Le Mans Report
1999年6月13日


ラスト4時間でトップのBMW、リタイア
〜ニッサンC52は、7位から6位へ(20時間経過、午後12時現在)〜


Photo by Toshi Sawado
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今年のル・マン24時間レースは13日の正午を迎え、残り4時間となった。

これまで順調に走行していたBMW勢の17号車が11時55分頃ポルシェコーナーの先でストップ。ドライバーは、J・J・レート。リタイア原因は不明。これによって同チームの15号車がトップに浮上。3号車のトヨタが2位に上がった。

正午現在で1分28秒差と僅差で1ラップごとに数秒づつ差が縮まっている。1ラップで2〜3秒縮めると2時から3時頃にはトップを捉える計算になる。実質の3位は8号車のヨースト・アウディR8R。4位には18号車のBMW。5位に7号車のヨースト・アウディR8R。そして21号車のニッサンC52が6位で続いている。7号車とのアウディとは、ほぼ1ラップ差で展開次第では4〜5位を狙えそう。13号車のクラージュC52・ニッサンも7位と健闘。

21号車のニッサンC52は、リアのディヒュザーを破損。約30分間の作業を強いられた。このため一時はポジションを8位に落とした。マーク・グーゼン選手は喉の痛みを訴えている。

    ■柿元邦彦 ニッサン・モータースポーツ総監督

    「チームは順位を上げるべく懸命に戦っている。レースの最終局面に向けて上位に食い込めるようがんばりたい。」

    ■ディディエ・コタズ 21号車・ニッサンC52ドライバー

    「クルマの状態は非常にいいが、周回遅れのGT2のクルマに悩まされた。4台も繋がっていると追い越すのに苦労する。疲れてはいないが長時間の運転で手が痛い。」

    ■マーク・グーゼン 21号車・ニッサンC52ドライバー

    「医者にもらった薬は飲んでいるものの、喉の調子はよくならない。特に3スティントの後半はひどかった。クルマの調子はよく、ラップもまずまずだ。アウディやパノスといい戦いをしていると思う。」


残念ながらリタイアした22号車のニッサンR391のドライバーは無念さを隠せず、早くも来年のル・マンでの雪辱を期して笑顔でサーキットを離れた。

    ■本山哲 22号車・ニッサンR391ドライバー

    「応援してくれてありがとう。何とかその声援に答えようとしたけど残念な結果になった。クルマの調子もよかった、表彰台も見えただけに一層、残念に思う。これがル・マンなのだと実感させられた。来年もがんばるので応援をよろしく。エンジンのパワーも必要だけどファンの応援が一番の励みになるんだよ。」

    ■ミハエル・クルム 22号車・ニッサンR391ドライバー

    「応援、どうもありがとう。ドライバーやメカニックみんなでがんばった。クルマの調子もよかっただけにチャンスはあったと思う。残念だ。本当に応援してくれてありがとう。来年は絶対にがんばるから、また、応援してほしい。日本国内のGT選手権も応援にきてね。」
    (すごく上手な日本語で、クルム選手はレース中も日本人スタッフとは日本語で語り合っています)



Result List  【12時現在】

POS. No. Cat. Car LAPS HH:mm:SS.mmm
1 17 LMP BMW V12 LMR 304 19:51:58.651
2 15 LMP BMW V12 LMR 302 19:58:55.108
3 3 GTP TOYOTA GT-ONE 301 19:56:39.824
4 8 GTP AUDI R8R 297 19:56:18.959
5 18 LMP BMW V12 LM98 294 19:54:30.243
6 7 GTP AUDI R8R 283 19:58:16.550
7 21 LMP COURAGE-NISSAN C52 282 19:58:46.830


les 24 Heures du Mans des 12 et 13 juin 1999.