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News 2005
SUPER GT合同テスト
鈴鹿サーキット(三重県)3月14〜15日
今シーズン初のGT合同テストは、3月14〜15日に真冬並みに寒い鈴鹿サーキットにおいて開催された。参加したのはGT500が16台、GT300が17台の計33台。日産車はNISMOの#1ザナヴィニスモZ (本山哲/リチャード・ライアン)、#22モチュールピットワークZ(ミハエル・クルム/柳田真孝)、前週の岡山国際サーキットで開催されたプライベートテストでシェイクダウンを済ませたハセミモータースポーツの#3G’ZOX・HASEMI・Z(金石年弘/エリック・コマス)、チームインパルの#12カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ/井出有治)と2台のZも加わった。なおGT300のZは不参加だった。

初日の14日は朝のうちは晴れていたが、最初のセッション終盤から小雪がちらつくほどの寒さとなった。Zは各車ともセッティングの煮詰めと確認を繰り返しながらノートラブルで走った。今回、#22Zのクルムは、セブリング12時間レースに出場するため参加せず、 GT500ルーキーである柳田が多くの周回を重ねていった。また#1Zの本山は何度か#22Zをドライブし、2台の車両のチェックを担当した。初日、1分53秒847のトップタイムをマークしたのは#1Zのライアンで、2位に#22Zの本山が1分54秒403で続いた。また#12Zのブノワ・トレルイエが1分54秒540で3位につけた。#3Zは金石が中古タイヤでの走行を重ね、1分56秒133で11位だった。

2日目はどんよりとした雲に覆われ、前日同様寒い一日となった。朝のセッションは#1Zの本山が1分53秒431のベストタイムをマーク。#22Zは柳田がロングランのメニューを加えて43周を走行した。#3Zもこの日からニュータイヤを履いて1分55秒005までタイムアップした。

午後のセッションは朝より多少気温は上がったものの、それでも最高気温は10℃と寒い。#1Zと#22Zはロングランのテストを行い、#1Zは1分57秒台のコンスタントラップを刻んだ。また#22Zはコマスが数周ステアリングを握った他は、柳田が周回を重ねてGT500マシンの挙動に慣れていった。セッション終盤には細かい雨がポツポツと落ちてきたがコースを濡らすまでにはいたらず。終了間際に#12Zのトレルイエがこのセッションベストとなる1分54秒831を、また#3Zの金石も3番手となる1分55秒463を出して、全4セッションでZがトップタイムを占める結果となった。また2日間の総合では、#1Zがトップ、#22Zが4位、#12Zが5位、#3Zが8位で、Zは4台ともノートラブルで順調にテストを終えた。


■出川洋NISMO監督
「2日間とも気温が低いわりにはセットのメニューをうまく消化できました。タイヤのチョイスも終わりましたし、開幕戦のためのロングランテストもできました。そして柳田の訓練ができたことも大きいですね。Zは去年のモデルからのマイナーチェンジなので、トラブルが少ない分、スープラやNSXよりアドバンテージがあると思いますが、ポテンシャルは3車とも似たようなものだと思います。今年は予選の方式が変わり、午前中の予選のトップ何台(10〜12台ほどを予定)かが午後のスーパーラップ(1台ごとのアタック)に臨むことになりますから、タイヤの選択も難しくなるでしょう。開幕戦まであと2週間ですが、去年に比べると精神的に楽です(笑)」

■本山哲選手(#1ザナヴィニスモZ)
「テストでは幅広くデータを集めることと、フィーリングの確認をしました。12月のシェイクダウンから順調にきています。今回は気温も低かったのですが、予選用タイヤを履いてアタックすればタイムは1分52秒台に入ったと思います。ZもスープラもNSXもポテンシャル的にはイーブンだと思いますが、今のところトータルではZが有利で勝てる可能性が高いと思いますし、安定してトップクラスにいられるようにしたいです。(初めて組むことになった小河原宏一トラックエンジニアは)初めてなのか初めてじゃないのか分からないぐらいずっとNISMOで一緒ですし、お互い性格やレースに対する考え方や進め方は分かっているのでスムーズにいっています。いい信頼関係の中でお互いに理解しているのが強みでしょう」

■柳田真孝選手(#22モチュールピットワークZ)
「2日間で120〜130周ぐらい走ることができました。疲れは全然ありません。全部が勉強なんですが、ワークスの仕事は初めてですしこんなに長く乗れるチャンスはなかなかありませんから、運転していて楽しいです。(今回テストに参加しなかった)クルム先生には課題を出されていたんですが、だいたいこなせたかなと思います。岡山国際と違って鈴鹿は(スピードの)速いコーナーも多いし、鈴鹿ではGT300の車両をブレーキングでズバッと抜くところもありますし、いろんな経験ができました。タイム的にはまだ満足はできませんが、開幕戦が楽しみです」


2005 SUPER GT TESTDAY
14 - 15 March,2005 SUZUKA Cuircuit:5.807km
Session 1 : 2005-03-14 午前 | 天候:曇 | コース:ドライ
Session 2 : 2005-03-14 午後 | 天候:曇 | コース:ドライ
Session 3 : 2005-03-15 午前 | 天候:曇 | コース:ドライ
Session 4 : 2005-03-15 午後 | 天候:曇 | コース:ドライ

Pos No. Car Name Session
Driver Name 1 2 3 4
1 1 ザナヴィ ニスモ Z 1'55.047 1'53.847 1'53.431 1'56.199
本山 哲/R.ライアン
2 36 DYNACITY TOM'S SUPRA 1'55.527 1'54.711 1'53.896 1'55.200
土屋武士/J.コートニー
3 38 ZENT セルモ スープラ 1'55.722 1'55.132 1'54.362 1'56.222
立川祐路/高木虎之介
4 22 モチュール ピットワーク Z 1'57.106 1'54.403 1'56.932 1'56.683
M.クルム/柳田真孝
5 12 カルソニック インパル Z 1'56.059 1'54.540 1'54.946 1'54.831
B.トレルイエ/井出有治
6 6 エッソウルトラフロースープラ 1'56.651 1'54.881 1'54.699 1'56.895
脇阪寿一/飯田 章
7 18 TAKATA 童夢 NSX 1'56.784 1'55.513 1'54.699 1'55.665
道上 龍/小暮卓史
8 3 G'ZOX・HASEMI・Z 1'56.133 1'57.320 1'55.005 1'55.463
金石年弘/E.コマス
9 39 デンソー サード スープラGT 1'56.133 1'57.663 1'55.107 1'55.834
A.クート/R.クインタレッリ
10 8 ARTA NSX 1'56.006 1'56.420 1'55.154 1'56.088
伊藤大輔/R.ファーマン
11 37 DYNACITY TOM'S SUPRA 1'55.927 1'55.499 1'55.230 1'56.081
片岡龍也/山本左近
12 25 ECLIPSE ADVAN スープラ 1'56.263 1'55.892 1'55.233 1'56.421
織戸 学/D.シュワガー
13 32 EPSON NSX 1'57.548 1'56.330 1'56.588 1'56.273
松田次生/A.ロッテラー
14 35 イエローハットYMSスープラ 1'57.074 1'56.917 1'57.161 1'58.706
服部尚貴/脇阪薫一
15 21 FERRARI 550 GTS MARANELLO 2'04.488 2'01.865 2'00.089 2'00.543
光貞秀俊/黒澤琢弥
16 88 JLOC ムルシェ RG-1 2'04.498 2'03.077 2'03.733 2'03.643
WADA-Q/中村啓/古谷直広