■BSとのパートナーシップ
ル・マン24時間レースは人とレーシングカーだけの戦いではない。
車体に使われている一番小さなネジから、パワフルなニッサンR391に十分なグリップとトラクションを与える幅広のレースタイヤに至るまで、ハイテクノロジーがぎっしり詰め込まれた技術的洗練の極にある、一つ一つの構成部品にも及ぶ。
 1998 Le Mans |
去年に引き続き日産は、この過酷な使命に相応しいタイヤの開発の為にブリヂストンとパートナーを組んだ。時速300km(190マイル)を優に超える高速走行において、ブリヂストンのル・マン用タイヤは、チームが24時間レースで直面するあらゆる状況下で安全かつ効果的に機能する性能を備えていなくてはならない。
設計は日本で行うが、ヨーロッパのサーキットを使って開発を進めているブリヂストンのモータースポーツデザイナーは、どんな状況にも適応できるタイヤを追求していた。
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ル・マン用のタイヤには、超高速、ハードブレーキング、そしてニッサンR391の強大なパワーにも関わらず、効率よい摩擦率と熱抵抗と同時に、あらゆるスピードとコーナーにおいて一定したグリップが必要とされる。
日産とブリヂストンは昨年の後半より新しいレースタイヤの開発を開始した。ル・マンへやF1への参戦からこれまで得たいくつもの教訓を得てきたが、GTカーからプロトタイプへの移行には新しいタイヤの開発が不可欠だった。新設計のカーカスと新技術を駆使したコンパウンドが新型タイヤの開発には必要であった。ちなみにニッサンR391のフロントタイヤは13インチ、リアは15インチである。また同じタイヤはニッサンC52にも装着される。
■ル・マンにおける日産とブリヂストン
ブリジストンは日産のル・マンでの優勝という野望を共有している。ブリヂストンは有名なインディ500から昨年のF1やGT選手権といったほとんど全てのモータースポーツの分野において勝利を味わってきた。残されているのはル・マンの優勝だけだ。
今年ブリヂストンはニッサンチームの為に1000本以上のタイヤを持ち込む。そのタイヤはあらゆる路面と気候状況に合わせて、ウェット、セミウェット、ドライスリックといったカテゴリーに分類されている。
ブリヂストンは今年、ニッサンモータースポーツチームからエントリーする2台のR391と1台のC52をサポートする。
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