R391はエンジンパワー、空力、信頼性というル・マンで勝つために絶対必要な性能を考慮して開発された。新型の5リッター、NA、V8エンジンは18カ月以上かけて開発された。我々がNAエンジンを選択したのは、運転しやすく、空力性能に優れ、ターボが無いためより小型で重心が低く、簡単に搭載できるからである。
空力性能の改善には、昨年の秋より毎月風洞実験を行ってきた。信頼性については、ギアボックスに関して耐久テストを何度も日本でおこなってきた。そして昨年4台全てのR391GT1がトップ10で完走した時に我々がル・マンで得たデータももちろん今年の車のコンセプトに取り入れている。
今年のル・マン24時間レースは、長いル・マンの歴史の中でも最高の耐久レースのひとつとなるだろう。日産がこの歴史的なレースで優勝するという私の夢はまだ実現されていない。ル・マンは最も過酷なレースであり、最高の信頼性を持つ車を開発することを常に追求する日産にとってふさわしいレースである。」