASEMI・Z、チーム・インパルの#12カルソニックIMPUL Zも走行した。

富士はコースの改修を受け、基本的なコースレイアウトを踏襲しながらもメインストレート以外は別物のコースとなった。特に最終セクションは上りながらのテクニカルレイアウトで、ドライバーはコースのベストラインを探りながらセッティングを進めていった。

この日のベストタイムは#35スープラの1分34秒201。Z勢はミハエル・クルムの#22Zが1分34秒641で3位、リチャード・ライアンの#1Zが1分34秒666で4位、柳田真孝の#023Zが1分34秒714で7位、井出有治の#12Zが1分34秒808で8位、金石年弘の#3Zが1分35秒289で11位だった。また最高速度は#35スープラの287.617km/hがトップで、Zではライアンの#1Zがマークした285.111km/hだった。

リニューアルなった富士を初めて走行した本山哲は「ホームストレートの直線が長くてスリップストリームを使っているときに『これが富士だ』と感じました。
Aコーナーや100Rはかなり速いコーナーになりましたが、シケインや最終コーナーの手前などはテクニカルで、スピードが低すぎるうえに回り込んでブレーキングするなど難しい」とコースの印象を語った。

10日夕方からポツポツと雨が落ちてきて、11日は朝から雨天。気温は16℃と寒くはない。9時30分からテストの第2セッションは開始された。雨はやがて弱まり、当初1分54秒台だったタイムも徐々にアップ。セッション終盤にブノワ・トレルイエの#12Zが1分46秒246のトップタイムをマークしたが、終了間際に#6スープラが1分46秒243とわずかに上回りこれがベストタイム。ライアンの#1Zが1分47秒038で4位、クルムの#22Zが1分47秒482で7位、エリック・コマスの#023Zが1分47秒638で9位、金石の#3Zが1分47秒994で12位となった。

午後の第3セッションは14時にスタート。弱い雨は降り続いており、気温は14℃と徐々に落ちてきている。走行開始から1時間経たないうちに霧が出てきて視界不良のためにセッションは一時中止となった。30分ほどで再開されたが、再び16時過ぎに霧が出たために再中断。16時30分の時点でセッションは打ち切られ、テストは終了となった。なおこのセッションで金石の#3Zが1分47秒407で自己ベストタイムを更新した。2日目の総合は、#12Zが2位、#1Zが5位、#3Zが9位、#22Zが12位、#023Zが13位だった。


ニスモ出川監督
「今回のテストにはロードラッグのZを用意しました。具体的にはリアウィングが富士用のニュータイプで、フロントのカナードも1枚タイプです。3台のZを走らせたのは、セットアップのデータを多く取るため、さまざまなタイヤをテストするため、ドライバーをコースに慣らすため、そして新しい出し物を試すためです。手応えは、コースが(新しく路面のコンディションがまだ)できていないので、正直よく分からないですね。ドライコンディションで半日しか走れず、もう少し走らせてほしかったです。レースウィークではタイヤチョイスが難しくなるでしょう。ですから運、不運でレースが決まりそうな気がします。私は強運ですよ(笑)」

2005 SUPER GT TESTDAY
10 - 11 April,2005 FUJI SPEEDWAY:4.563km
Session 1 : 2005-04-10 午後 | 天候:晴 | コース:ドライ
Session 2 : 2005-04-11 午前 | 天候:雨 | コース:ウェット
Session 3 : 2005-04-11 午後 | 天候:雨 | コース:ウェット
Pos No. Car Name Session
Driver Name 1 2 3
1 35 イエローハットYMSスープラ 1'34.201 1'48.428 1'47.380
服部尚貴/脇阪薫一
2 37 DYNACITY TOM'S SUPRA 1'34.439 1'49.539 1'50.646
片岡龍也/山本左近
3 22 モチュール ピットワーク Z 1'34.641 1'47.482 1'50.369
M.クルム/柳田真孝
4 1 ザナヴィ ニスモ Z 1'34.666 1'47.038 1'48.031
本山 哲/R.ライアン
5 39 デンソー サード スープラGT 1'34.681 1'47.443 1'49.559
A.クート/R.クインタレッリ
6 38 ZENT セルモ スープラ 1'34.701 1'47.469 1'48.162
立川祐路/高木虎之介
7 23 NISMO テスト車両 1'34.714 1'47.638  
本山/ライアン/クルム/柳田/トレルイエ/井出/金石/コマス
8 12 カルソニック インパル Z 1'34.808 1'46.246 1'52.676
B.トレルイエ/井出有治
9 36 DYNACITY TOM'S SUPRA 1'34.953 1'50.266 1'49.793
土屋武士/J.コートニー
10 34 BANDAI スープラ 1'35.213 1'47.670 1'47.407
荒 聖治/横溝直輝
11 3 G'ZOX・HASEMI・Z 1'35.289 1'47.994 1'47.409
金石年弘/E.コマス
リニューアルカーニバルは2万5000人のファンを集める
10日朝10時から新生・富士スピードウェイのリニューアルカーニバルが開催され、朝早くから2万5000人のファンでにぎわった。マーチングバンドの行進で式典は始まり、テープカットが行われた。またトヨタのF1が甲高いエキゾーストノートで走行し、細谷四方洋氏のドライブするトヨタ7と元ニッサンワークスドライバーである高橋国光氏のドライブするニッサンR382がデモ走行を披露してオールドファンを喜ばせた。「世界に1台しかないR382を35年ぶりに運転できた」と高橋氏は久々のドライブに笑顔だった。